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短編

関係

作者: RK

 目の前で人が死にそうになっていた。


 目の血走った男性は手に包丁を持っている、恐怖に竦む女性。


 何が起きているのかは分からない。


 それを見つけたのは偶々。


 関係ないと回れ右をした。


 その場を後にしようとした。


 でも、脚が動かなかった。


 関係ない。


 そう、あの光景はなんら自分とは関係ない。


 本当に?


 この世界に関係ないことなんてあるのだろうか?


 脚が動きだす。


「やめろ!!」


 自分でも驚くほどの声量。


「てめえには関係ねえだろ!」


 押し込めていた恐怖が鎌首をもたげた。


 それを押し込めるように叫ぶ。


「同じ世界で生きてるんだから関係あんだよ!!」


 思えば訳のわからない叫びだった。


 なんとか男を撃退して、興奮した頭が冷えてきて笑えてきた。


 大なり小なり、人は関係を持っている。


 同じ道を歩いた人、すれ違っただけの人。


 同じ世界に生きてる関係。


 助けようと思うのに口実なんて必要だろうか?


 今までの自分がちっぽけに見えて笑った。

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