仕返しを考えた獣
オビリオンは凪から色々と話を聞き、凪達の協力者になっていた。そして、紫水によって魔王城へ押し流されたイデアはオビリオンがいる魔王城の中庭に着地をした。
「ぶはぁっはぁっはー!!!! お前、裸で飛ばされたのか!!! これは、面白いな! だから、服を準備しといてくれだったのか!」
「オビリオンさん!? え? もしかして、凪さんから何か聞いているのですか?
「イデアさんがいつまでも帰ってくれないから手伝って言われてな、お前が帰って来るなら俺も願ったりだったからな快く手伝うことになったんだ」
「凪さん、そんなぁ、今までのが凪さんの罠。凪さん、凪さん、凪さん、会いに行かなくては、会いに行かなくては! 凪さんに直接聞かなければいけませんね!!!」
イデアはオビリオンが持つ服手に取り、空を飛びながら、体を魔法だ乾かして服を着た。
「って、おい、仕事があるんだぞ! あー、もういっちゃったから、あれは止めたら殺させる所だな。凪さんに伝えてきますか」
イデアは深夜に魔蟲の洞窟へ着き、凪に会いに向かった。
イデアが戻ってきてきている事を知らずにクティスの腹で凪は爆睡していた。
「凪さん、私があんな目にあったと言うのに眠っているなんて、ましてや、なんで、クティスと一緒に寝ているんですか!」
イデアに気付いたクティスはイデアに話しかけた。
「ガウガァ(おかえり)」
「クティス、私が酷い目にあっている間貴方は一体何をやっていたのですか!」
「ガウガ、ガウグルルガウ(静かにして、凪が起きちゃうじゃん)」
「クティス応えなさい」
「ガウ、ガウガグルガウガ(分かったよ、氷月に連れられてオセロやってた)」
「オセロ? ですか、クティス一度画面に戻りなさい」
「ガグハ!(嫌だ!)」
イデアは嫌がるクティスを強制的に画面に戻した。
クティスの腹で寝ていた凪を抱き抱え、イデアはそのまま布団の中へ一緒に入った。
「なぎさーん、なぎさーん起きてくださーい」
イデアは小声で彼女に話しかけた。
「反応なしなら、キスしちゃいますよ」
彼女からの反応がなかったので、イデアは凪の唇にキスをした。
凪は急に唇に何か当たった感覚で目を覚ました。
「んー、んっ? あれ? イデアさん? どうして、ここにいるの?」
「どうしてって帰ってきたのですよ。それにしても、酷いですね。私が帰らないからって落とし穴に嵌めたり、お湯で魔王城まで飛ばしたり、酷いですよ! でも、もう、私はこのお陰で決心がつきました。凪さん、私はもう凪さんの元から絶対に離れません。仕事なんて辞めてやります! 凪さんは今日から、私と一生を共にする事になったのです」
「私、話について聞けてないんだけど、イデアさんはもう魔族の国には戻らないって事?」
「はい。妻達の遺骨は後で青雷君に送ってもらいますし、仕事なんて私がやらなくても代わりがいます」
「イデアさんは私に怒ってないの?」
「凪さんに怒るですか、紫水君、灰土さん、緑癒さんには後で仕返しはしますが、凪さんには他の仕返しを考えたのです。それは、私が一生側にいると言うしかえしですね」
「イデアさん、貴方の気持ちを私は受け取れないわ、だから、私以外の人を愛してあげて」
「嫌です。そもそも、この世界で凪さん以外で私が愛せる人なんていません。これが、私が考えた凪さんに対しての仕返しなので、凪さんはもう私から離れならなくなっちゃいましたね」
「仕事を放棄するのはダメだと思うわ」
「魔王様が仕事を私に押し付けているのが悪いのです。私にとって今必要なのは凪さん貴方だけなのです」
「それじゃあ、次にやるのは脅しよね? 白桜! 白桜! 今よ! イデアさんを脅して!!!」
「待ってました! カメラの話によりますと、イデアおじちゃんは毎晩、主人様のブロマイドにキスをしてその後、必ずはだ
「やめてくださぁぁいいい!!!」
イデアはすぐさま白桜の口を手で封じた。
「私のブロマイドにキスしてその後必ず何をするの?」
「これはダメです! そもそも、白桜ちゃんは何故そのような話を知っているのですか」
口を封じられた白桜はモゴモゴ何か言っていた。
「クティス! 白桜ちゃんを遠くへ連れていってください」
イデアは仮面に戻ったクティスを元の姿に戻して、白桜を遠くへ連れていってもらったのでした。
「ねぇ、イデアさん白桜は何を言おうとしていたの? 私知りたいな」
凪はイデアの顔を覗いた。
「そんな、可愛く言っても言いません! 男には女性に言いたくない事があるのですから、その、愛し合った後でしたら話してもいいですよ」
「それは、嫌ね。後で白桜から聞くわ」
「ダメですって! 男の秘密を知っても何も面白くないですからね!」
「イデアさん、どうしたら帰ってくれるの?」
「逆にどうして凪さんは私を帰らせたがっているのですか」
「それは、イデアさんが魔族の国で重要な立ち位置の人でしょ、その人が急にいなくなるなんてダメよ。あと、単純にウザい」
「なっ! 私はこれだけ貴方を愛している言うのに、凪さんは私の事をウザいだなんて今年1番のダメージを負いましたよ! ですが、ウザいと言われても私は貴方から離れませんから!!!」
イデアは凪に抱きつき、凪はどうやってイデアから解放されるか考え、ある一つの提案を思いついたのでした。
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