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主人様の家に向かいましょう!

 私と緑癒は現在、主人様の家に向かっていますが、紫水警戒しながら向かわないといけないので慎重に進みました。


 緑癒は魔石の後ろに隠れると辺りを見渡し紫水がいない事を確認した。


「藍介さん、紫水は今の所いませんよ。さぁこちらに」


 私は緑癒の体の下に隠れた。

なんでしょうこの緊張感、なぜかワクワクしています。


「それでは、次は私が奥を見てきますね」


「藍介さん気をつけてくださいね」


「分かっていますとも」


 普段は2速歩行で歩いていますが、今回は6本の足で移動することにしました。こっちの方が走りやすいんですよ。

私と緑癒は交互に魔石の後ろに隠れ紫水を警戒しながら紫水に無事に出会わず、2時間かけて主人様の家の前までたどり着くことに成功した。


「藍介さん!庭にさえ入れればこっちの勝ちですよ!」


「分かってます。ですが、主人様の家の前は最も紫水に出会う確率が高い場所。緑癒、さっきよりも慎重に行かなくてはいけませんよ。それでは、行きますか」


 私と緑癒が隠れていた魔石から離れようとした瞬間、緑癒は急に大声を上げました。ちょっとここで大声を出すのは危険すぎますよ!


「あー!!! 灰土さんが緑の牢に入ってます!」


「灰土さんがいればもしかしたら安全に庭へ行けるかもしれませんね。灰土さんのいる所へ向かいましょう」


「分かりました!」


「灰土さん! 助けてください! ってええええ!!! 灰土さん、口元に白いカビが沢山付いてますよ!? 大丈夫ですか!?」


『緑癒様、これは白いカビではなく付け髭と言うパーティーグッズなんですよ』


「パーティーグッズ? あっ! 紅姫さんが欲しがっていた物ですか! うーん、でも、紅姫さんがそれを欲しがるとは思えないですよね」


「多分ですが、主人様が優勝商品のパーティーグッズを作ろうとした時、パーティーグッズだと種類が多すぎて手当たり次第作ってみたのではないでしょうか」


『さすが藍介様、まさにその通りです』


「そうだったのですね。でも、何で灰土さんは付け髭をつけているのですか?」


『付け髭が渋くて格好良いので主人様にお願いして貰ったのです。付け髭似合ってませんか』


「えーと、灰土さんしか付け髭付けている人を見たこと無いので分からないですね」


『それなら、藍介様! 俺、付け髭似合ってませんか』


 私は正直に話そうか迷ってしまいました。ぶっちゃけ、付け髭似合ってないですよ。でも、そこで気分を下げてしまったら紫水から私達を守って貰えないかもしれません。それを考えたら嘘をつくべき。でも、本音を知ってしまったら、灰土さんが傷付いてしまいます。うわー、悩みます。

 

 数分解答に悩んだ結果、本音を伝えることにしました。


「私は似合っていないと思いますね」


『そんなぁ、藍介様含めてもう5人に似合っていないと言われてしまった』


「似合ってないと誰に言われたのですか?」


『紅姫様と紫水、DJ蜘蛛、2カメラを担当していたムカデ、それと藍介様の計5人です。主人様は貴方が好きならそれで良いじゃないって言ってくれました』


「2カメラを担当したいたムカデ? 僕の知らない人みたいですね」


「私もレースを観戦していただけなので分からないですね」


『そうそう、緑癒様と藍介様は今まで何処にいたのですか? あと、3日間程、花茶様の姿が見当たらないのですが何か知っていますか?』


「そういえば花茶ちゃん豊穣の森で修行してくると言ってどっか行っちゃいましたね」


「相当、紅姫さんに負けたのが悔しかったんですね。豊穣の森に居れば安全なので心配する必要は無いですよ」


『豊穣の森は何処にあるのですか?』


「6層目の洞窟の出口を出た先にありますよ」


『ん? 6層目を出たら入り口に戻るのではないですか?』


「冒険者は入り口に戻りますが、私達は大丈夫ですよ」


『冒険者限定っていうことですかね?』


「豊穣の森を管理している精霊に会えたら分かるのですが、会えないことには分からないですからね」


「藍介さん、もうそろそろお願いしてみましょうよ」


「それも、そうですね」


『お願いというと?』


「紫水を怒らせてしまって今まで豊穣の森に避難していたんですよ。それで、紫水から私達を守って欲しくて」


『紫水なら怒っていませんでしたよ。今は上機嫌で何でもいいよ〜。って答えてくれて不気味なんですよ』


「藍介さん! これは、つまり僕達が主人様にお願いする前に主人様が紫水の機嫌を直してくれたのではないですか!」


「それなら、紫水に殺させる事は無くなりましたよね!」


『ん? 紫水に殺されると言うとはどう言う事ですか?』


「それはですね‥‥」


 私達は紫水から逃げた経緯を灰土さんに説明をした。灰土さんは紫水の行動に呆れていたが、あいつならやるなと言っていました。


 紫水が上機嫌。紫水また、抜け駆けしたのでしょうか。

主人様と何があったのかとても気になります。そもそも、罰の途中に主人様に会うなんてずるいですよ!!!

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