ライネルは後悔する
ネルガルと会えたフローゼラーは料理対決に審査員として途中参加した。
「ふむ、ライネルのオムライスの勝ちじゃな」
「よっしゃ! みたか、ネルガル! 偽ダンジョンの罠テスト頑張れよな!」
「いやだぁぁあああ!!! 絶対に痛い罠沢山あるって、ヤングの奴楽しそうに罠使ってるんだぞ! 嫌だぁ、嫌だよぉおおおお!!! 紫水! 俺を助けてくれ!!!」
ネルガルは紫水の腰に抱きついた。
「ネル坊があんなに嫌がる姿を見るなんて初めて見たのじゃ、ネル坊はのぉ、父親の跡を継ぐために修練を怠らず、魔王軍に置いても模範兵士として、部隊を任されるほど成長した。じゃが、今は楽しそうでなによりじゃ!」
「楽しんでないの! 悲しんでるの! 紫水ぃ、助けてー!!!」
「嫌だよぉ〜、俺は〜、これから〜、主人様とデートするから〜、ネルガルは1人で頑張りな〜」
「紫水とデートなんて初耳よ。そんなに嫌なら、ネルガル、フローゼラーちゃんにここを案内してあげて頂戴」
「えっ! いいのか凪さん!」
「フローゼラーちゃんもその方がゆっくりできていいと思うし、温泉施設に入り浸っているネルガルなら何でも案内できるからね」
「ちょっ、入り浸っているって変なこと言わないでくれよ」
「なぬ!? ネル坊! 温泉に毎日入っているのか!? 羨ましすぎるのじゃ!!!」
「まぁまぁ、ここに暮らしているんですから、毎日入れるのは当然ですよ」
「よし! ネル坊! わしに温泉施設案内するのじゃ!」
「かしこまりました。紫水、お前も一緒にくるか?」
「振られちゃったから俺も行く〜。シクシク〜、俺〜、主人様の夫なのになぁ〜」
「勝手な事を言うからよ、私はこれから貴方達が人間の国へ行く為の準備を白桜と紅姫とするから、花茶、フローゼラーちゃんと一緒に温泉行ってくれる?」
「うん! チェルーシルさんとラヒートさんも連れて行っていい?」
「いいわよ」
「やったー!」
花茶はチェルーシルとラヒートのいる台所へ向かった。
「ほら、行くのじゃ!」
フローゼラーに手を引かれながらネルガルと紫水は先に温泉施設へ向かった。
「ライネル今暇よね? それなら、こっちを手伝ってもらおうかな」
「うげっ、俺はこれから灰土さんと筋トレの約束がありまして」
「灰土!!!」
主人様は大声で灰土を呼んだ。すると、すぐさま灰土が空から飛んでやってきた。
「主人様! どうかなさいましたか!」
「ライネルが貴方と筋トレの約束してたみたいだけど、本当なの?」
「えぇ、ライネルと筋トレを約束してます」
「そうなの、力仕事を頼みたいと思ったけど、先約があるんじゃ可哀想か」
「いえ! 力仕事ならこの俺に任せてください!」
「いや、灰土さん!絶対にやめといた方がいいですって!」
「ライネル、何を言っているんだ! 主人様が困っているなら助けるのが夫の勤めだ!」
「はぁー、分かりました、手伝います」
「決まりね。いやぁ、白桜が作った服がものすごい量でさ、人間の国で販売するから、仕分けないといけなくなっちゃってさ、ライネルと灰土が手伝ってくれるならどうにかなりそうね!」
「絶対にめんどいやつじゃん。ネルガルについて行くべきだったなぁ」
ライネルは灰土と共に主人様の手伝いをすることとなったのでした。
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