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自己紹介と三兄妹

 ーとりあえず、今やることは終わって、私達はレジの前で立っているだけ。

「・・・あの・・・。」

 あっ!来てくれた!

「あっ、お会計ですか?」

 咲希(さき)ちゃんが、素早く対応する。

「あ、お会計もそうなんですけど・・・。」

 お会計以外の用事?

「私達って、一番最初の客・・・ですよね?」

「はい!そうです!」

「・・・なら、自己紹介させてもらって良いですか?」

 自己紹介・・・!

「「「よければ、お願いします!」」」

 三人の声が揃った。

「私は、西村(にしむら) 恵美(めぐみ)です。」

「僕は、西村 恵佑(けいすけ)です。」

 恵美さんと、恵佑さんか。

「あの、私達も・・・いいですか?」

 ・・・!私達も・・・!

「お願いします・・・!」

「私は、彩七(あやな) 咲希です。」

「私、彩七 咲来(さら)です。」

「彩七 咲夜(さよ)でっす!」

 私達は順番に、自己紹介をした。

「自己紹介ありがとうございます・・・!」

 そう言ってペコリとお辞儀をする、恵美さん。

「あ、あと、一ついいですか?」

 今度は、恵佑さんが口を開いた。

「祝・みつばさ開店サンド、美味しかったのですが・・・。」

「あ、あの『マカナン・リザット・スー』って、知っていますか?」

 マカナン・リザット・スー・・・私達が、料理を作る時に、使っている魔法だ。

「知っています・・・!」

「やっぱり、あなた達は・・・・・・。」

 !?私達は・・・?

「・・・魔女・・・ですね・・・・・・。」

 ・・・!?・・・・・・わ、私達が・・・魔女・・・!?

「西村 恵美さん。私達は、ごく普通の三姉妹です。なので、けっして魔女なんかでは・・・。」

「「「ありません!」」」

 咲希ちゃんが言った続きを、三人で言った。

「・・・あなた達、聖天生、よね?」

「「「!?」」」

 ・・・?聞き覚えのある声。振り返ってみると・・・。

「「「(のん)ちゃん・・・!」」」

・・・暖ちゃん。私達の、小学校からの友達・・・ううん、親友。

「・・・ちょっと暖、まだ聖天生じゃないぞ。」

「「「(るい)くん・・・!」」」

 塁くんは、暖ちゃんのお兄ちゃん。

「いいじゃん、塁。言い方は暖の自由だよ。」

 そう言って出てきたのは、暖ちゃんの妹の、(れい)ちゃん。

 塁くん、暖ちゃん、玲ちゃんの、三兄妹。

「わかった、わかった。玲・・・って・・・。」

 話の途中で固まっちゃった、塁くん。

「「「・・・・・・え・・・?」」」

 すると、暖ちゃんも玲ちゃんも、一緒に固まっちゃった。

 ど、どういうこと・・・・・・!?

「あら、ルノレ?」

「ルノレ・・・?本当だ、ルノレ・・・。」

 恵美さんと恵佑さんまで・・・?

 ルノレ・・・って?

 ・・・もう・・・どういうこと〜!?

「めぐめぐ、けいけい、ルノレ、やめて。」

「そうですよ、ルノレって・・・。」

 めぐめぐ・・・きっと、恵美さんのことだ。

 だったら、けいけいは・・・恵佑さんのこと?

「その前に、咲希達に説明しないと。」

 塁くん、ありがとう・・・!

「えーと、まず、俺と恵美さんの関係は・・・・・・恵美さんは、俺達の父さんの妹だ。」

 ・・・!そうだったんだ・・・。

「それで、ルノレは?」

 咲夜ちゃんが聞いた。

「ルノレ・・・俺・塁のル、暖のノ、玲のレ。合わせて、ルノレだよ。」

 う・・・。なんて強引な呼び方・・・。

「それで、聖天生とか、聖天生じゃないとか・・・どういうこと?」

 そう。私・咲来達は、四月二十日から、聖天生になるの。でも、その聖天学園っていうところは、有名なところだから、秘密にしているんだけど・・・。

「恵美さんから聞いたよ。推薦でSクラスなんだよね?三人とも。」

「「「そう!」」」

 だけど・・・どうして、恵美さんは、わかったんだろう。どうやって、知ったんだろう。

「・・・あ、あの・・・そろそろ、お会計・・・。」

「あっ!はいっ!・・・伝票お預かりします。」

 咲希ちゃんがまたまた素早く対応。

 咲希ちゃん、すごいなぁ。私も、あんな風になれたら・・・。

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