温泉楽しいのじゃ! 後編
待ちに待ったお風呂にフローゼラーは興奮していた。
「何から入ろうかのぉ! 泡風呂! 電気風呂? 何なのじゃ? 壺風呂じゃと! とっても魅力的なのじゃ! 檜風呂、木の香りがとても良いのじゃ! おー! あっちには果物が浮かんでおるのじゃ! ゆずと言う果物入りの風呂か! 良い香りなのじゃ!!! 蒸し風呂まであるのか! ここは見たことも無い風呂が沢山あるのじゃ!」
「1番の目玉は露天風呂だよ!新しく主人様が作ってね、 湖がとっても綺麗に見えるんだよ!」
「おー!露天風呂、1番の楽しみは後に取って置いて、よし、先に入るのは! 泡風呂じゃ!」
「泡泡〜!」
フローゼラーは泡風呂に入ると風呂の下からブクブクと泡が溢れ出ていた。
「泡がくすぐったいのじゃ! でも、楽しいのじゃ!」
「泡泡楽しい!」
チェルーシルとラヒートの胸に泡が当たり彼女達のたわわがたゆん、たゆんと揺れていた。
「こう見るとチェルーシルさんとラヒートちゃんお胸おっきいね。花茶も紅姫さんみたいに大きくなれるかな?」
「花茶ちゃんはまだ子供ですから大きく慣れますよ」
「本当!やったー! ライネルお兄ちゃんがね、俺はボン! キュッ! ボン! のナイスボディのお姉さんが好きって言ってたのー! だからね、花茶ね。ボン、キュッ!ボンになってライネルお兄ちゃんを見返してやるの!」
「あら、花茶様はライネルさんがお好きなのですか?」
「ライネルお兄ちゃん大好きだよ! 1番はね、お兄ちゃんと主人様だけどね!」
「1番が2人おるのじゃな」
「ライネル、こんな可愛い子を誑かすなんて、5回ほど痛い目にあって欲しいわね」
チェルーシルが言った時、ライネルはと言うと、灰土と逃げることができなかったサンザイの3人で服の仕分け作業を行っていた。とは、この時のチェルーシルは知らないのでした。後々、その話を聞いたチェルーシルは、罰が当たったのよだと語った。
「次は! 檜風呂なのじゃ! 木の香りがとっても良くのじゃ!」
「そうそう、温泉にはそれぞれ効能がありまして、檜風呂だと、リラックス効果、疲労回復効果があるみたいですね」
ラヒートは壁に立てかけられていた看板を読んだ。
「ほぉー、風呂によって効能が違うのじゃな、面白いのじゃ! もう、こんな事ならイデ坊の結婚式に参加すれば良かったのじゃ!」
「そういえば、フローゼラー様はいらしてませんでしたね。イデア様には招待状は貰った筈なのでは?」
「貰ったのじゃ。でも、ドレ坊を独りぼっちにするのは気がひけるのでな、あっ、そうそう、ラヒート、お主を呪いから救った者に会ってみたいのじゃか、わしに彼を紹介して欲しいのじゃ」
「緑癒お兄ちゃんに? いいよー! 花茶が緑癒お兄ちゃんに話しとくよ!」
「おー! 花茶ありがとうなのじゃ!」
「花茶様、ありがとうございます」
「いいの、いいの、多分、この時間はお尻のケアをしてるんじゃ無いかな」
「お尻のケア? ん? どうして、尻なのじゃ」
フローゼラーは困惑していたが、チェルーシルとラヒートは緑癒の普段の行いを知っていたので苦笑いをしていた。
「まぁ、緑癒様の事はその辺に置いておいて、次のお風呂に行きましょう!」
「おー! そうじゃな! 次はあっちじゃ!」
そうして、フローゼラーは全てのお風呂を入り、美味しいご飯を食べて、とても満足して眠りについたのでした。
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