紫水を起こしてみよう!
目覚まし時計の針が6時を指し、アラームが鳴り響いた。
「うわっ、音でっか! 目覚ましどこよ! あった、あった」
私は飛び起き直ぐに目覚まし時計を止めて、私は紫水を起こす準備をした。
藍介がいないから、今回初めて目覚まし時計想像してみたんだけどさこの爆音、やり過ぎたわ。それなのに、紫水は寝ているわね。流石、紫水といったところかしら。それじゃあ、起こす準備しますか!
「まず最初に思いっきり体を揺らしてみよう!」
私は力一杯紫水の頭の下あたりを揺すってみた。
紫水はピクリともしない。
「はぁ、はぁ、くそぉ、これじゃダメか」
藍介がこの前使った技、フライパンとおたまを使って音を出してみた。
「ダメに決まってるじゃない、あー、耳がおかしくなりそう。次回から耳栓必須ね」
紫水を起こすためには、水をかけてみたら良いんじゃない?そんなことあまりしたくないけど、一番効果的よ!
紫水ごめんね。これも、早起きのためだからね!
私は水が出る魔石を作り紫水の頭に水をかけた。
布団びしょ濡れにしちゃったけど後で乾かそう。
「ん〜、んー、ゴクゴク、スヤァ」
紫水は私の掛けた水を玉状にまとめ、水を全て飲み干した。そして、2度寝をし始めた。
起きたと思ったら掛けた水を全て飲み干しただと、しかも、2度寝って‥‥。紫水が早起きするっていうから頑張って起こしてるのに2度寝はだめよダメ!
どうやったら紫水は起きてくれるの。
うーん、紫水の体に乗ってみるか。
私は紫水の腹の上に乗って転がってみた。
私の全体重かけているのに起きる気配なし。
そうよね、移動する時、乗らせてもらってるから私の体重じゃ起きないわよね。それなら、錘を追加しよう。
私は漬物石を想像して、どうして漬物石を想像したって? 普通に、重いじゃない漬物石。
私は漬物石を両手に持ち腕がプルプルしながら紫水の背中の上に漬物石を置いた。
「これを上に置けば起きるでしょ。あー、重かった」
「ん〜、何これ〜?」
紫水は目を覚まし漬物石を水を使って浮かせた。
起きたわ! 起きた! あとは3度寝させない為に完璧に目覚めさせないと!
「紫水おはよう! ほら、芋虫さんの所に行く準備しなさい」
「主人様〜、おはよう〜。ねぇ〜、ねぇ〜、これな〜に?」
「漬物石よ」
「漬物石〜? なんで俺の体の上に乗ってたの〜?」
「紫水がなかなか起きないから私が貴方の上に置いたのよ」
「え〜、主人様が上に乗ってくれる方が嬉しいんだけどな〜」
「私が乗っても起きなかったじゃない」
「主人様が温かいから余計眠くなっちゃうんだよね」
「もしかして、紫水起きてたってこと」
「水飲んだ時起きたけど眠くなっちゃったんだよね〜。そしたら〜、主人様が〜俺の上に乗ってくるじゃん〜。主人様の体温で余計眠くなったから寝たのに〜、石乗っけるなんて酷いよ〜」
私が水をかけた事は怒らないのね。
「紫水がなかなか起きないのが悪いのよ。ほら、準備する」
「は〜い」
紫水を出かける準備をさせ、紫水は芋虫さんの所に向かった。
朝っぱらからめっちゃ疲れたわ。
朝ごはんでも食べよう。
凪が作り出したアイテム紹介
◾️目覚まし時計◾️
めっちゃうるさい普通の赤色の目覚まし時計。
いつも朝起こしてくれる藍介がいないから作ってみた。
◾️フライパンとおたま◾️
料理に使うのではなく目覚ましとして再登場。
フライパンとおたま『解せぬ。本来の使い方をしてほしい』
◾️漬物石◾️
重い物を連想したら出てきた。
藍介が帰ってきた時にプレゼントした。
その後、美味しい漬物が食卓に並んだ。
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