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異世界転移!?一般女子ゲーマーが死にゲー高難易度虫ダンジョンの主人になりましたが、少しゲームジャンルと違うような?  作者: 吉田 亜蓮
第四章 人間の国

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勇者と棺

 転移魔法陣の先には、棺が祭壇のように飾られている部屋に飛んだ。


「棺だ〜。あれが勇者なのかな〜?」


 紫水とハインズは棺の前まで向かった。


「この棺の中に勇者様が」


「よし〜、開けるよ〜」


 紫水が棺を開けた瞬間、棺の中から瘴気が吹き出した。


「うわぁ〜!!! びっくりした〜」


「ゔっ」


 ハインズは濃すぎる瘴気に当てられた。


「あ〜、ハインズ大丈夫〜?」


「瘴気が、濃すぎる」


「う〜ん、ハインズはこの中にいて〜」


 紫水は水を球体にしてハインズを中に入れた。


「はぁ、はぁ、水の中なのに、息ができるし、瘴気を水が浄化しているのか」


「緑癒が〜、俺の作る水は〜、呪いを浄化できるって〜言ってたから〜、瘴気も余裕だよね〜」


「ありがとうございます」


「それで〜、ちょっと〜、下がるね〜」


 紫水は棺から距離を置いた。


「勇者がアンデットになっちゃってるけど〜、勇者教としては〜、いけないことなんじゃない〜?」


 紫水が棺から距離を置いた理由は一つ、殺気を感じたからであり、棺から手が伸び、ゆっくりと体を起こし、棺から鎧を着たアンデットが現れた。


「勇者様がアンデットに」


 ハインズは目の前のアンデットに驚きを隠さずにいた。


「まぁ〜、かなり昔に死んでるんじゃ〜、アンデットになっちゃうよね〜。にしても〜、俺に喧嘩売るなんてね〜。さっさと捕獲しなきゃ〜」


「アーー!!!!!」


 アンデットは叫んだ。


「はいはい〜、捕まえちゃうぞ〜!」


 紫水は動き出そうとするアンデットを水球で捕獲しようとしたが、剣で水球を切られてしまった。


「おっと〜、あの剣〜、魔法が付与されている〜?」


「あれは!聖剣! バサラク!!!」


「ハインズ〜、その聖剣の能力教えて〜」


「勇者様には神から授かった力、狂化バーサークを封じた剣、それが、聖剣、バサラクなのです! その聖剣を持つと、狂気に飲み込まれますが、力が数十倍にまで上がると言われています」


「それって〜、聖剣って言うよりも〜、魔剣じゃない〜?」


「いいえ、勇者様にしか扱えないと言うものですので、聖剣なのです」


「いいや〜、ありゃ〜、魔剣の方がしっくりくるよ〜。あちらさんは〜、俺とやる気MAX〜だね〜」


「勇者がゾンビに」


「まぁ〜、俺なら余裕で〜、勝てちゃうけどね〜」


 紫水は2つの紫色の水球をムカデの姿に変えて、勇者ゾンビに攻撃させた。


 勇者はムカデ達を剣で叩き潰した。


「ほら〜、ほら〜、どんどん行くよ〜」


 紫水は常に水ムカデを作り出し、遠距離から勇者の戦い方を観察した。


「力が強いだけで〜、魔法とかは使えない感じかな〜? ハインズ〜、何か勇者の戦いに関すること知らない〜?」


「そう言われましても、文献には人の力を超える怪力の持ち主としか、書かれていませんし」


「使えないな〜、でもな〜、なんだろう〜、力だけは強いけど〜、魔力が全く感じられないんだよな〜? まぁ〜、俺が強かったという事で〜、ちょっとだけ〜、本気見せてあげるね〜」


 紫水はムカデ達を引き、自身の魔力を解放した。


 すると、紫水の額に水で作られた龍の角が生えた。


「さぁ、俺の本気〜、試させてもらうね〜」


 紫水は宙に浮かび、水槍アクアスピアを100本作り出し、勇者に向かって水槍を飛ばした。


 勇者ゾンビは次々に飛んでくる水槍を聖剣で撃ち落としていたが、捌く量が多く、左肩、右足が吹き飛び、立つことができなくなった。


「ねぇ〜、弱すぎ〜!!! ネルガルでさえも捌けるのに〜、左肩と右足吹き飛んじゃってるじゃん〜!」


「この、強さ、貴方は一体!!!誰なんですか!!!」


「ん〜? 俺は紫水だよ〜。このゾンビ〜殺気だけは一丁前なのに〜、弱々じゃん〜」


 勇者ゾンビは倒れると棺が赤黒く光だし、倒れた勇者ゾンビは復元された。


「ほぉ〜、復活した〜、まぁ〜、ゾンビなら死なないか〜。でも〜、あの光〜、嫌な感じだな〜。それなら〜、あの棺を壊せばいいのかな〜?」


 紫水は攻撃対象を棺に変えて、水で作られた紫龍に棺を攻撃させた。


 棺は魔力壁によって攻撃を防いだ。


「へぇ〜、本体はこっちって事なのかな〜? それなら〜、こいつは〜、拘束するだけって事で〜」


 紫水は勇者ゾンビを縄状に変形させた水で拘束した。


 拘束されて身動きが取れない勇者ゾンビは縄を解こうとしたが、解くことができなかった。


「それじゃあ、壊させてもらうね〜」


 紫水は手のひらに収まる水球に魔力を込めて、水球放った。水球は棺の前まで飛ぶと、弾け飛び、棺の下から、水柱が現れ、棺を攻撃した。


 棺は魔力壁を展開したが、真下だった為、水流の勢によって、棺は粉々に砕け散った。


 棺が砕け散ると、勇者ゾンビはドロドロに溶けて、その場に鎧と聖剣が残った。


「うそだ〜!!!!! なんで〜、遺体なくなっちゃうの〜!!!!! え〜〜〜〜どうしよう〜〜!!!」


 紫水はまさか勇者ゾンビがいなくなるとは思いもせず、藍介にどうやって報告しようか悩んだ。


「棺が勇者様を操っていたのですね。紫水、いいえ、紫水様、勇者様を解放していただき、ありがとうございます」


「いいや〜、お礼されるような事はしてないって〜、それよりも〜!!! 藍介と緑癒に怒られちゃうよ〜」


「この鎧と聖剣を渡せばなんとかなるのではないですか?」


「俺は〜、勇者の遺体を持ってこいって〜、言われてたわけで〜、鎧と剣なんか持っていったら〜、怒られるに決まってるじゃん〜」


「消えてなくなってしまったのですから、この2つを届けるしかないですよ」


「はぁ〜、そうだね〜。俺が〜剣を持つから〜、ハインズは鎧と持って〜。帰ろうか〜」


「それなのですが、棺がなくなった瞬間、転移魔法陣が、消えました」


「はぁ〜!!!!? うわっ、本当だ〜、最悪だよ〜。はぁ〜、自力で外出て帰るしかないじゃん〜!!!」


 こうして、勇者ゾンビを倒した紫水は勇者の聖剣と鎧を持ち、部屋から出た。すると、扉から出た先は、雪山の廃墟城であり、寒さに凍えながら2人は人が住む場所を探し、2人が王都に着いたのは、それから、3ヶ月後であった。


「なんで〜!!!こいつと旅をしなきゃならないんだよ〜!!! 主人様〜〜〜!!! 助けて〜〜〜」


「長旅をしたことがありませんでしたか、旅をすると言うのは、なかなか、浪漫がありますね!」


 ハインズは初めて仕事以外での外出であり、紫水との旅は彼にとって楽しい旅となったのでした。

 

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― 新着の感想 ―
本体が実は○○だった?!というのは、よくあるパターンですね。そうして、ソレを倒すと送り出していたヤツが消えるのもお約束です(笑) 長旅、お疲れさまでした。それでは、しっかりと怒られましょう♪ 組織の…
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