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灰土も参加?

「いっやぁぁぁぁぁ!!!! 速い!!! 速いぃぃぃ!!!」


 私は花茶の背に乗ってレースに参加しているのだけど、花茶が張り切りすぎて上に乗っている私はサドルから離れないように必死に掴んでいた。シートベルト付けても安全じゃないわよ! 何よこの速さ!これが花茶の本気! 時速何キロなのよ!


「花茶がいっちばーーーん!!!!」


 花茶のテンションが上がると速度も上がっていく。あの、教会って結構近いからもうそろそろ着くんじゃあ、って何でそこの道曲がらないの!?


「花茶! そこ曲がらないと遠回りよ!!!」


「んー? 矢印はこっちの道指してるよ」


 花茶は赤い矢印がある所まで戻ってくれた。

本来曲がるはずの道の横に赤い矢印があり、矢印は遠回りの道を指していた。どう言うことなのかな? 赤い矢印なんて作ってないけど?


『おぉっと、主人様&花茶様! 一つ目のチェックポイントに一番乗りだぁ!!! ですが、立ち止まっていますが、どうしたのでしょうか!』


「花茶、この矢印の指す方向がレースコースってこと?」


「そうだよ。DJ蜘蛛さんがいつもの道だと直ぐに着いちゃうから矢印の方向が今回のレースコースって言ってたよ」


「そうだったのね。私、DJ蜘蛛の思念受け取れないから分からなかったわ」


「あっ、そうだった! 主人様ごめんなさい」


「別に良いわよ。出来れば今度からは教えてくれると助かるわ」


「うん! ちゃんと伝えるね!」


 すると、後ろの方から紅姫が走ってきた。


「あら、主人様と花茶ちゃん、立ち止まってどうしたのですか?」


「主人様に矢印のこと伝えるの忘れててそれで一度引き返してきたの」


「そうだったのですね。ですが、これは勝負。私はもう先に行きますわ。それでは」


 紅姫は矢印指す道に走って行った。


「花茶、負けてられないわよ! 私達も行くわよ!」


「うん! 行こ!」


 花茶が走ろうとした瞬間、黄結姫が私達に追いつき、私達は黄結姫の体の下で走ることになった。


「うわぁ! ビックリした!」


 黄結姫に踏まれちゃう!早く黄結姫から逃げなきゃ!


「花茶! 今すぐ黄結姫から逃げるわよ!」


「うん! 主人様捕まっててね」


 花茶は走り黄結姫から逃げることに成功した。そして、先を走っていた紅姫に追いついた。


「やはり、花茶ちゃんなかなかやるわね」


「えっへん! 花茶はスピードスターなのだ!」


「スピードスターなんて言葉いつ覚えたのよ!?」


 スタート会場にて、DJ蜘蛛がレース実況をしていた。


『おぉと! 主人様&花茶チームと紅姫様で並走しています!その後ろに黄結姫様が3人を追いかけている状況! 一方、現在最下位の緑癒様は‥‥。なんと!? 黄結姫様の背に乗っています! これは、ルール上良いことなのでしょうか! ん、主人様も花茶様に乗って参加しているのでセーフですか、まぁそれもそうですね。さぁ!誰が優勝を勝ち取るのでしょうか!』


 灰土は4層目の毒道で日課の鍛錬をして護衛のために主人様の家に向かっていたが、湖には沢山の人達にごった返していた。


『これは、どう言うことなんだ‥‥。ん? なっ!? 主人様が映っている!? 花茶様の背に乗って何をしているのですか!』


『おや、主人様の護衛の灰土様ではないですか、どうかなさいましたか? よろしければ一緒にレース実況してもらえませんか?』


『レース実況? 別に構わないが、何をやっているんだ?』


 灰土はDJ蜘蛛の居る実況席に行き話を聞くことにした。


『すまない、俺は実況を手伝うことができない』


『灰土様もレースに途中参加するのですか?』


『いいや、俺は主人様の護衛だ。だから、今から花茶様の後を追う』


 灰土様はそう言うと体型に似合わないスピードで走り去って行きました。


『主人様はなんて危険なことを! 待っていてください! 俺が必ず主人様を守って見せます!』


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― 新着の感想 ―
[良い点] 「おっそ~~い!」が口ぐせのあの娘みたいですね♪ [気になる点] いつ干支のネズミを知ったのですか? [一言] 更なるカオスに向かいました。
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