温泉楽しいのじゃ! 前編
フローゼラーは花茶と共に風呂場に行くと、フローゼラーは驚愕した。
「とっても広いのじゃ!!!」
フローゼラーは体を洗わずに近場の風呂に入ろうとした。
「あっ! フローゼラーちゃん体洗ってからじゃないとお風呂入っちゃだめだよ」
「ん? 別に体を洗ったかなんて大したことないじゃろ」
「フローゼラー様、ここは魔蟲の洞窟の主人が作った場所なのです。そのルールに従わないと次回から入らなくなってかまいますよ」
ラヒートは意を決してフローゼラーを注意した。
「なんじゃ、お主は一体誰なのじゃ?」
「あ、すみません。私の名前はラヒート、罪を償うために洞窟の主人の元でメイドとして働かせてもらっています」
「なんじゃ、そなたがサリ坊の彼女か。ちょうど良い、わしはな、お主の処罰を聞いて驚いたのじゃ、なんて生温い罰なのじゃとな、お主は本当に罪を償いたいならば、ここで働くのではなく、牢獄中で一生を費やす方が良い罰なのじゃとわしは思うのじゃ」
「それは」
ラヒートは自分の罰が軽すぎることに罪悪感を抱いていた。3食おやつ付き、ましてや、風呂にまで毎日のように入れる高待遇に自分は罰を受けているのかさえ疑うような最高の生活を自分がしていいのか、本来なら自分自身から死を選ぶべきなのではとも、ラヒートは考えていたのであった。
「フローゼラーちゃんラヒートちゃんをいじめちゃダメだよ。主人様がラヒートちゃん良くやっているし、今までリリアーナのせいで散々な目に遭わされてきたんだからここにいる間はゆっくりして欲しいのよって主人様言ってたんだから! 花茶も主人様の意見に賛成なの! もし、頑張っているラヒートちゃんをいじめてたら、花茶、フローゼラーちゃんにお風呂の入り方教えてあげないー!!!!」
花茶はラヒートを庇った。そして、それを見たチェルーシルもラヒートを庇った。
「フローゼラー様、貴方様の言うことも私には理解できます。ですが、魔王様と凪様が下した決定を勝手に変えることは2人を敵に回すと言うことになります」
「ふん! 裏切り者には死あるのみだとわしは思うんじゃがな! 仕方ない、2人に免じて今回は見逃すのじゃ、ただし! ラヒートよ、もう裏切るのではないぞ、もし、もう一度、サリ坊を悲しませたとしたら、わしはお主を地獄の門まで連れて行き、地獄の炎によって焼き殺される事になるからな絶対にお主は助けてくれた人達の期待を裏切るのではないぞ!」
「はい、絶対にあの人を裏切りません!!!」
「うむ、なぁ、花茶、風呂の入り方を教えてくれぬか?」
「いいよ! 4人で洗い合いっこしよ!」
「いいですわね」
「頑張って洗わせていただきます!」
「良いのじゃ! 子供達に洗ってもらえるとは嬉しいのじゃ!」
フローゼラーと花茶、ラヒート、チェルーシルは4人で体を洗い合いっこした。そして、フローゼラーは念願のお風呂に入ったのでした。
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