表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/46

大雨

「ルミちゃんが電話に出ないんだけど、知らない?」


「いや、知らないけど?」


緑川の電話にユウが出る。


今日は夜にユウと街を見回る計画をしていたため、ユウを俺の部屋へ呼んでいた。


「家に電話してもいなくて。今日はお父さんのお見舞いに行くからって別れたんだけど、病院には来ていないって言うし。」


「しずく、とりあえず家から出るな。俺達が探しに行く。」


「じゃあ私も一緒に……」


「ダメだ、外は大雨だ。しずくは家にいろ。大丈夫だ、きっと俺達が探してる間に早瀬が帰って来るかもしれない。」


「……うん、わかった。川の近くは危ないから行かないでね……。」


いくつかのやりとりをした後、ユウは電話を切り言った。


ショウ、早瀬がいなくなった――




暴風雨に巻かれて二人はあっという間に濡れた。


幸い雨カッパを着ていたおかげで服まで濡れずにすんだ。


この雨の中では鼻が利かない。


濡れないために人の姿でいるため、なるべく早く早瀬を見つけたい。


なかなか見つからず途方に暮れていると、ユウから電話があった。


早瀬は建設予定のデパートの前で倒れていたらしく、首に噛み跡があるが、生きているとのことだった。


俺は無意識のうちに歯軋りをしていた。


もう、これ以上誰かが苦しむ姿なんて見たくないのに。


デパートに向かう途中の道に、人影が見える。


あれは――



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ