三つ子姉妹のカフェ営業、始まり!
ーカランカラン・・・。
「「「いらっしゃいませー!」」」
朝早くから、明るい声が響く、一つの店。
その名は・・・「みつばさカフェ」といった。
「ふわあぁ。眠い。」
うーん。でも、今日から、仕事。
頑張らなくちゃ!
「咲来、おはよう。」
「咲希ちゃん、おはよう。」
ー私達、今日から仕事が始まるの。
え?なんの仕事かって?フフッ。
これからわかるよ。
それで、私達っていうのはね・・・。
私達、三つ子の姉妹なんだ!
長女は咲希ちゃんで、次女は私・咲来。
そして、三女はー。
「・・・おっはよ!」
今起きてきた、咲夜ちゃん。
この三人で、三つ子なんだ。
つまり、三つ子で仕事をするってこと。
「おはよう、咲夜。」
「咲夜ちゃん、おはよう。」
私は咲夜ちゃんに朝の挨拶をしてから、開店の準備をする。
初めての開店、緊張するなぁ。
そういえば、何時に開店するんだっけ。
「咲希ちゃん、開店、いつ?」
「六時よ。あと、二分だわ。」
あと二分・・・!楽しみで、少しドキドキもする。
「・・・あと一分を切ったわ!」
ドキッ。・・・あっ私も、一緒にカウントダウンしなきゃ!
「「「十秒前!九、八、七、・・・」」」
もうすぐ!開店、だ!
「「「・・・三、二、一っ!」」」
私達は一気に、カーテンや窓を開ける。
あぁっ・・・。サービスで作っていたパンや、準備していたメニューのにおいが、窓の外へ出て行くー。
お客さんは、来るのかなぁ。
私達は外に出て、お客さんを待つ。
「・・・どうして、あそこにあるプチストップにしか、お客さんが行かないのかなぁ・・・。」
「・・・まぁ、開店したばっかなんだし・・・。」
うーん・・・。
「「「・・・あれ・・・?」」」
一台の車が、私たちのカフェ「みつばさカフェ」の駐車場に向かって・・・入ってきた・・・!
「「「や・・・やったぁ!」」」
私達は喜びを分かち合いながら、ハイタッチをした。
「・・・あ、あの・・・。」
「今、このお店は開いていますか?」
やった!初のお客さん、二名!
「「「はい!」」」
そう返事をして、慌ててカフェの中に入る私達。
そしてー。
ーカランカラン・・・。
「「「いらっしゃいませー!」」」
・・・あぁ。私の心に一つ、光が生まれたみたい・・・。
「二名様ですか?・・・はい、お好きな席にどうぞ。」
咲希ちゃんが案内して、次は私の番。
「注文がお決まりになりましたら、あちらのベルで、お知らせください。」
よしっ・・・!できた・・・!
私は小さく、ガッツポーズをした。
・・・ピンポーン・・・。
十三番。初のお客さんの席だ。えーと、担当は咲夜ちゃんだから、私は注文したものを確認する。
・・・ピッ。
あ、来た。どれどれ。
「祝・みつばさ開店サンド」・・・って、今日のオススメメニューじゃない!?
オススメメニューを選んでくれたんだ・・・!
「・・・咲来ー祝・みつばさ開店サンド、ホットコーヒー、持って行って。」
「はーい!」
私は注文されたメニューとおしぼり乗せてトレーを運ぶ。
「お待たせいたしました。ご注文の、祝・みつばさ開店サンドと、ホットコーヒーです。」
そう言って、私は皿を机に置く。
「ご注文は以上でよろしいでしょうか?・・・ごゆっくりどうぞ!」
そして、私は机に伝票を置いて、咲夜ちゃんとすれ違う。
「うまくできていたよ。」
「・・・!ありがとう。」
やったぁ!昨日、しっかり練習しておいてよかった!
これからも、頑張るぞー!!