ライブハウス
「最強!最強!野良猫ダンサーズ!HEY!うぅ~イェ~」
ライブハウスにも結構人が集まるようになった。
やっぱりユウが歌うほうがいいなと思う一方、自分も歌いたいなと思う。
「電信柱につかまり思いの丈を叫ぶのさ~!」
この姿じゃまともに練習することもできない。
会場が盛り上がり、歓声が小規模で起きる。
今度はCD作ったり、ネットにアップしたりしよう。アルバイトのお金もあるし。
「ニャ~ニャ~ニャニャニャニャニャ~」
「結構人来たんじゃね?」
ライブが終わってデコが真っ先に口を開く。
イケメンなのにデコが広いからデコというあだ名で呼ばれてる。ベース担当だ。
若干太りつつあるバターは、一ヶ月で20キロも痩せたからバター。ドラムス担当。
青井さんは俺達と同い年なのに老けてるから、苗字にさん付けで呼ばれてる。ギター担当。
そしてユウはみんなからユウって呼ばれてる。ボーカル担当。
「やっぱ俺のベースがすごいからだろうな!」
「いや、俺のビジュアルが光るからさ。」とバター。
「ドラムカンケーねー(笑)」とユウがいい、
青井さんが「俺のこの筋肉の張りがいいからな。」と返す。
「次もこの曲でいこうぜ!」
デコの言葉に「そうだな。」と皆が同意する。
「いつもありがとな、ショウ。」
と、デコが俺の首に腕を回す。
「さあ飯行こう飯。」
バターの言葉に笑いが起きる。




