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鈍感と策士  作者: 古時
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7


あの衝撃的な出会いから早1ヶ月。


時々夕飯を食べにカレンさんは私の部屋をたずねるようになりました。


「淕ちゃーん、ご飯まだたけないのぉ?」


一人暮らし用の小さい元こたつで大変リラックスされた状態のカレンさん。


そんな姿もまた美しいです。はい。


「すみません、予約がうまくいってなくて‥‥。あと一時間もすれば炊けると思うので。」


はぁ、自分の不器用さにはほとほと呆れます。

何故ボタンを押すだけなのに上手くいかないのか‥‥‥‥。


「不思議だ‥‥。」

「何が?」

「わっ!?」


ぬるっと私の背後から顔をだしたカレンさん。


びびびびびっくりしたー


何スかカレンさん。


アナタは忍者ですか!?



「い、いや、なんで予約ができてなかったのかなぁと思いまして‥‥」



どぎまぎしながらふと間近にあるカレンさんを見上げる形に少しの違和感。あれ?


「‥‥カレンさん。身長いくつなんですか?」


私の胸に飛び込まれた時はさほど大きく感じなかったし、お買い物のときも緊張して隣を見れなかったからわからなかったが‥‥少し、見上げてないか、私。


「何よ、唐突に。」

ふふっと笑うカレンさん。


「こう見えて179はあるのよっ☆」


‥‥むっさドヤられてます。

しかし、私より4センチも高いとは‥‥よく女性の服をきこなしているのは細いからなんですね、ていうか華奢ですよね。

背が高いうえに女性らしく立ち振る舞えるなんて‥‥。



いいなーいいなー


「羨ましいです。そのプロポーション。」


私なんて骨太がっしりのっぽですよーだ。


何度男性と間違えられてきたか‥‥。


「ふふふ。身体つきなんて人それぞれよ。悩むことじゃないわっ☆」


‥‥なんだかカレンさんにそんなふうに言われてしまうと自分がどうしようもなく恥ずかしいと思う今日この頃でございます。


悟りか、いっそ悟るか?悟ってしまおうか!?



「それより、ご飯は〜?」


おぉっと、横からにょきっと伸びた二本の長くてしなやかで美し(以下略)な腕が腰の少し上に巻き付いてきました。


最近、このてのスキンシップには慣れましたが、不意打ちされるとどうしてもどぎまぎします。


「‥‥あと25分で炊けますよ。」



なんだかんだで私はこの隣人?(あまり隣で生活している雰囲気がないのだが)と今日も平和に過ごしています。



まぁ、長くは続かなそうですが。






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