可笑しな格好
私と紅姫、紫水、灰土でクラッカーを遊び尽くし、私は付け髭や変なメガネを作ってみた。
灰土には立派な真っ白な付け髭をつけてみた。これは、なかなか面白いわね。紅姫にはグラサンにオレンジ色の鼻がついた変なメガネを着けさせ、紫水の頭にレインボーのアフロを被せ、私はもう可笑しすぎてお腹を抱えて笑っていた。
「3人ともやばっ!!! あーもう、笑いすぎてお腹痛いわ」
「ねぇ〜、紅姫さん〜、主人様だけ変な格好しないとおかしくない〜?」
「それも、そうですわね。主人様にも私達と同じ格好をしてもらわないといけませんわ」
『この付け髭、なかなか良いな』
「えっ! 灰土それ気に入ったの〜?」
『渋くてカッコ良くないか』
「ださいよ〜」
「ださいですわね」
『なっ!!! 俺は良いと思ったんだがな』
「次は何作ろうかな」
「主人様〜、俺たちが身につけているパーティーグッズ主人様が付けれるサイズの作ってよ〜」
「どうして?」
「いいから作って〜」
「わかったけど」
私は変なメガネとレインボーアフロ、白い付け髭を作ってみた。もしかして、これを全部付けろってこと?
いや、見るのはいいけど自分でつけるのはちょっと‥‥。
紫水は私が作ったパーティーグッズを水を使い私に付けていた。水を使っているのに濡れていない!? どういう原理なのよ!
「ちょっ、やめてよ、見るのはいいけど自分でつけるのはって」
現在の私の姿は物凄く奇抜な格好になっていた。
頭にはレインボーアフロ、オレンジ色の鼻が付いているグラサンを着け、白い付け髭を付けていた。
「主人様〜、やばい〜、これは〜、面白すぎて〜、お腹捩ちゃう〜」
『主人様には付け髭は似合わないな。やはり、俺が一番付け髭が似合っているな』
「なんとまぁ。主人様、これは‥‥。DJ! カメラを今すぐ持ってきてください、この姿を皆さんにお見せしましょう! 灰土さん、付け髭似合ってませんわよ」
『紅姫急に呼び出してどうしたのですか? って!!!紅姫様!? 何ですかその顔に付けている物は!? 主人様!? えっ!? 紫水様と灰土様もどうしたのですか!?』
呼び出されたDJ蜘蛛は私たちの姿をみて困惑しているようだった。
「パーティーグッズを主人様に作ってもらっているのだけど、折角だから試してみようってことになりまして、パーティーグッズを使っているのですが、もう、主人様のこの姿が可笑しくて可笑しくて、皆さんに見て欲しいので、貴方を呼んだのです」
『そういうことですね。わかりました。2カメラを担当していたムカデさんにお願いしてきますね』
「えぇ、よろしくお願いするわ」
「紅姫、もしかして、この姿を皆んなに見せようとしてるんじゃないでしょうね」
「まぁまぁ〜、主人様の姿とっても面白いから〜、みんな気に入ってくれると思うよ〜」
『付け髭、いいと思うんだがな』
「まだ、灰土さんは付け髭引きずってますわね」
DJ蜘蛛が小型カメラを持った真っ白なムカデを連れてきた。
あら、綺麗なムカデね。
それにしても真っ白なムカデね。
もしかして、この子アルビノっていうやつなのかな?
『主人様のお姿をカメラに収められるなんて本当に光栄です!!! で、主人様はどちらにいらっしゃるのですか?』
『目の前にいるじゃないですか』
『え!!! 変な頭の人が主人様なのですか!? えー!!!』
「ん〜、お前なかなか賢いんだね〜、思念伝達スムーズに出来てるじゃん〜」
『紫水様に褒められちゃいました。どうしようとっても嬉しいです! 主人様の家に入ること事態貴重な体験なのに、僕にとって今日は最高の日です!!!』
「この子可愛いわね。おいでおいで」
私は好奇心からか真っ白なムカデを触ってみたくなった。
私は真っ白なムカデの前にゆっくりと手を出してみた。
真っ白なムカデは頭を左右に振って慌てているようだった。
『え!? DJさん、これは主人様の手に乗った方がいいのですか!? でも、神様に触れるなんて僕は僕は』
『主人様の誘いを断ることはしては行けないと思うますよ。紫水様が睨んでいますが、それは仕方ないので、さぁ、主人様の手に乗ってください』
『ひぇぇぇぇ。僕なんかが神様の手に‥‥』
真っ白なムカデはゆっくりと私の手に乗った。
私はムカデを持ち上げて真っ白なムカデを観察してみた。
やっぱりこの子綺麗ね。女の子かしら?
私の手に乗っからない体は落ちないように私の腕に乗せてあげた。
「主人様〜、早くそいつ降ろしてよ〜。俺そんなふうに主人様の手の上乗ったことないよ〜。ねぇ〜、俺も主人様の手の上乗ったみたいな〜」
「貴方は大きすぎて無理よ。この子は丁度いい感じの大きさだから、私の手に乗せられたのよ」
私がいた世界だと真っ白なムカデちゃんは巨大ムカデって呼ばれそうだけど、この洞窟基準だと小さいわね。
『ねぇ〜、真っ白くん〜、俺に〜消されたくなかったら〜早く主人様の手から離れてくれないかな〜』
『そんなこと言われても、主人様が僕の事離してくれないので離れられないです』
『へぇ〜、よし〜、こいつ消そう〜』
『ちょっと、紫水様こればっかりは許してあげてくださいよ』
『DJもこいつかばっかだから同罪で消そうかな〜』
『おい、紫水!!! 狩をし、自身の体の糧にするのなら俺は止めないが、お前は水しか食べないだろ。紫水、命を無闇矢鱈に奪ってはいけないぞ』
『紫水、貴方は主人様にいつも抱きついているじゃないですか、これぐらい許してあげてもいいんじゃないかしら? この子は初めて主人様に触れたのだし。それにこの子はまだ、子供なのよ』
『灰土も紅姫さんがそう言うなら、わかったよ〜。消すのやめるよ〜。でも、真っ白くん次はないからな』
『DJさん、紫水様って物静かなお方だと思っていたのに本物の紫水様は全然違いますぅぅぅ。怖すぎる』
『主人様の事になるとやばい人になるのが紫水様なんですよ。あと、藍介さんも主人様の事になると普段のクールさがガクンと下がりますね』
「もうそろそろ撮影しましょうか」
「なんで、紅姫が仕切っているのよ。私はカメラに映るの反対!!!」
「俺は〜賛成〜」
『俺も賛成だな』
『それじゃあ、僕は撮影しないといけないので手から降りますと誰か主人様に伝えてもらってもよろしいですか?』
「主人様〜、撮影するから降りますだって〜」
「この子を降さなければ撮影は無しって事よね。それなら!」
私は真っ白なムカデを手に持ち奇抜な格好の姿で逃げる事にした。
「ああ!!! 主人様が逃げた〜!!!」
「逃しませんわよ!!!」
『主人様!!! どこに行くのですか!? 護衛しなくては!』
『おーと、これは面白そうな展開になりましたね。紅姫様! 実況してもよろしいですか』
「それよりも、主人様を捕まえるわよ!」
私は1時間の闘争の末、紅姫の糸の罠に引っかかり捕まってしまった。その後、私の逃走劇がモニターに映し出されていた事を次の日に知り、私は恥ずかしくてその日は家から出られなかった。
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