ラヒート、主人様に同情する
私は呪いから目覚めると元の醜い顔に戻っていました。そして、そんな私を見つめる魔王様がいました。
彼は腕の中は温かく、でも、私はそんな優しく温かい彼を裏切ってしまった。いえ、最初から私は彼を騙していました。なのに、なのに、醜い元の顔に戻ったとしても、魔王様は私を愛していると言ってくれた。その言葉で私は幸せなのです。
私は彼の側にはいられない。だから、私は洞窟の主人様の提案をお受けしました。本来なら私の罪は死でしか償えないというのに。
凪様の元で働くようになって5日が経ちました。2日前に魔王様達は国は帰り、まぁ、その、お恥ずかしい話なのですが、魔王様は私の朝に抱きつき、帰りたくないと駄々をこね続け、最終的に師匠様であるアビーサ様が彼を殴り気絶さらことに成功し、気絶している隙にクティス様が運ぶ事となり、イデア様も国へ帰れと凪様に言われ、イデア様も凪様に泣きつき、彼もまたアビーサ様に気絶させられ、青雷様の背に乗って国へ帰られました。
そして、私はこれから凪様の家の管理を任されました。私はその仕事を全うすべくチェルーシル様にメイドの心得を教えてもらい。そして、私は気付いてしまったのです。
凪様は夫達のせいで不憫な環境にいるのだと!
紫水は凪に抱きつき交尾を迫っていた。
「凪〜。俺と〜交尾しようよ〜」
「言ったでしょ! リリアーナに復讐するまではしないって!」
「でも〜、でも〜」
「でもじゃなーーーい!!! ほら、ネルガルが必殺技の練習の手伝いをするんでしょ!」
「ネルガルは〜、待たせてても大丈夫だよ〜。だから〜、ここは〜、一発やっちゃわない〜?」
「紫水、女性にそんな誘い方したらどうなるかわかる?」
「ん〜?」
「嫌われるに決まってるでしょうが!!!!」
凪様の拳は魔石を纏わせ、紫水様をぶん殴り、紫水様は庭へ飛ばされたのでした。
「ぎゃ〜〜〜、痛みがあるプレイは嫌だ〜」
「灰土!!! 紫水をネルガルの元に連れて行ってあげて!」
「はい! かしこまりました! おい、紫水お前主人様に何したんだ」
伸びきっている紫水様を灰土様は担ぐとネルガルの元へ連れて行ったのでした。
私が思うに凪様の夫の中で1番まともなのは灰土様か藍介様なのではないでしょうか? 私が思う凪様のまともな夫ランキングにおいて、1位灰土様、2位藍介様、3位クティス様、4位氷月様、5位は最下位なのですが、紫水様、緑癒様、イデア様が同列そして、まともじゃない方達と私は勝手ながら考えさせてもらっています。
まず最初に、紫水様は先ほどのことで分かりますが、ストレートな物言いなのでアウトですね。緑癒様はお尻を出し続ける変人なのでアウト。イデア様は紫水様と同じことをするのでアウト。
私が仕える凪様は本当に不憫な方だと実感するほどです。
私の罪を償う為には彼女をより良い生活をおくれる様に仕えることこそ! 私がやるべき事なのです!
「私!もっともっと! 頑張らなくちゃ!!!」
ラヒートは自身を鼓舞し、家事を始めたのでした。
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