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異世界転移!?一般女子ゲーマーが死にゲー高難易度虫ダンジョンの主人になりましたが、少しゲームジャンルと違うような?  作者: 吉田 亜蓮
第四章 人間の国

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次はどんな落とし穴?

 猫次郎を助けに穴に落ちたフィリとシャドウは穴の罰ゲームを受けていた。


「えーと、くるっと回ってワンと言わなければ上がれない? なんだそれ? くるっと回ってワンって言えば良いだけだろ」


 フィリはくるっと体を回転させた。


「ワン!!!」


 すると、地面が上がり穴から脱出できた。


「罰ゲーム簡単だな」


「俺にとっては屈辱だから、助けてくれてありがとうにゃ。お礼に俺の肉球触らせてあげるにゃ」


 フィリの腕の中で抱っこされていた猫次郎はフィリの顔に肉球を押し付けた。


「拙者! 解放!!!」


 フィリの手から解放されたシャドウは喜んでいた。


「にゃ〜、お願いがあるんだけど、何個か落とし穴に落ちてくれないかにゃ?」


「どうして、あたしが面倒な事をやらなきゃいけないんだよ」


「お願いにゃ〜、そうじゃなきゃヤングに怒られちゃうのにゃ〜」


「それなら、取引だな。あたしが穴に落ちる分、そうだな、毛を採取させてくれないか」


「毛? 俺の毛が欲しいのかにゃ?」


「あぁ、魂猫はレアだからな、本当は皮が欲しいけど、それは、無理だろ?」


「皮!? 無理にゃ!俺を殺す気かにゃ!」


「だから、毛ぐらいならくれるだろ?」


「うーん、どのぐらい切るのかにゃ?」


「全身の毛って言いたいけど、一回落ちるごとに1センチ毛を刈るってどうだ?」


「にゃ〜、でも、ヤングに大口叩いちゃったから、にゃ〜、分かった。それで、取引成立だにゃ!!!」


「よし、なら、落ちたい穴はどれだ?」


「あそこに落とし穴があった筈だにゃ」


「拙者は帰還するでござる!」


「枝も一緒だ」


「えー!なんで、でござるぅう!!!」


 猫次郎はフィリの肩に乗り、逃げ出そうとしたシャドウをフィリは捕まえた。


「くぅ! 拙者帰りたいでござる!!!」


「よし、落ちるぞ!」


「いやぁぁぁぁあでござるぅ!!!!」


「にゃ、にゃ、にゃ、逃げようとするのが悪いのにゃ!!!」


 3人仲良く落とし穴に落ちたのでした。


「どこだ!どこだ!イデアオっていうやつは!!!」


 そして、フィリが落とし穴に落ちた時、景雹と七福もまた落とし穴エリアに到着したのでした。


「あれ? いなくなっちゃったみたいだね」


「そうか、で、七福、ここにはどんな罠というか、ん?落とし穴があるな」


 景雹はフィリが最初に落ちた落とし穴を見つけたていた。


「ここは、落とし穴エリアで、落とし穴に落ちちゃうと罰ゲームをやらないと上がれないようになっているんだ」


「罰ゲーム? 例えばどんな?」


「えーと、罰ゲームって言っても、それぞれなんだけど、僕の場合はハラハラ!ドキドキ!ビリビリ棒って言う、僕が考えたゲームをクリアしないといけないんだ」


「ビリビリ棒?」


「うん、あれ結構楽しいんだよ。そうそう、あそこが僕の落とし穴! やってみる?」


「そう言うなら、我ちょっと気になるかも」


「じゃあ! 僕と一緒に遊ぼうか!」


 景雹は七福が案内した落とし穴に落ちてみた。


 すると、落ちた先には、棒の先が丸い輪っかとなり、金属製で作られたコースフレームが置かれていた。


「景雹、やってみてよ!」


 七福は自分の考えたゲームで遊んでくれる人が現れて嬉しそうであった。


「これが、ビリビリ棒?」


「そう! あの先が輪っかの棒を金属に当てずに通すゲームなんだ! で、金属にあたっちゃったら、ビリビリの罰ゲームが発動するの! で、この穴から脱出するには、ハラハラ!ドキドキ!ビリビリ棒ゲームをクリアしないといけないんだ」


「よし、楽しそうだから我、やってみる!」


 景雹は棒を持ち、コースに沿って棒を動かした。


 ゆっくり、ゆっくりとコースに沿って棒を進めていくと、円のコースが現れ、棒がコースフレームに当たってしまった。


「ぎゃぁああ!?!?! 痛いー!!!」


「景雹当たっちゃったね。はい、やり直し!」


「嘘、ここからやり直しじゃないの!?」


「最初からだよ。はい、頑張って」


 そして、1時間の格闘の末、無事に七福が考えたハラハラ!ドキドキ!ビリビリ棒ゲームをクリアして景雹と七福は穴から脱出した。


「もう、我、穴に落ちない! ビリビリ痛かった!」


「景雹上手だったよ。僕の友達なんてもっと時間かかってたもん。でも、たった5回しかビリビリしなかったのは、物足りないような気がするなぁ」


「5回も痛い思いしたんだ!」


「次はどんなゲームやってみる? あそこはカストル先生の落とし穴で、あっちはシャドウの落とし穴だよ」


「いや、我は落ちない。我はフィリを見つけないと」


「あっ、そうそう、落とし穴のゲームにはね。丸々しないと出られない穴があってね。例えば、キスしないと出られない穴なんてあるんだよ」


「ん? それは、必ずキスをしないと出られないのか?」


「そうだよ。真白が考えた罠なんだけどね。ハグしないと出られないとか色々あるよ」


 その、瞬間、景雹の頭の回転は異常に早かった。


「ま、待ってくれ、もしかして、セッ○しないと出られない落とし穴があるのか!」


「うーん、その、セッ○しないと出られない落とし穴があるのか分からないけど、真白のことだから用意してそう」


「それってつまり、フィリと我が落ちたら、フィリとセッ○しないと穴から一生出られないって事であっているか!」


「なんで、真白の罠にくいつくんだよ」


「そりゃあ、だって、ほら、穴から出るには、やらなくちゃいけない。それなら、フィリが嫌がってもやるしか選択肢がないわけで、そうなったら」


 景雹はフィリとの桃色の妄想を始めた。


「おーい、景雹、帰ってこーい」


「ぐっふ、フィリ、そんなぁ、我はもう……。さ、さ、最高だ!!! 七福! その落とし穴はどれなんだ! フィリを見つける前に、その落とし穴の目星をつけておかないと!」


「もしかして、フィリさんを見つけた後、そこに落ちるつもり?」


「当然!!!」


「うーん、確か、あそこと岩の近くのが真白の落とし穴だけど、落ちないと何の罠が分からないんだよね」


「よし、それなら、近場の穴からいくぞ!」


「まって、落とし穴に入るの!?」


「確認しないと分からないじゃないか、ほら!七福行くぞぉ!!!」


「待って、落ちたらそれをやらないといけないから、落ちない方がいいって!あっ!勝手に行かないでよぉ!!!」


 景雹は真白の落とし穴に一人で落ちようとして、七福は慌てて景雹の後を追ってしまった。


 落ちた真白の落とし穴は、『キスを10回しないと出られない』と書かれた看板が立てかけられていた。


「ここは、キスの落とし穴だな。よし、七福登ろう」


 景雹は壁を掴み、よじ登ろうとしたら、ビリビリ棒並の電撃が景雹を襲った。


「ぎゃ!!!!痛ーい!!!」


「だから、キスをしないと出られないんだって、あれ?もしかして、その相手って、僕!? い、いやだぁ!!!!! 僕、景雹とキスなんてしたくないよぉ!」


「そ、そんなぁ、罠は異性としか発動しないんじゃ」


「そんな訳ないじゃん! あー、僕、落ちなかったらよかった」


「もし、一人で落ちた場合、この罠はどうなるんだ?」


「多分、2人目が落ちてくるまで、ここで生活しなきゃいけないんじゃない?」


「と、言う事は、出たかったら、我は七福にキスをしなきゃいけないのか!?」


「そう言う事だって、あー!!! 僕のバカ!!!」


「なー!!?!? フィリ!!!落ちてきて!!!」


 お馬鹿な景雹と七福は2人仲良く、喧嘩を始めたのでした。


「次回、侵入者と七福は無事に穴から脱出できるのか! 乞うご期待!!! と言った感じですね」


 主人様と真白とヤングは巨大なモニターで侵入者2人の行動を見ていた。


「ヤング、それは、可哀想よ」


「でも、事実ですよ」


「まぁ、そうだけどさ、真白、凶悪な罠を作ったものね」


「主人様、凶悪なんて酷いですぅ。真白は必死に考えて作ったのにぃ(主人様と落ちたかったなぁ)」


「ん? 最後なんて言ったのか聞き取れなかったんだけど?」


「あー、えっと、まぁ、七福は侵入者とキスするんですかね、真白、楽しみだなぁ」

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― 新着の感想 ―
結論を言います。「キスをしないと出られない」なんてオソロ死イ罠ですね。(誤字では無い!断じて)異性と決めてない所が特にヒドイ♪ 果たしてこの二人は出られるのか?まさしく「乞うご期待♪」ですね。 長毛…
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