カストル進化?
カストルに呼ばれて凪はカストルと猫次郎が住む部屋に向かった。
「ふぅー、全身筋肉痛状態でも動けるわね。にしても、アさんスパルタ過ぎなのよ! もう!」
カストルさんは私に話したい事があるって言ってたけど、なんだろう?
凪はカストルと猫次郎の部屋を開けると、そこには、床に大量の瘴気石が山積みになっていた。
「なによこれ!?え!? これ、全部、猫次郎のうんこ!?」
「なぎ、さん、たすけて」
山積みの瘴気石の中から、カストルの声が聞こえた。
「まさか、カストルさん、この中にいるの!?」
「た、す、け、」
「わかった!今すぐに助けるわね!!!」
凪は慌てて瘴気のをかき分けると、カストルのローブが見え、瘴気石の重みで立てなかったカストルだが、凪が瘴気石をどかしてくれたおかげでカストルは動けるようになった。
「カストルさん! どう!動けそう?」
「ありがとう、ございます。猫次郎、あいつ、殺して、いいですか」
「いや、殺しちゃダメよ。でも、懲らしめることはしないとね」
「主人様、相談したい。猫次郎、部屋、別にして、欲しい」
「まぁ、こんな事があると、そう思うわよね」
「猫次郎、調子、のってる。あいつ、許さない」
「この大量の瘴気石は全部猫次郎の糞よね?」
「そうです。この頃、溜まる、早い、みたい。それで、喧嘩したら、俺、埋もれるまで、出された」
「どうして、こんなに溜まっちゃうのかしら? でも、その前に、この瘴気石どうにかしないとね」
「生徒、悪影響、俺、体内にいれる」
「こんなに沢山!? 大丈夫なの?」
「大丈夫、魔力に変換する」
カストルは瘴気石をバリボリと猫次郎への恨みを込めながら食べ始めた。
30分後、カストルは大量にあった瘴気石を食べ終えた。
「主人様、俺、進化、できる、みたい」
「進化? 何に進化するの?」
「ウィザードリッチ、進化、する」
「ウィザードリッチ、強そうね!」
カストルは主人様の強そうね!の言葉で参加する事を決めた。
カストルが進化すると決めた瞬間、カストルの体が白い光に包まれた。
「うわっ!眩しい!!!」
そして、光が黒い光へと変わると、黒い光の中からカストルのローブを着たふわふわプラチナブロンドの髪、瞳が黄金の美青年が現れた。
「主人様、初めまして。俺の名前はカストル。ウィザードリッチに無事に進化できました」
「進化するのはやっ!? えっ、だって、虫達は何日も掛かったのに、カストルさんはほんの数分程度なのよ!? 進化するのってこんなに早いの!?」
「俺の場合は人間として生きていた頃の姿なので、早く終わったんじゃないでしょうか。それで、主人様、進化した俺、どうですか? 生前の魔塔時代では、俺は、かなりの美男子だと言われてたんですか。主人様的には、俺は美男子でしょうか」
カストルは主人様にゆっくりと近付いた。
「うん。びっくりするぐらい、かっこいいわね!」
カストルの頬は赤く染まり、カストルは照れていた。
「そんな、主人様にそう仰ってもらえるなんて、進化して良かった。これなら」
カストルは主人様の顎に手をかけた。
「主人様、俺、主人様の事が好きだったんです!俺と付き合ってください」
「え!その、急にそんな事言われても」
「俺、本気なんです! 絶対に主人様、いいや、凪を幸せにしてみせます!」
「私、夫沢山いるし、妻もいるのよ。それでもいいの?」
「はい! 俺、他の夫達と妻達に負けるつもりはないので、全力で凪を愛してみせます」
「そ、そんなぁ」
主人様は頬を赤く染めて、カストルは主人様に口付けをしたのでした……。
と言うのは、カストルの妄想で現実では、5日経っても、カストルは黒い光の中にいたのでした。
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