俺様
「空はどうしてあっおいのかな~♪」
「なあ、どうして青いと思う?」
「おおい、何とか言えよ、っつまんねーな」
俺様は今日もゴキゲンだ。またひとり女を誘拐してきた。
「おまえら雌犬は俺様のご機嫌取りしてればいいんだよ」
ちょっと牙を向ければすぐビビるくせに、よくこの貧弱な生き物は世界中に繁殖できたな。
「今日はどのコが俺とヤりたい? はいはーい! 手を挙げてくださ~い!」
「ノリ悪っ! じゃあ僕が好きなコを選んで食べちゃおうかな?」
「え~三人もヤりたいの! 困っちゃうなあ~」
「狼男は接客業向いてないですよ」「食品に毛が混入する可能性があるので狼男はあきらめてください」
俺様のやりたいのは地味な工場作業じゃないっての!
「ちぇっ、つまんねーの!」
「あのう、お金に困っていませんか?」
「あんたダレ?」
「いい仕事あります。ついてきてください」
「ようはあんた達の気に食わない人間を殺せばいいのね」
「あなたが監禁してる女達の管理もします」
「どこでそれを知った」
「それを知っても知らなくても、あなたは従うしかない」
めんどくせーのに絡まれちまったなあ。俺様は気ままに生きたいだけなのに。




