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異世界転移!?一般女子ゲーマーが死にゲー高難易度虫ダンジョンの主人になりましたが、少しゲームジャンルと違うような?  作者: 吉田 亜蓮
第四章 人間の国

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猫次郎の怨念

 俺はいまだに氷漬けにされているのにゃ〜、顔とお尻だけは氷が溶けて動かせるように、にゃったんだけど、まだ動けないから糞をトイレ(カスカスとガルガル)にすることが出来なくて困っていたのにゃ。そしたら、主人様が俺にオムツを付けてくれたのにゃ。これで、糞をしても大丈夫にゃんだけど、この状態いつまで続くのかにゃ?


 猫次郎が景雹に氷漬けされ、カストルとガールゥダは大喜びで、猫次郎をいじめ始めた。


 カストルは凍っている猫次郎の前を通った。


「まだ、凍っているのか、お前が動けないなんて、最高だな! 凪さんにデートでも申し込んでこよーと」


「にゃ、にゃ、にゃ、カスカスじゃ、主人様にデートを申し込むことなんてムリだにゃ〜、ムリムリ」


「そんな事はない、俺なら出来る」


「じゃあ、デートできたら、俺を一日、下僕にしてもいいにゃーよ。まぁ、カスカスじゃ無理だけどにゃ〜、にゃ!にゃ!にゃ!!!」


「俺の下僕になるんだな、ふっ、楽しみにしておけよ」


「にゃ、にゃ、にゃ!無理だにゃ!むり〜むり〜」


 カストルは主人様にデートを申し込みに向かった。


 その20分後、カストルは猫次郎の前に現れた。


「俺は、何を話せばいいんだ」


「にゃ!にゃ!にゃ!その様子だとデート申し込みできなかったにゃーね!にゃ!にゃ!にゃ!愉快だにゃー!!!」


「いいや、デートの申し込みは出来た。しかも、承諾してもらえた。だけど、デートって何をするんだ!何を話せば良いんだ!!!」


「嘘だにゃ、カスカスが主人様とデート!?」


「猫次郎、俺はデートで何を話せばいいんだ!」


「仕方ないのにゃ、デートの日、俺がカスカスの頭脳になってやるのにゃ、だから、一日下僕はなしという事で」


「そうだな、ムカつくが猫次郎の悪知恵があれば、デートを成功できるかも、しれない」


「で、いつデートするんだにゃ?」


「そ、それも!決めてない!!! なぁ、猫次郎、デートをするなら、いつ、どこで、何を、すればいいんだ!」


「にゃー? その、主人様にどうやってオッケーもらえたのかにゃ?」


「それはだな」


 カストルは主人様に虫達の成績表を渡す為に彼女の部屋に向かった。


「あ、あ、主人様、生徒の成績、でました」


 カストルはフードを深く被り、というより、フードで顔を完全に隠していた。


「カストルさんありがとう、うーん、カストルさん、どうして、私と話す時はフードで顔を隠すの?」


「そ、そ、れは、こ、この方が、は、話し、やすくて、あの! 凪さん! こんど、俺と、デートしてくれましぇんか!!!」


「デート? まぁ、良いけど、急にどうしたの?」


「良い、それって、デートを承諾してくれたって事ですか!!!」


「えぇ、デートいいわよ。それで、デートで何する?」


「やったー!やったー!!! 俺だって、やれば出来るんだ!!!!」


 カストルは嬉しさのあまり、走り去ってしまった。


「デート、何するの、カストルさん行っちゃったわね」


「カスカス、肝心な所何も言ってないじゃにゃいか」


「うゔ、だから、どうしたらいい」


「にゃ、にゃ、にゃ!俺にしか頼れにゃいにゃんて可哀想なにゃ〜」


 すると、ガールゥダが猫次郎の様子を確認しに来た。


「クソ猫、良かった。まだ、氷漬けだな。これなら、カストル、絶望した顔をしてどうした?」


「ガールゥダさん、それが」


 カストルは主人様とのデートの話をした。


「女とデートだな、わかった。俺が手伝おう、そこにいるクソ猫は煽るだけ煽って何もしてくれないからな。俺なら、生前、女にモテモテだった。抱けない女はいないぐらい、俺はモテた。だから、デートプラン、俺が考えてやろう」


「ガールゥダさん、デートした事あるんですね! それなら、師匠!お願いします!!! 俺、凪さんとのデート成功させたいんです!」


「わかった、この俺に任せろ」


「にゃ! 俺を置いていくのかにゃ!? こんなに面白い事にゃいのに、どうしてだにゃ!? 俺の方がガルガルよりももっと最高のプラン作ってやるから氷溶かして欲しいのにゃ!!!」


 猫次郎は置いて行かれた。


「にゃ〜、あんなに楽しそうなのに、参加できないのかにゃ〜。俺だけ仲間はずれなんてムカつくのにゃ、許さないのにゃ!!!」


 すると、猫次郎は糞を大量に出し始めた。


「にゃ〜、急にお通じが良くなってきて、にゃ? ちょっと出過ぎじゃにゃいかな?」


 猫次郎が穿いていたオムツがどんどんと瘴気石が溜まりに溜まり、オムツから瘴気が溢れてきた。


 その間も猫次郎は瘴気石を出し続けた結果、お尻から血が少しだけ出てしまった。


「お尻の穴が痛すぎるのにゃ!!!! にゃ〜、どうしてだにゃ〜、痛すぎるのにゃ!!!」


 すると、オムツがキャパオーバーとなり、オムツが弾け飛んだ。そして、床に瘴気石の塊が落ちた。


「にゃ!? オムツが弾け飛んだのにゃ!?」


「父ちゃん?」


「にゃ? 誰の声だにゃ!?」


「父ちゃんだ!父ちゃん父ちゃん父ちゃん!!!」


 瘴気石が体長2メートルにもなる大きな瞳の色が紫の黒猫の姿へ変化した。


「父ちゃん! あれ? 父ちゃん、動けないの?」


「にゃ〜、父ちゃんって誰なのかにゃ?」


「父ちゃんは父ちゃんだよ!僕が父ちゃんを助けてあげるね!!!」


 瘴気石から産まれた黒猫は猫次郎の氷を猫パンチで割った。


「にゃ!? 凄いパワーだにゃ! ありがとうだにゃ!」


「父ちゃん父ちゃん父ちゃん!!! 遊ぼー」


「にゃ〜、せっかく動けるようににゃったから、散歩でもするかにゃ」


「うん!父ちゃん遊ぼー!」


「にゃ〜、父ちゃんかぁ、それじゃあ、お前に名前を付けてあげるのにゃ〜」


「やったー!僕どんな名前になるの!カッコいい名前がいいな!」


「それにゃら、瞳が綺麗な紫色だから、お前の名前はムラサキだにゃ」


「ムラサキ! 僕の名前はムラサキ!!! 父ちゃん!ありがとう!!!」


 ムラサキは猫次郎の体に頭を擦り付けた。


「父ちゃん!父ちゃん!父ちゃん!大好き!!!」


「にゃ〜、まさか、俺から息子が産まれるなんて、変なかんじだにゃ〜。よし、ムラサキ! カスカスの主人様とのデートを妨害するにゃーよ!ついてくるのにゃ! まっ、その前に散歩しようにゃ〜」


「うん! 父ちゃん!散歩しよー!」


 こうして、瘴気石から猫次郎の息子ムラサキが誕生したのでした。


「父ちゃん大好き!!!」



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