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異世界転移!?一般女子ゲーマーが死にゲー高難易度虫ダンジョンの主人になりましたが、少しゲームジャンルと違うような?  作者: 吉田 亜蓮
第四章 人間の国

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強き者なのか?

 ガールゥダは猫次郎に下僕のように扱われ、猫次郎を踏み殺す事を日々考えていたが、立て続けに強者と出会い、胸をおどろらせていた。


「強者、多いのは嬉しい事だ」


「にゃ〜、灰土様も強いにゃ〜、紫水様も強いにゃ〜、緑癒様は微妙にゃ〜」


「その者達に会うのが楽しみだ」


「最初は嫌がってたのに、こーろーっと態度かわったにゃーね」


「強者と闘うこそ強い戦士となれる」


「まっ、主人様に会った後にカスカスに会ってカスカスをからかうにゃ!」


 ガールゥダはやはり、この猫の性根は腐っていると思ったのであった。


 そして、魔蟲の洞窟を進むと、大きな空間が現れ、湖の前にポツンと家が建てられていた。


「にゃ〜、久しぶりだにゃ〜。主人様にたーくさん可愛がってもらうのにゃ!」


 猫次郎はシャマシャマの腕の中から抜け出すと、家に向かって走り出した。


 シャーマンとガールゥダは猫次郎の後を追った。


「にゃ!? にゃんだお前は!!! いつのまにこんなイケメン増えたのかにゃ!!!」


 猫次郎が玄関から入ろうとすると、ふわふわプラチナブロンドの髪、瞳が黄金の美青年が猫次郎を阻んだ。


「猫次郎、久しぶりだな。お前の口からイケメンって言われるのはいい気分だな」


「にゃ? にゃんか、その声、カスカスに似ているにゃ」


「俺はウィザードキングリッチに進化したカストルだ」


 猫次郎は両手で顔を拭き拭きし、目の前のイケメンを見た。


「にゃにゃにゃ、そんな事あるわけにゃいにゃ、俺が考えたカスカスはブサメンだにゃ!」


「ふっ、考えが外れたな、俺はイケメン、お前はただのクソ猫だ」


「にゃ!クソ猫だと!表に出ろにゃ! こんな顔だけの男、ギッタンギッタンにぶっ倒してやるにゃ!」


「ギッタンギッタン? まぁ、いいだろ、進化したおれの力、思いしるがいい!!!」


 そして、カストルと猫次郎は庭へ行くと、2人は戦い始めたかと思いきや、主人様が登場した。


「ちょっと! 貴方達!庭でなにやろうとしているのよ!」


「凪さん、止めないでくれ、やっと、このクソ猫に灸を据える事ができるんだ」


「にゃにゃにゃ! 灸をすえられるのはこのムカつくイケメンだにゃ!イケメン滅ぶべし!キュートこそ、崇められるべきにゃ!」


「キュート?何を言っているのか、わからないが、やってやろうじゃないか!クソ猫!!!」


 と、2人が魔法を発動させようとした時、主人様はカストルの肩を叩くと、カストルは驚いて魔法を発動を辞め、主人様は猫次郎を抱き寄せた。


「にゃ〜、撫で撫では卑怯だにゃ〜〜〜」


「猫次郎、カストルさんと喧嘩しないの」


「にゃ〜、最高にゃ〜至福だにゃ〜」


「ぐっ、羨ましい」


 主人様に撫でられる猫次郎を見て、カストルはドス黒い感情に溢れた。


「で、猫次郎そこのスケルトン2体は誰なの?」


「にゃ〜、バカンス先で友達作ったのにゃ、シャマシャマとガルガルだにゃ」


「シャマシャマさんとガルガルさんね」


「違う、俺の名前、ガールゥダ。こいつは、シャーマン」


「あなた、話せるスケルトンなのね。ガールゥダさんとシャーマンさんね」


 シャーマンは主人様にお辞儀をした。


「女は一体誰だ」


「女だと! ガルガル主人様になんて口の聞き方だにゃ! 許さにゃいにゃ!!!」


 猫次郎がガールゥダを地面に埋まれと命令をしようとした時、主人様が猫次郎を止めた。


「まぁまぁ、初めましてなんだから仕方ないじゃない」


 猫次郎を諌めて、主人様はガールゥダに自己紹介を始めた。


「私の名前は凪、魔蟲の洞窟と魔蟲の森の主人よ。よろしくねね


「女がこの強気者達を束ねる者なのか?」


「強気者? まぁ、私がここの管理を行っているわよ」


「小さい、弱い、何故」


 ガールゥダは目の前の少女? がこの強気者が多い土地の主人なのが、驚いていた。ガールゥダが想像していた主人様とは、強者達を屈服させる覇気を纏った屈強な男を想像していた為、目の前の小さな少女? を目の前にして、心の底から驚いていた。


「私がガールゥダさんよりも小さいのは分かるけど、私、弱いと言われる筋合いは無いわよ」


「だが、女は弱い、守るべき者、闘う者ではない」


「ふぅーん。なら、私と戦ってみる?」


「にゃ!そんな、主人様あぶにゃいにゃ! ガルガル戦闘狂だから、女であっても闘いににゃったら手加減なんてしにゃいのにゃ!」


「大丈夫よ。彼ぐらいなら余裕よ」


「ふん、ならば、女、闘おう」


「それじゃ、広い場所に行きましょうか」


 主人様は指を鳴らすと、円盤上の魔石が足の下に出現して、ガールゥダと主人様空中に移動すると、その先には空中で浮遊している透明な魔石で出来たフィールドが現れた。


「ここなら、思いっきり戦えるでしょ」


「女は魔術師だな。だが、俺は戦士、俺に敵うはずがない」


「そう? なら、きなさいよ」


「俺を挑発するとは、俺は女であっても手加減しない、後悔しても遅いぞ」


「なら、私がやってもいいのよ?」


 ガールゥダは踏み込み、拳を突き出した。


 拳が主人様に当たるかと思いきや、バッギンっと見えない壁に拳が当たった。


雷光千花らいこうせんか


 主人様はサングラスで目を保護し、眩い光を放つ大量の花が辺りに漂い始めた。


「なんだこれは」


「どう、これで、私が弱い女じゃない事はわかったかしら?」


「ふん、こんな花、簡単に潰れ」


 ガールゥダは雷光千花らいこうせんかの花を一つ握りつぶそうとした時、大量の電気がガールゥダを攻撃し始めた。


「雷を操るのか、だが、俺は骨、こんなの俺に効かない」


「そう?腕大丈夫かしら?」


「なに?」


 ガールゥダが右腕を見た瞬間、右腕が雷の花に当たると、腕にひび割れが起こり、二つ目の花に触れると、右腕が吹き飛んだ。


「なんだと」


「スケルトンだから、肉体的なダメージを負う事がないから、この花の危険さが理解出来なかったと言うことね。それじゃ、私の勝ちでいいかしら?」


「そんな、俺が、女に負けるだと」


 ガールゥダは認めたくなかったが、右腕が吹き飛んだ以上、負けを認めるしかなかった。


 ガールゥダは女であっても強気者がいる事を知り、次こそは主人様に勝つ事を決意した。


 そして、ガールゥダは主人様に毎日のように闘いを挑むようになったのでした。

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― 新着の感想 ―
帰って来たら不審者?がいました。正体を知ったら戦いが始ま……らなかった(笑) 意外と強かった主人♪思う存分楽しめそうですね。ところで、何戦何敗なの?
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