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芋虫の住処

 私は芋虫さんの住処につきました。芋虫さんの住処は、金、銀、ダイヤ、など金属宝石達があたりに散らばっていました。


「藍介様質問してもよろしいですか?」


「えぇ、何でも聞いてください」


「俺の成虫の姿は蝶だと昔貴方に教えて貰いました。それを目指して修行し続けているのに成虫どころか、蛹にさえなれないのです。その、どうしたらいいのですか? 」


「レベルはいくつですか?」


「合計で98レベルです」


「それは、高いですね。なのに、蛹になることができないですか。少し調べますので少し待ってもらってもよろしいですか」


「はい」


 うーん、本の内容だと彼の姿は蛹になる前までは成長が進んでいますが、蛹にならないのは何故なんでしょうか?

レベルも充分、体も健康的。うーん、本で調べても分からないですね。


「すみません。調べましたが、蛹になれない理由がわかりませんでした」


「藍介様にも分からないことがあるのですね」


「力になれず本当にすみません」


「いえ、調べて貰いありがとうございます。あと、他の話をしてもいいですか」


「えぇ、どうぞ話してください」


「さっき俺が暴れたせいで、俺は主人様に嫌われてしまったでしょうか」


 やはり、芋虫さんも主人様には嫌われたくないのですね。

嫌われるとわかっていてもあの様に振る舞えるとは、素晴らしい精神です。私も見習わなければなりませんね。


「主人様は貴方の思念を受け取ることができないので、主人様は挨拶したら暴れ始めたと考えているのはではないでしょうか」


「そうですよね。主人様に嫌われてしまいましたよね」


 芋虫さんはとても苦しそうな声でした。

主人様に嫌われる。私だったら耐えられません。

それなら、彼の思いを私が伝えてあげれば良いのでは?


「芋虫さんは主人様にもう一度会いたいですか?」


「主人様にもう一度会えるのでしたら会ってみたいです。でも、嫌われてしまった以上、主人様は俺に会いたくないはずです。主人様に嫌な思いをしてほしくないので主人様に会えなくなっても俺は‥‥。大丈夫です」


「主人様は貴方が暴れた理由を知れば、会ってくれると思いますよ。主人様はとても優しい方なんですよ」


「会ってくれるでしょうか」


「私に任せてください。本来、私が止めるべきだったのに、貴方に嫌な役をさせてしまいました。その埋め合わせをさせてください」


 芋虫さんは少し考えていました。

こんなに素晴らしい方が主人様に嫌われてしまうのは悲しいことです。私が助けてあげなくては!

芋虫さんお願いです。主人様に会いたいと言ってください。


「藍介様、主人様に会ってみたいです」


 良かった!


「今日は時間が遅いと思うので明日にしましょう。今晩は貴方の住処に泊まらせてもらってもいいですか?」


「えぇ、俺は構いませんが、花茶様が寂しがるのでは?」


「花茶なら主人様が付いていますし、貴方が1人で主人様に会いに行ったら、多分ですが、花茶が貴方を攻撃してくる可能性がありますからね。私が付いていれば攻撃まではしてこないでしょう」


「花茶様にも嫌われてしまいましたね」


「仕方ないですよ。花茶も話せばわかる子ですからあまり悲しまないでください」


 私は芋虫さんの顔を少し撫でました。


「藍介様、本当にありがとうございます」


「それでは、今晩は明日話す内容をまとめてみましょうか」


「はい! よろしくお願いします」


 私と芋虫さんは主人様に伝える内容を2人で考えました。

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