表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/46

満月

「ユウ、今夜は満月だ。」


「ん?ああ、そうだな。まあ、大丈夫だって。」


そう言ってユウは首の傷を指でなぞる。



小林ユウとは物心付く前から一緒に遊んだ仲だった。


俺が狼男だって知った後も変わらずに接してくれた。


そしてユウを巻き込み、狼男にしてしまった。


なにができるわけでもなかったが、ユウのそばにいることで少しでも罪悪感から逃れたかった。



今日はバイトには行かずにユウと一緒に自分の家へ向かう。


晩飯も食わずに俺の部屋でユウは横たわっていた。


噛まれて狼男になった人間はオオカミの力を制御することが難しい。


月の周期に合わせて徐々に制御を失っていく。


満月になると狼男になってしまい、体がオオカミの力を自制できずに、激しい頭痛が襲う。



「ユウ!ユウ!」


テレパシーでユウの脳へ直接声をかける。


両手で頭を抱えてうずくまるユウが、わずかに薄目を開けて俺を見る。


だが、ユウは再び目を固く閉じうめき声を上げる。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ