おまけ 魔王様は今どこにいる?
魔王城にて、魔王とオビリオンがいない中、魔王軍幹部、イデアは現在、仕事に追われていた!!!
イデアは机に山積みに置かれた書類を処理していた。
「終わらない!!! なんで、オビリオンさんまで行っちゃうんですか!!!」
そして、床では蜘蛛たちが必死に書類整理を行い、イデアの仕事を手伝っていた。
「マオウ、ノヤツ、カエッテ、キタラ、ユルサナイ」
「ストライキするでやんす?」
「ストライキ、イデアオジチャン、カワイソウ」
「そうよ。イデアおじちゃんの顔を見てごらんなさい!もう!げっそり!」
「くぅー、そうでやんすな。そういえば、魔王様は今どこにいるでやんすか? もう、1ヶ月以上はいないでやんすよね?」
「さぁ?絶華ちゃんの所にいるんじゃないの?」
「それにしても、長すぎるでやんすよ」
蜘蛛達が魔王様の噂をしている時、その、噂の本人はと言うと。
桔梗の国の最高級旅館に泊まっていた。
舞妓3人が魔王を取り囲む様に彼を接待していた。
「へっくっしゅーい!」
「きゃっ!魔王様、くしゃみする姿もかっこいい!」
「いや〜、久しぶりの長期休暇とれて最高!」
すると、襖が急に開かれ、オビリオンが激怒しながら部屋に入ってきた。
「何やってるんですか!!! 早く、絶華姫のご機嫌取りをしてきてください!!!」
「まぁまぁ、俺がいなくなると、彼女達が寂しがっちゃうから、もう少しだけ、いようかな!」
「ラヒートさんに伝えますね。いやー、魔王様の愛はそれほどって事ですねー。あんなにカッコよくてラヒート、愛している。とか、言ってた割には、これですか」
「ラヒートの事は愛している。だが! 今は彼女達が俺のそばを離れたくないみたいだからね!」
すると、今まで笑っていた舞妓3人は急に真顔になった。
「いえ、本当は私、帰りたいです。他のお客さんの相手をしないといけないので」
「私はもともと休暇なのに、魔王様が来たってだけで、駆り出されて」
「私も帰りたい」
「んな!」
「ほれ!見たことか!すみませんねぇ、この馬鹿の相手をさせてしまって、さぁっ、さぁ!帰ってください。大丈夫、後で怒られたりしない様に、伝えておくので、さぁ!帰ってください」
「はーい」
3人はそそくさと部屋から出ていった。
「なんで!なんでだよぉ!」
魔王は激怒しているオビリオンと2人きりとなり、オビリオンの説教が始まったのでした。
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