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異世界転移!?一般女子ゲーマーが死にゲー高難易度虫ダンジョンの主人になりましたが、少しゲームジャンルと違うような?  作者: 吉田 亜蓮
第四章 人間の国

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ナバン家のパーティー

 藍介に手紙を届けに向かったシルビーはパーティーが始まる1時間前に帰宅した。


 シルビーの母親はいつまでも部屋から出てこない娘に怒っていた。


「シルビー!!! 早く出てきなさい! 今日のパーティーでは貴方が主役なのよ!」


 何も反応が返ってこなかった。


「あのね、魚人と人間は結婚できないわよ。だから、売られてしまう奴隷なんか、忘れてしまいなさい」


 また、反応がなかった。


「シルビー!!! もう、分かりました。貴方達、ドアを壊しなさい」


 使用人の男2人が斧を振り翳そうとした時、ドアが開いたら。


「お母様、すみません。髪がなかなか決まらなくて、あら? お母様、どうして、2人が斧を持っているのですか?」


「シルビー!!! 私はずっと、貴方のことを呼んでいたのよ!」


「そうなのですか! お母様、ごめんなさい。エビィ様に会えると嬉しくなってしまって、いつもよりも気合を入れて準備していたのですが、どうです。お母様、このドレスと髪型似合うでしょ?」


 シルビーは自分のドレス姿を見せて、母親を満足させた。


「さぁ、パーティーが始まってしまうわ。シルビー、今日は必ず、エビィ、メビドゥース様の心を射止めるのよ」


「はい! 私がお母様の期待を裏切るわけないじゃないですか」


「そうわよね。ごめんなさい、パーティーが始まると言うのに、シルビーが部屋から出てこないと聞いて、気が動転してしまっていたわ」


「お母様、時間がかかってごめんなさい」


「もう、謝らなくていいわ。行きますわよ。ライバルが多いのですから、全て蹴散らす姿勢で行きなさい」


「はい!お母様!」


 使用人2人はこう思った。たまに、奥様って大胆なところあるよなっと。


 シルビーがパーティーホールへ行くと、巨大な水槽にはネルガルがプカプカと浮かんでいた。


 優雅に浮かんでるんじゃないわよ! この馬鹿、王子が!!! やっぱり、私がどうにか、売られないようにしなきゃ!


 手紙を渡して少しだけ、藍介様とお話しできたけど、本来、お父様はメルバン家から攻略して、メビドゥース公爵家との縁を作ろうとしていたらしいわ。でも、急にメルバン家が潰れ、お父様は焦って、このパーティー開くことにしたと。そこまでは、私の情報通りであり、私は王家直属諜報員『夜の蝶』の構成員なのよ。そのぐらいの情報は持っているわ!でも、藍介様が王の命令で大罪芸術を調べていたなんて、初耳だったわ。そう、ネルガルをメビドゥース公爵家に渡したくない理由がこれよ。


 教皇配下の殺人集団、大罪芸術、そのリーダーが彼、エビィ•メビドゥース。だと、私が睨んでいるのよね。だって、彼は公爵家跡取りなのにも関わらず、いまだに婚約者もいない、教皇とも親密であり、奴隷にも優しいと評判だけど、その奴隷が忽然と消える事が多く、噂では、彼は奴隷を買い、奴隷を逃がしてあげているのではないかと、されているけど、私は違うと思うわ。


 私の考えでは、奴隷を使って、彫刻を作らせているのよ。彼は名高い彫刻家でもあるけど、彼の手は綺麗なまま、だけど、毎月のように彼は自身の作品の展示会を催し、その都度、新たな作品を発表しているわ。その作品を作り出す速さ、そして、まるで、作品が生きているみたいな、精巧さ、私も調査で何度か観に行ったけど、あれほどの作品を作るのに、たった、1ヶ月で作れるとは思えないのよね。


 そして、パーティーホールには招待客が集まり、最後に入ったのが、エビィ•メビドゥースであった。


 両親は彼が入ってくるなり、彼に挨拶をして、パーティーが始まった。


「メビドゥース様、この子が私の娘のシルビーです」


「貴方が、ナバン家の宝と呼ばれるシルビー嬢ですね。初めまして、私はエビィ•メビドゥース」


「シルビー•ナバンと申します」


「メビドゥース様、よろしければ、娘とダンスを一緒に踊ってもらえないでしょうか」


「お母様、それは」


「えぇ、いいですとも、あいにく私にはパートナーが不在でして、シルビー嬢私と一曲どうですか」


「はい!喜んで!」


「では、シルビー嬢行きましょう」


 私はエビィ様にエスコートされながら、彼と中央でファーストダンスを踊った。


「シルビー嬢、ダンス上手なんですね。ですか、私は少しだけ寂しいです」


「え!私、メビドゥース様に何かしてしまったでしょうか」


「貴方は私とダンスをしていながら、さっきから、あの珍しく美しい魚人の奴隷を何度も見ています。できれば、ダンスの間だけは、私に集中して欲しいですね」


「メビドゥース様、申し訳ございません。私、メビドゥース様とダンスが踊れるのが嬉しいのですが、その分の緊張も大きくて」


「それで、あの奴隷を見つめていたと?」


「友人を見れば、少しは落ち着くかなと」


「友人?奴隷が貴方の友人なのですか?」


「はい、彼はネルガル、奴隷ですが、私の友人であり、そう、彼はピアノが上手なんです」


「奴隷と友人、シルビー嬢は私と同じ考えのようなのですね。嬉しいですね。おや、もう一曲が終わってしまいますね。シルビー嬢、後で私と奴隷との友情について、語らいませんか?」


「私でよろしければ是非!」


「では、また後で」


 あー!!! 怖い、怖いわよ! 生きた心地しなかったわよ!!! 無垢な令嬢みたいに振る舞うの大変だって! 私とネルガルと親密をアピールして、メビドゥース様が、ネルガルを買うのを先送りにする予定だけど、うまくいくかしら?


 そして、一方、プカプカと浮かんでいるネルガルと言うと。


『藍介さん、俺の手紙届きました?』


『えぇ、ネルガルさん、お手柄ですよ。まさか、ナバン家の娘が『夜の蝶』だったなんて、大きな収穫です。ですが、ネルガルさんを王子と仰っていましたけど、それは、本当なのですか?』


『事実ですね。まぁ、俺は兄弟との争いが嫌で、城を抜け出して、魔王軍に入隊しましたから、俺が王子と知っている人は少ないんですよ』


『父親の方は大丈夫なのですか?』


『イデア様が説明しているみたいですし、それに、父上なら、名誉ある任務なら行ってこいと言いますし。多分、母上も同じ考えですね』


『それで、シルビーさんがネルガルさんをメビドゥース家に渡らないようにして欲しいと言われましたが、彼が大罪芸術のリーダーであるなら、こちらとしては、ネルガルさんに潜入してもらった方が、虫達よりも良い情報が得られるのですか、どうしますか? 潜入すれば、死ぬ可能性もあります。ですが、白桜の蜘蛛達がいるので、逃走することは可能ですよ』


『なら、潜入します。俺の方がライネルよりも優秀ですからね』


『あまり、無理はしないでください。では、白桜に伝え、メビドゥース家に潜入している蜘蛛達と思念伝達が、出来るようにお願いしてきますね。あと、絶対に死なないで、逃げてくださいね』


『分かってますって、紫水とサーフィンできなくなるのは嫌ですからね。それで、紫水は今どこに?』


『えーと、転移魔法で北にある山へ飛ばされたましたが、連絡がつき、3ヶ月すれば、王都に到着します』


『それは、良かった。紫水が行方不明って聞いて驚きましたよ。それでは、俺ももうそろそろ、買われるようにアピールしようと思います』


『それでは、メビドゥース家に潜入した時にまた連絡をください』


『分かりました』


「ふぅ、よし! やるか!」


 藍介との思念伝達を終えたネルガルは、自分の有能さをアピールするために行動を開始したのでした。

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― 新着の感想 ―
あっちこっちで色々なことが起こりました。果たして無事に売れるのでしょうか(笑) サーフィンよりも水の魔法を使った料理?を考えた方が喜ぶのでは。
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