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花茶の新しいお友達

 花茶は紅姫さんに負けて修行のために豊穣の森で走ってるの!!! 次こそは負けないんだから!!!


 森の中を爆速で走っている巨大なゴキブリは巨大な魔石が中央に聳え立つ泉を発見した。


「あっ、丁度いいや。お水飲もうっと」


『勝手に飲まないでちょうだい』


 花茶は喉が渇いたから泉の水を飲んでいたの。そしたら、頭の中に凛とした女性の声が聴こえたの!


「ふぇぇぇっ!!! 誰!? 誰!?」


 花茶は辺りを見渡してみたけど生き物が周りにいなかった。

あれれれ? さっき、女性の声が聴こえたんだけどな?

うーん、おかしいな?


『貴方、私の声聴こえるのね。珍しいわね』


「また聴こえた!!! あの! 貴方はどこにいるのですか!」


『貴方の目の前にいるじゃない』


「目の前? うーん、小さくて見えないのかな?」


『違うわよ、私はとっても大きいのよ』


「大きい? こっちの木さんかな?」


『木じゃないってば、私は魔石よ魔石!』


「魔石? 木さんは話せる人に会ったことあるけど、魔石さんが話せるってお兄ちゃん言ってたかな?」


『仕方ないわね、私の近くまで来れるようにしてあげるからこっちに来なさい』


 泉の中央に聳え立つ魔石が青白く光り輝き、そこから一本の魔石で作られた橋が作り出された。


「うわぁぁぁぁぁ!!! すごいすごい!!!」


『ほら、こっちに来なさい』


「はーい! 今度お兄ちゃんと主人様に自慢しよーと」


 花茶は魔石で作られた綺麗な道を歩いた。

すると、巨大な魔石の中に女性の人影が見えた。

なんか、見たことあるなぁ? うーん、思い出せないや。


「お姉ちゃんはどうして魔石の中にいるの?」


『魔石が私の本体なのよ。貴方がみている人間の女性の姿は仮の姿って言うところね』


「仮の姿。なんか響きかっこいい!!!」


『この子なかなかいい子ね。貴方気に入ったわ。私の人間の姿見せてあげる』


 魔石の中から美しい女性が現れた。主人様よりも背が高くて、綺麗な金色の髪が地面につくほど長く、体型はそうだなぁ、えーと、リリアーナ様はスレンダー 体型ってお兄ちゃん言ってたいたから、魔石お姉ちゃんの体型はリリアーナ様と同じスレンダーな感じかな。


『自己紹介をするわね。私はこの世界に3体しかいない魔石精霊の1体。名前を《ア》と言うわ。貴方のお名前は?』


「花茶って言います!!! えーと、魔蟲の洞窟の6層目の長をしています!」


『弟の洞窟の子だったのね。弟の存在は知っているかしら?』


「弟? お姉ちゃんには弟がいるの?」


『えぇ、弟と妹がいるわ。妹の名前は《エイン》、弟名前はまだ決まっていないのよ』


「お姉ちゃんの弟、主人様に会う前の花茶と一緒だ! 主人様に会うまで花茶名前なかったの!」


『花茶は自分で名前を付けたわけじゃないのね』


「うん! 主人様が付けてくれたの!!! お姉ちゃんの弟はどうして名前がないの?」


『私達魔石精霊はこの世界では貴重な存在でね。女神シンカ様が、私達自身に名前を付ける権利をくれたのだけど、私は名前を考えるのが面倒だから一番簡単に《ア》って名前にしたのよね。妹はちゃんと考えた上で《エイン》って名前を付けたのだけど、問題は弟なのよ』


「問題って言うと?」


『千年以上経ってもいまだに名前を決められていないのよあの子』


「千年!!!! 凄いね!」


『褒める所じゃないわよ。その所為で私のこの森を守るために作ったダンジョンが全く機能していなくて、大変だったのよ』


「大変って何があったの?」


『それがね‥‥』


 花茶は魔石精霊のアお姉ちゃんの話を3日間聞くことになった。アお姉ちゃん、お兄ちゃんと一緒で話し始めたら止まらないタイプだった!!!


 花茶はなんで森で走ってたんだっけ? まぁ、新しいお友達できたからいいか!

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― 新着の感想 ―
[一言] 重要な事なのにお嬢ちゃん(笑)のせいでおそらく伝わらないだろう案件♪   ……結構重要だよね、これ。
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