表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転移!?一般女子ゲーマーが死にゲー高難易度虫ダンジョンの主人になりましたが、少しゲームジャンルと違うような?  作者: 吉田 亜蓮
第四章 人間の国

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

580/606

ドワーフと鬼 鏡の迷宮 前編

 あたしと景雹は看板が立てかけられた洞窟に入った。すると、洞窟の入り口が塞がり、仕方なくあたし達は前に進んでいたら、急に巨大な岩が転がってきたんだ。


 岩をあたしは粉砕しようと攻撃したが、攻撃が通らず、少しだけ岩を止めるだけしかできなかった。景雹が言うには、あの岩は防御魔法が付与されているから、付与されている防御魔法よりも強い攻撃魔法でないと破壊できないみたいなんだ、結局あたしと景雹は必死に走り、まぁ、景雹が遅いから、景雹をあたしが抱き抱えて大岩から逃げ切ったんた。


 大岩から逃げた先には変な部屋に繋がって、黄色の棒が2本高さ違いでぐるぐると回転していて、こんな罠あたしは始めてで、景雹はまぁ、鈍臭いからな、棒に何度も当たっていたな。一番笑ったのは景雹が低い位置の棒を避けようとジャンプして着地を失敗して股間に棒が当たった事だな、あれは、傑作だな!


痛みで動けなくなった景雹をまたあたしは抱き抱えて、この罠の出口を探した。すると、棒の中央部分に穴が空いていることにあたしは気がついた、だから、あたしは中央に向かって走り、その時に、景雹の顔に棒が当たったみたいだけど、その、景雹ごめんな。


 そして、穴に飛び込むとあたしと景雹に防御魔法がかかり、丸い防御壁を纏ったあたし達はまたしても巨大な木の棒に向かって投げ出された。


「フィリリリリリリ!!! 我、防御魔法なんて使ってないのに、どうして!!!」


「また棒かよ!!! てか、どうしてあたし達に防御魔法!?」


 景雹が先に木の棒の近くに行くと、木の棒が防御魔法で守られている景雹を何処かへ弾き飛ばした。


「フィィリリリリ!!! いやー!!! 助け」


「次はあたしか!」


 あたしも景雹と同様に弾き飛ばされ、その先は辺りが全て鏡で出来た部屋であった。


「どうして、鏡がこんな場所に」


 鏡にあたしの姿が反射して、あたしの方向感覚が狂いそうだし、こんな場所長くいたら、方向感覚だけじゃなく、あたしの精神も狂いそうだから、あたしは鏡ならぶっ壊せると思い、ハンマーを鏡に叩きつけたが、これも大岩同様、防御魔法で守られていた。全ての鏡に防御魔法がかけられているかあたしは疑問に思い片っ端からハンマーを叩きつけたが、結果は無意味であった。


「くそぉ、これだけの防御魔法をかけれるって、どんな魔力量なんだよ! 精霊でもきついんじゃないか!はぁー、こんな事なら入らなきゃよかった。景雹の言う事聞けば良かったなぁ、クヨクヨしてても拉致があかない、前に全身あるのみだ!!! 目印に小石を積んでおくか」


 あたしは曲がり角に小石を積みながら鏡の部屋を進んだ。


 そして、一方景雹はと言うと、フィリと同様に鏡の迷宮にいたが、フィリとは違う入り口に飛ばされていた。


「いたたた、フィリ!!! どうしよう、我、フィリと逸れちゃった!!! こ、こうなったら」


『零鐘!!! 助けてー!!!!!』


 1匹で留守番をしていた零鐘はフカフカのベッドでぐっすりお昼寝をしていた。


「ブギィィィスピィー、ブギィィィスピィプゥー」


『れいしょう!!!たすけてー!!!』


「ブギィィ!?」


 一瞬、零鐘は景雹の呼びかけで起き、周りの確認したら。


「ブギィィィ? ブギィィィスピィー、ブギィィィスピィプゥプゥー」


 零鐘はもう一度寝てしまったのでした。


『零鐘!!! もしかして、この洞窟には、思念遮断がかけられているのか?』


「どうしよう!!! 我1人じゃ怖くて動けない!!!」


 鏡の迷宮入り口前で景雹は体育座りをして鏡に寄りかかって、フィリが助けに来てくれることを願っていた。


「こんにちはおじさん! こんな所で何しているの?」


「我はおじさんではない!!! お兄さんだ! ってひぃぃ!!! 魔物!!!」


 景雹の前に茶色の帽子を被り、赤い背に黒い7つの星模様の虫が現れた。


「僕は魔物だけど、僕には名前があるんだ! 僕の名前は七福! 僕は世界を旅するトレジャーハンターなんだ!」


「我は景雹、ん!? 魔物が喋ってる!?」


「今更驚くの? ここは魔蟲の洞窟なんだから、虫が話す事なんて驚くことじゃないと思うけどな」


「我にとっては驚く事だ! 金色丸ほどの魔物ならともかく、普通の魔物まで話せるなんて、零鐘助けてー!!!」


「そもそも、おじさん鬼なのに弱っちそうだね」


「おじさんじゃない!お兄さん! まぁ、我、鬼どけどさ、あれ、天笠なくしちゃった!」


「ほら、おじさんが黄色の棒の罠にかかってた時に、藁の帽子?吹っ飛んでたよ、あっでも、シャドウが帽子取りに行ってたからこのダンジョンを無事に脱出できたら返してあげるね」


「無事に脱出かぁ、我1人だけじゃ、無理ぃ」


「おじさん、前に進まないと宝物には会えないんだよ。ほら、立って、鏡の迷宮を攻略だぁ!」


「無理、無理、我1人じゃ無理ぃいいいい!!!」


「うーん、分かったよ。僕も一緒に迷宮攻略するから、ほら、一緒に行こう」


「うぅ、魔物君ありがとう!!!!」


「うわぁ!?」


 景雹は七福に頬を擦り寄せた。


「僕の名前は七福!おじさん、ちょっと、やめてよ」


「おじさんじゃない! 我は景雹だ!それで、七福よろしく頼む」


「うん、景雹おじさん、頑張ろうね」


「景雹お兄さんだ!!!」


 こうして、フィリは1人で鏡の迷宮を攻略し、景雹は七福と共に鏡の迷宮を攻略し始めたのでした。

ブックマーク、評価いただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
う~~ん。ハッキリ言います。「おじさん」は当たり前ですよ。だってさ、何にも知らない人がいたらさ、自分より大きい?人がいたらさ。誰だって「おじさん」なんだよ♪ 因みに女性だと「お姉さん」と言わないと、ね…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ