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進まぬ会議

 凪は居間でクティスを撫でながらめちゃくちゃ悩んでいた。


「うーーーーーん。あの2人の名前どうしよう」


「ガウグルルガウガウウガ!(凪に名前もらえるんだから羨ましいな!)」


「そういえば、クティスは誰に名前を付けてくれたの?」


「ガウ? ガウガァガウグルルガウガウウガ、ガウガガウ?ガグルガウガグ?(名前? イデアの名前は初めて僕の妻となったディアがつけてくれたんだけど、僕の時はなんだっけな? 僕は確か巨人がつけたような?)」


「巨人ねぇ。巨人を全て倒したって話だけど、どうしてなの?」


「ガウ(それはね)」


 クティスが遠い過去の話を始めようとした時、イデアが部屋に乱入してきた。


「なぁぎぃさぁぁん!!! どうして、クティスばかり側に置くのですか!!! 夫である私をもっと甘やかしてくださいよぉ!!!」


「イデアさんは煩いし、今はラヒートさんの処罰を考える会議、そっちでやってるんでしょ。はい、戻った戻った!」


「そんな冷たいこと言わないでくださいよ! ラヒートさんの処罰は、まぁ、色々話し合いましたよ。でも、提案した案を、それじゃラヒートが可哀想だろ! とか、そんな事よくできるな! とかですね。もう、魔王様が邪魔をするので全く!進まないのですよ。そのせいで、カーラーさんはブチギレ、オビリオンも家族旅行を邪魔をされブチギレ、ラヒートさんは全ての提案を受けると言って魔王様と口論など、もう、昨日のハリガネムシでしたっけ? あの騒動と同じ、いや、それ以上のカオス! なのですよ」


「で、逃げてきたわけね」


「その通りです」


「はぁー、私はラヒートさんはリリアーナの被害者だと考えているのだから、少しは甘い罰にしてほしいけど、あっ、処罰を無くそうとは思わないわよ。そうねぇ、さっきの話からするに、本人は甘い処罰は望んで無いわけなんだから、 そうなると、彼女の意思を尊重するべきだと思うわ」


「凪さんは私と同じ意見なのですね! やはり、凪さんは私の運命の相手! 愛してます凪さぁあん!!」


 イデアは凪に抱きつこうと迫ったが、クティスがイデアを止めた。


「クティス! 私の邪魔はしないでください!」


「ガウガ、ガウガグルルガウ(イデアは、仕事行ってきな)」


「クティスまで私に冷たいのですね」


「ガウガァ(当然だよぉ)」


「何が当然ですか! もう、なんで私と同じだと言うのに、私に反抗的なんですかね!」


「ガウガ、ガウガァガウグルルルガ(イデアが恥ずかしいことをし続けるからいけないの)」


「恥ずかしいとはなんですか!」


「まぁまぁ、2人ともそれまでにして、イデアさんとクティスで魔王軍会議が喧嘩祭にならないように仲裁してきて」


「いや、あの中に入ったら私とクティスは何度か殺されてしまいますよ」


「ガウ!? ガウグルガウガ!?(えっ!? そんなに怒ってたの!?)」


「はい、だから、私は逃げ出してきたのですよ。今はゴウライさんが一人、妻のカーラーさんを宥めていましたが、どうなることやら」


「ガウァ〜、ガウガ、ガウガグルル(うわぁ〜、イデア、逃げれてよかったね)」


「でしょ、クティスもそう思いますよね」


「まぁ、殺し合いになったら緑癒に治して貰えばいいからいいか、私はあのカマキリ夫婦の名前を考えなきゃな」


「彼等の名前はどのように考えているのですか?」


「それが、全く浮かばないのよねぇ。うーん、夫の方はチャラいからキラキラネームにでもしようかしら?」


「チャラい、キラキラネーム? それは、どんな名前なのでしょうか?」


「例えば、月と書いてルナって読むとかじゃないかしら?」


「ほぉ、凪さんの世界の月の文字はこのように書くのですね」


「そうだけど、うーん、どうしようかな」


「それでしたら、私とイチャイチャしながら考えるのもいいんじゃないですかね!」


「私が拒否してもイデアさんは居座るんでしょ。ならもういいわ、好きにしてちょうだい」


「はい! さぁ、凪さん! 私と一緒にカマキリ夫婦の名前を考えましょう!」


 イデアは凪に抱きつくことに成功し、イデアとクティス、凪はカマキリ夫婦の名前を一緒に考え始めたのでした。

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― 新着の感想 ―
あっちもカオス。こっちもカオス。こうなったら師匠に黙らせてその間に決めるしかないのでは? 奥さんはよく食べるんですよね……なんでも吸い込むピンクのヤツを思い出してしまった私は悪くないはず。そういえば…
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