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奴隷オークション 後編

 藍介は4会場ある中の人間と希少魔族の二つ会場で奴隷を落札していた。


 藍介は最初に人間奴隷の会場へ向かい参加している貴族を確認していた。


 おや、ナバンがいますね。今は確か、ライネルさんの番、やはり、アンナにお願いしていて良かったですね。危うく知らない人に買われてしまうと買い取るのが面倒ですからね。先に手を打っていて良かったです。それにしても、同族まで奴隷として売るとは、この国の人間は恐ろしいですね。まぁ、何人か買いましょうか。


 そして、藍介は男3人、女1人の計4人の人間奴隷を買い、希少魔族の会場へ向かった。


 その間、アンナはと言うと、魔人会場にてライネルの番まで待っていた。


 藍介様にナバン様がいない場合はあの奴隷を買い取れと言われたけど、あの魔人の奴隷何やっているのよ。


 ライネルは自分を売り込む為に鍛え上げた筋肉をアピールしていた。


「俺の筋肉を見ろ!」


「この生きの良い魔人は金貨1枚からとなります!」


「ふっ! はぁっ! パワー!!!!!」


 ライネルはノリノリでポージングをとっていた。


 観客はその光景に引いてしまい、誰も声を上げる人がいなかった。


「おや、誰もいらっしゃいませんか? この魔人の筋肉! 肉体労働において有能な奴隷となっております!」


 必死に魔人の奴隷の良さをアピールしたが、逆効果で誰も何も声を上げなかった。


 アンナはこの静まり返る中、声を上げた。


「金貨2枚!!!」


「おっと! そちらのレディが金貨2枚! 他にはいませんか!」


 そして、誰もライネルを落札しようとしなかったので、無事にライネルはアンナに落札された。


 ライネルはその結果に落ち込んでいた。


 アンナは次に人間奴隷を買ったナバンに近付き、ライネルをタダでナバンに渡す事に成功した。


 アンナは次にエルフの会場へ行き、エルフを男5人、女4人の計9人を落札した。


 アンナは藍介の命令を完遂して先に馬車で休憩をしていた。


 これで、藍介様に褒めてもらえるわ! でも、あの魔人奴隷には可哀想な事をしてしまったわ。でも、でも! 藍介様のご命令なのだから、仕方ないわよね! 今回は藍介様にエスコートをしてもらえたし、あぁ! なんて、素敵な時だったかしら!!! 藍介様、私は藍介様のためならなんでもいたします! 私は!藍介様の事を愛しているのですから!!! 藍介様の役に立つ為にももっと、もっと! 頑張らなくては!


 そして、藍介はアンナの活躍のおかげでライネルがナバンの元へ行く事を知り、アンナのボーナスを上げる事を検討した。


 アンナさんは有能ですね。ボーナスアップですね! にしても、ライネルさんは何をやっているのやら、金貨2枚なんて、何をしたら最低価格で落札されるんですかね? そして、ネルガルさんは最高価格の金貨1500枚でしたね。ナバン家にあれはどの財力はなかった筈ですが、もしかしたら、メルバン家から援助してもらっている可能性もありますね。王城へ調査に向かわせた3名ほどをナバン家に向かわせた方が良いのでしょうか。いや、ですが、一番厄介なのは王族です。危険な王城に潜入している中、呼び出すのも彼等にとっては危険な行為、やはり、ナバン家の調査はライネルさんとネルガルさんに任せるべきですね。


 藍介は馬車に乗っているアンナと合流して、ネルガルとライネルの健闘を祈り、2人は馬車で屋敷へ帰り、次の日、落札した魔族には状況を説明して、工場で働いてもらい、藍介は彼等を故郷へ帰す為に主人様にとある提案をしたのでした。


 一方、ナバン家で働く事になったライネルは洞窟で培った家事と料理スキルを使い、使用人達と打ち解けていた。ネルガルはと言うと、巨大な水槽にプカプカと浮かぶ日々が始まったのでした。

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― 新着の感想 ―
そりゃ~、引くわ~。アピールの仕方が違うって(笑)ま、家事手伝いとしては有能みたいですし。何とかなるかな♪ 水槽でプカプカ……ラッコみたいに芸でも教えるの? ところで、お家は見付かった?住み着いて…
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