教会? どうして教会?
「主人様! おはよう!」
私は元気一杯の花茶に起こされた。
「ん〜、ふぁーああ、花茶、おはよう〜」
「お兄ちゃんまだ帰ってきてないね。花茶お腹減った!」
藍介いないから私が朝ごはん作らなきゃ、うーん、おにぎりでいいか。
「身支度済ましたら朝ごはん作るからちょっと待ってて」
「はーい! 昨日のハンバーグ美味しかったなぁ、主人様の朝ごはん何が出るんだろ? 花茶楽しみ!」
私は身支度を済ませて台所に向かった。
冷蔵庫に入っているのは昨日作り過ぎたハンバーグが皿の上に5つあった。ハンバーグおにぎりでも作る? 藍介の分に1つだけ残しておいて残りはおにぎりにしよう!
私はハンバーグ入りおにぎりを作り終え、花茶と一緒におにぎりを食べた。
花茶の目の前には、馬鹿でかいおにぎりが皿にのっていた。
「いっただきまーす!」
パクパクと花茶は大きなおにぎりを食べ進め、中の具にたどり着いた。
「ハンバーグだぁ! やったー!」
「おにぎりにする必要ないかなって思ったけど、案外おにぎりにするのいいわね」
花茶の馬鹿デカおにぎりを作るのに10分かかったのよね。
ご飯多めに炊いといてよかった。
私と花茶は朝ごはんを食べ終え、今日は何して遊ぶか2人で考えていた。
「主人様! 花茶野球したい!」
「うーん、こないだも野球したばっかりじゃない、それなら、運動よりも頭を使った遊びにしない?」
「えー、花茶体動かす遊びしたい」
「体を動かすか、腕が筋肉痛だからゆっくりしたいのよね」
「そうだ! 主人様! 探検の途中だったよね? 今日は探検しようよ!」
「そういえば、5層目と6層目探検してなかったわね」
「2人で探検行こー!」
「そうしましょうか!」
「やったー! 洞窟探検だ!」
私が洞窟探検の準備をしている時に藍介達が帰ってきた。
「主人様、朝食を作れなくて申し訳ございません」
「私が作ったから大丈夫よ。それで、4人でなに話してたの?」
「色々だよ〜。ね〜」
『主人様に喧嘩した話はしにくいよな』
「そ、そうですね! 色々話しましたよ」
緑癒少し動揺しているみたいだけど、何話してたんだろ?
「あの、それで話をしていてある事を思いつきました」
「ある事ってなに?」
「私達には神がいません。なので! 私達だけの宗教を創ろうとなりました。それでなのですが、主人様に教会を建ててもらいたいのです!」
なぜに宗教! いや、悪い話ではないと思うけどさ、うーん、なんでそんな話になったんだろう? まぁ、考えてもわからないから。せっかくだし、教会建ててあげましょうか!
「教会ね。別に建物を建てるのはいいけど、誰が代表者になるの? 私教会とかあまり詳しくないけど、聖職者がいないとダメよね? それは誰がやるの?」
「僕がやります!」
緑癒は手を思いっきり上げた。
緑癒!? まぁ、聖職者と言うと回復魔法が使えるイメージがあるから緑癒にピッタリだけど、すごいやる気を感じるわ。
「教会建ててもいいけど、どこに建てたらいいかしら?」
「皆んなが通えるところがいいですね。主人様の家の隣はどうですか?」
『うーん、緑癒様、それはどうかと思います。主人様を祀る場所なのに主人様の家の近くにあると信者になった者達が主人様を害する可能性がありますよね』
緑癒は多分、灰土と話をしているのかな?
灰土からの思念を受け取れないから何を考えているのかわからないのよね。
「それでしたら、5層目に教会を建てるのはどうでしょうか。あそこなら建物を建てることのできる広い空間があります。それに、湖に行かなくても5層目にいけますから、灰土さんが心配している事をクリアできますよね」
『藍介様の言う通りですね! 流石です藍介様』
「5層目丁度、花茶と探検しに行こうとしてたのよ。うん、5層目に教会を建てましょう」
「皆んなで5層目の探検だぁ!」
「おー!」
花茶の掛け声と共に私達は5層目に向かった。
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