走って遊べば良い運動になるわね
遠くから藍介の声が聞こえた。
「主人様!!! 掃除をほったらかして砂遊びをしてしまい申し訳ございません!!! ですが、主人様の姿の砂像が完成しましたので、もし宜しかったら観に来てくださいー!!!」
私の姿の砂像? あれ私を作ろうとしていたのね。
そもそも、何で砂像? まぁ灰土が砂だらけにしたから砂は沢山あったけど、どうやって固めたの?
藍介、紫水本当に反省しているのかしら?
「緑癒どう思う?」
私は、私があげた帽子を被っている緑癒のお尻をモフっていた。
「まだ、罰を受けている最中だと言うのに藍介さんと紫水は反省しているのですかね?」
「やっぱり、反省してないと思うわよね」
「まぁ、藍介さんは紫水と一緒にいると冷静さが無くなり子供っぽくなってしまいますからね。はううぅぅ。主人様のそこは弱いんですぅ」
「おぬし、ここが弱いのか、ここかここか」
私は緑癒が弱いと言ったところを撫でてあげた。
「はううぅっ。はぁ、はぁ、主人様、僕の弱いところばっかり攻めて酷いですぅ」
「じゃあ、やめるね」
「待ってください! 辞めないでください! もっと撫で撫でして下さーい!!!」
「今日はやけに甘えん坊だね? 何かあったの?」
「それがですね、変な夢を見たのですよ」
「変な夢? どんな夢なの?」
「それが、僕が人間になって教皇と呼ばれている夢だったのです。夢の中の僕は沢山の人達を癒していたのですが、貴族という方達と戦っていましたね」
「なかなか、壮大そうな夢を見たのね」
教皇って、教会の1番のトップじゃない!
なんで、緑癒がそんな夢見たんだろう?
前世が教皇だったのです! なんて、そんなことないか。
これは、多分、教会ができだから夢に見ちゃったのね。
でも、私の宗教創るって言って代表者が緑癒だから、緑癒は実質私の宗教の教皇ってことになるわよね?
「緑癒は教皇になりたい?」
「えーと、夢の中の僕は、自由を奪われ神の代行ともてはやされ。行きたくないパーティーやら、慈善活動とかやっていました。なので、教皇にはなりたくないです」
「自由を奪われるのは嫌よね」
「僕は今、自由にやりたいことができて、それに、主人様と出会えてとっても幸せなのです! 」
「嬉しいこと言ってくれるじゃない。それならもう少しモフりますか!」
「ありがとうございます!!! さぁ! 僕のお尻を堪能してください!!!」
「そう言われるとちょっと気がひけるわね」
「えー、モフってください。変な夢を見た僕を主人様のモフりで癒してくださーーい!!!」
「はいはい、モフり終わったら藍介の作った砂像見に行って見る?」
「えぇ、藍介さん毎日熱心に砂を削っていましたよ。あっ」
緑癒のお尻プニプニモフモフ最高!!!
ん? 緑癒が何か言いたそうにしているけどどうしたんだろう?
「緑癒どうしたの? 抱きつくの痛かった?」
「いいえ、その、何でもありません! 藍介さん達教会からが居なくなったら見に行きましょう」
「それもそうね。緑癒は砂像見たことあるのよね?」
「えぇ、とっても素敵な主人様の像でしたよ」
私は緑癒をモフりを堪能した。
その後、花茶が遊びに来たので一緒に鬼ごっこをして遊んだ。
鬼ごっこの結果は言うまでもないわよね。
花茶の圧勝よ!
速い、速すぎる。
緑癒が空を飛ぼうとした瞬間に捕まり、私も直ぐに捕まったわよ!
「楽しかった!!! 主人様! 次は何して遊ぶ?」
「はぁ、はぁ、はぁ、ごめんなさい。ちょっと、休憩させて」
私は地面に仰向けに倒れ、息を整えていた。
無理、必死に走って逃げようとしてもすぐに捕まり速攻鬼役、緑癒に変わったとしても緑癒も花茶を捕まえられないから私を捕まえ私がまた鬼役になるのよ。鬼役になるのが、早過ぎるのよ。ダイエットの運動に丁度いいと思って、鬼ごっこを勧めたけど、きつい、きついよ。
「花茶ちゃん、次の遊びは教会まで競走はどうですか?」
「緑癒お兄ちゃん、それいいね! 教会まで競走だぁ!!!」
天井の蜘蛛の巣から紅姫が降りてきた。
「あらあら、主人様とてもお疲れのようですね。花茶ちゃん、私も教会までの競走加わりたいのだけどいいかしら?」
「うん! いいよ!!! 人数多い方が楽しいよね!」
「それなら、私も競走したいな」
家の方から黄結姫が歩いてきた。
「黄結姫さんも一緒に競走しよ!」
「花茶ちゃんありがとう。競走楽しみね」
「花茶、ごめんなさい。私は競走出来そうにないわ。もう、走れない」
「えー、主人様。大丈夫? それなら、花茶の背中に乗る?」
「そうね、花茶の背中に乗せてもらっても良いかしら?」
「いいよ!」
「主人様の体力が回復したら始めましょうか。僕は空を飛んでも良いですよね?」
「緑癒お兄ちゃん飛ばないと遅いからいいよ!」
「紅姫、スタート線を引いて欲しいんだけどいい?」
「えぇ、糸を垂らしておきますね」
そして、私が休憩を終えて花茶の背中にシートベルト付きの花茶専用サドルを付けてスタートラインに左から私&花茶、紅姫、黄結姫、緑癒の順番で並んだ。スタートの合図にはDJ蜘蛛が偶然通りかかった為お願いすることにした。
「花茶! 勝つわよ!」
私は自身の目の安全の為にゴーグルを付けた。
「花茶ちゃん負けないわよ」
「私だって負けないんですから」
「僕が勝っても怒らないでくださいよ」
ふぅ、流石にこのメンバーの競走に巻き込まれたくないわ。だって、絶対負けるじゃない。花茶に付けば勝てるわわね?
紅姫、黄結姫は体が大きいから動きが遅そうだし、緑癒と花茶の一騎打ちかな。
凪が作り出したアイテム紹介
◾️緑癒の帽子◾️
ゲームの聖職者が付けていそうな帽子。
白色で緑色の2本のラインが縦に付いている。
◾️花茶専用サドル『シートベルト付き』◾️
いつも椅子を用意してくれている紫水がいないので、自分で作ることにした。
◾️ゴーグル◾️
花茶のスピードが速いことを知っているから普通のゴーグルを作った。
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