ネルガルとネボスケ 別館に侵入する
ネルガルはネボスケと共にもう一つの屋敷へ戻ると、ネルガルはアニエスを探し始めた。
『ネルガル、どうして鳥を探しているの?』
『なんか、胸騒ぎがするんだよ』
『胸騒ぎねぇ、ネルガルが気にする必要ないんじゃない?』
『そうだけど、そこにいる奴に話聞くか』
『えー、じゃあ、僕はネルガルの肩で寝かせてもらうね』
『寝るのはいいけど、ちゃんと隠れてくれよな』
『分かってるって、僕は天才なんだよ、透明になって体を固定させるのなんて簡単なんだから、スピー』
『寝るのはやっ!?』
ネボスケはネルガルの肩で眠り、ネルガルは屋敷の入り口の近くにいた猫人獣のメイドに話しかけた。
「なぁ、アニエス見なかったか?」
「アニエス? あぁ、あの傲慢な鳥ちゃんなら、別館に飛んで行ったよ」
「別館って許可ないといけないんだよな? それって、大丈夫なのか?」
「さぁ、エビィ様の許可とったんじゃない? あっ、でも、許可取れたなら、あの鳥ちゃんなら、私達に自慢するだろうし」
「そうなると、もしかして無断って言ったのか?」
「知らないし、知ろうとも思わない」
「分かった、ありがとうな」
ネルガルは猫の人獣が言っていた別館へ向かった。
「ここが、別館だな」
『スピー、ん? んんんん???? なぁにぃこおれぇ』
『ネボスケ起きたか、急にどうしたんだ?』
『なんか、嫌な感じ、僕、ここに居たくないな』
『そう言われてもここにいるなら、行くしかないだろ』
『なら、僕の仲間呼んでおくね』
『分かった、よし、ネボスケ行くぞ』
『ねぇ、ネルガル正面ドアから入っていいの?』
『裏口探すか』
『普通侵入するならそうするよね』
ネルガルは別館の裏口を探し、別館に侵入した。
「部屋がたくさんあるな」
『そうだね』
裏口近くの部屋を開けると、その中には、男のエルフの石像が置かれていた。だが、その石像の顔は削れていた。
「うわっ!って、石像か、彫刻家だし、置いてあってもおかしくないか。でも、ここまで精巧に作れるなんてな」
『ネルガル、この石像生きてない?』
『ネボスケ何言ってるんだ? 石像は石像だろ。凪さんじゃあるまいし』
『だって、まるで生きた人を石に変えたみたいじゃない?』
『怖いこと言うなよ、石に変える? そういえば、フローおば様から聞いたお伽話に人が石に変わる話を聞いたような?』
『どんなお話なの?』
『確か、魔物の話でその魔物の眼を見ると石に変わってしまうっていう話だったな』
『どうやってその魔物を倒したの?』
『鏡を使って魔物の力を返して、魔物を石にしたみたいだぞ』
『なら、鏡持っておこう!』
『でも、人を石にするって、どんな魔法、いや、スキルか?』
『僕は呪いの類だと思うな』
『呪いか、もし、ネボスケとフローおば様の話が事実なら、この呪いを解呪することが出来るってことだよな、だけど、呪いを解いても、この顔が元に戻れるのか?』
『僕には専門外だよ。緑癒様の力なら顔が欠けていても治せると思うけど、そこら辺の聖職者じゃ、無理だね。石化を解けたとしても、顔から血が溢れ出て、即死だね』
『怖いこと言うなよ』
『だって、顔がないんだもん、仕方ないじゃん』
『次行くか』
『そうだね、ネルガル、僕、上の階行きたくないな、とっても怖いんだ』
『それでも、行くぞ』
『えー、行きたくないよー』
ネルガルとネボスケは一階を捜索していたが、不法侵入している以上、彼女を探す為に声を出して探すことが出来ずに、一階のすべての部屋を見たが、彼女を見つけ出すことが出来なかった。
2階へ向かおうとした時、蜘蛛達から思念が送られた。
『ネボスケ、ドコダ』
『あっ! 来てくれたんだね! 今みんなはどこにいるの?』
『ニワ、ニ、イル。ココハ、コワイ、イチド、ミタ、ダケ、デ、ジュウブン』
『アノトキ、コワカッタネ』
『ミツカッタラ、コロサレルカト、オモッタ』
『殺されるような事があったの!? それ、先に言ってよ』
『ネボスケ、ネハジメタ、ダカラ、オボエテイナイ、ソモソモ、シロサクラサマ、ノ、ニンム、ナノニ、ネツヅケル、オマエガ、ワルイ』
『あのね、報連相って言うのがあるんだよ。報告、連絡、相談ってね。これが、仕事をする上で重要なんだよ』
『ネテイル、ヤツニ、イワレタクナイ』
『えー、それ酷くない』
『ネボスケ、合流しに行くぞ』
『まぁ、上の階行かなくて済んだからいいや』
ネルガルはネボスケの仲間と合流する為に庭へ向かい、7匹の蜘蛛達と合流した。
屋敷の外は陽が落ち始めていた。
『ネルガル、ネボスケ、ヲ、ズット、ソバニオイテ、イイゾ、イヤ、ソバニオイテ、ホシイ、デス』
『まっ! 僕は天才だからね!当然だね!』
『コイツ、イミヲ、ハキチガエテイル、ナ』
『ネボスケは俺に任せてくれ、それで、俺は2階へ行こうと思うんだけど、一緒にくるか?』
『セイブツ、ミッツ、ヒトツ、ハ、サンカイ、ミナミハシ、ニ、イル、フタツ、ハ、キタ、ノ、カイダン、チカク、イル』
『人の気配を感じ取れるのか?』
『オレ、ネツ、ミレル、フタツ、オリタ、ニカイ……。イッカイ……。フタツ、コッチクル!』
『カクレヨウ』
『ネルガル、カクレテ』
ネルガルは庭に生えていた木に登った。
「ここなら、大丈夫だろ」
『ここなら庭を監視できるね! でも、なんで、庭の中央に台座なんであったんだろう?』
『サァナ』
しばらく待っていると、エビィとアニエスが一緒に庭へやってきた。
『アニエスはあいつと一緒だったな』
『鳥ちゃん大丈夫かな?』
そして、ネルガルの蜘蛛達が2人の様子を監視していると、急にアニエスが台座でポーズを取り始めたのでした。
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