最後の最後で
「やりましたわぁぁぁぁぁ!!!! パーティーグッズもらえますわよ!!!!!!」
『ママすごーい!!!』
『紅姫様!!!!』
紅姫は蜘蛛達に囲まれていた。
「ふえぇぇぇぇ!!! 花茶負けちゃったぁぁぁ!!!」
負けて悔しがってる花茶の前に藍介が現れた。
「花茶、お疲れ様です。とってもカッコよかったですよ」
「お兄ちゃん!!! 観ててくれたの?」
「花茶を応援してまたよ!!!」
「花茶ちゃん〜、惜しかったね〜。でも、走ってる姿カッコよかったよ〜」
「紫水もありがとう!!! 次あったら絶対に花茶、紅姫さんに負けないんだから!!!」
「紫水!!! 助けてーーーー!!!!」
「あれ〜? どっからか母さんが呼んでいるような〜? 気のせいかな〜」
「いえ、気のせいじゃないですよ。紫水、黄結姫さん凄いことになってますよ!!!」
藍介はモニターを指差した。そこに映っていたのは体が何箇所も結ばれている黄結姫とそれを助けようとする主人様と緑の牢に閉じ込められている灰土が映っていた。
「母さん〜。最後の最後で何やってるんだよ〜」
『なんていうことだぁぁぁぁ!!! 3位になる筈だった黄結姫様が最後の最後で自身の体を結んでしまっています!!! 結目はなんと5つ!!! 主人様が解いてあげようとしていますが、結び目が多すぎる為、なかなか解けずいます!! 誰か、黄結姫様を助けに。おっと、紫水様が黄結姫様を助けに向かったそうです。これで、一安心といった所でしょう』
私はゴールまで歩いていると、黄結姫の体が結ばれている為道が封鎖されてしまっていた。
「主人様!!! 助けてください!!!」
「最後の最後で何やっているのよ。そもそも、どうしてこうなったのよ!!!」
「それがぁ、その、走るのが疲れてしまって休もうと足を止めようとしたのですが、そしたら、いつの間にか体が結ばれていたんです」
「いつの間にかって。自分でもわからないなら私には余計わからないわよ、はぁ、結び目教えてあげるから慌てずに体を動かすのよ」
「はい!!! ありがとうございます!!!」
『黄結姫様の体が結ばれてしまう現象を間近で見れるとは、噂に聞いていただけで、自分で体を結ぶなんてと疑っていたが、目の当たりにするとこれは凄いとしか言いようがないな』
紫水が助けに来てくれて黄結姫は体を解く事に成功。
私達は無事にゴールすることができた。
「紫水、助けに来てくれてありがとうね」
「母さん〜、最後までちゃんと気を付けなきゃダメだよ〜」
「紫水偉いわね。頭撫でてあげるわよ」
「え〜♡ いいの〜♡ 俺は今主人様に話しかけちゃいけないんでしょ〜。本当に撫でてくれるの〜♡」
「黄結姫を助けてくれたお礼よ。それに、紫水が来てくれなかったから私じゃあの状態の黄結姫助けてあげられなかったからね」
私は紫水の頭を撫でてあげた。
「はぁ〜♡ 最高〜♡ 俺〜主人様に会えなくてとっても寂しかったんだ〜♡」
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