表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/46

俺は傘を捨てて、ランスを具現化する。


狼男になり一気に相手の懐へ飛び込む。


短期決戦だ。


だが寺田は突き出したランスを避けてアッパーカットを入れてくる。


それを避けて、一旦間合いを取るため離れる。


呼吸を整え、テレキネシスを使い、動きを封じて止めを刺す。


だが目の前にカラスがあらわれて視界をさえぎられる。


すると右の腹に鈍い痛みを感じて後ろに吹っ飛ぶ。


奴がいない―


今度は右側頭部に鈍い痛みを感じて横に飛ぶ。


今の一撃で完全に右目が見えないことがわかってしまった。


「右目が見えないのか?んっん~?」


体制を整え、重心を落とし身構える。


ランスは右の死角に入られたら使い物にならない。


ランスを捨て、気を練る。


「おお、すばらしい!具現化にテレキネシス、気まで使えるなんて、どんだけ成長してんだおまえ!」


気をまとい、両目をつむり、敵の動きを気配で捉える。


右の死角から攻撃してくる!


左の拳を叩き込み、すかさず右の拳でわき腹を狙う。


が、両手に触手が絡みつく。


目を開けると悪魔がニタニタ笑いながらこっちを見ている。


おそらく服の下に悪魔を隠していたのだろう。


動揺している隙に右脇腹に鋭い蹴りを入れられ、痛みで一瞬気を失う。


狼男の姿を保てず、オオカミの姿に戻る。


さらにもう一撃腹に食らい後ろに吹っ飛ぶ。


起き上がる気力もなく、意識を保つのが精一杯だった。


血を吐き出し、口の中に錆の味が広がる。


また蹴りを腹に入れられるが、空間に壁があり、それ以上後ろに飛ばない。


「君達のせいで大事な実験体をすべて殺されたあげく、血の晩餐に出れなかったじゃないか。」


喉元を足で踏まれ、徐々に気道がふさがる。


「うぅ……くっ」


必死に空気を求めてもがく。


もう何も考えられなかった。目の前に闇が覆う。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ