サンザイの仕事の成果
サンザイとメルトは4日間高級宿屋で寝泊まりをしながら、布を集めをして、2人は友人となった。
「サンザイ最高に楽しい休暇だったよ! ありがとう」
「いいえ、こちらこそありがとうでやんす。これで、白桜様に怒られなくて済みやす」
「あっ、これあげるね。友達の証!」
メルトは羊の角の形をした小さなお守りをサンザイにあげた。
「ありがとうでやんす!」
「この私が珍しく付与魔法をかけたお守りだよ。一回だけならどんな攻撃からも守れるんだ」
「そんな凄いもの貰ってもいいでやんすか?」
「いいよ! 私も沢山美味しいもの食べれたし、そのお返しだよ。それじゃあ、また布集めする時があったらいつでも私を頼ってね」
「本当にメルトさんありがとうでやんす!」
「うん。それじゃあまたね!」
「またねでやんすぅ!!!」
メルトと別れたサンザイは青雷の元へ向かった。
「サンザイ! お帰り! 布集めどうだった?」
「青雷様見てくだせぇ! 沢山布を集められたでやんすよ!」
サンザイは体の下に隠していた小さな風呂敷から沢山の布を取り出した。
「おー!サンザイ凄いじゃないか!これだったらねぇちゃんも怒らないよ」
「頑張ったでやんすからね! あとこれは、経費でお願いするでやんす」
「ん? 経費?」
サンザイは青雷に5枚の領収書を渡した。
「どれどれ、金貨10枚!? ん? これはどう言うことなのかな?」
「メルトさんと2人で宿屋で寝泊まりをしてたでやんす。その時の領収書でやんす」
「へぇー、そうなんだ。それで、これはどう言う意味なのかな?」
「仕事なんですから、宿代を経費で落として欲しいでやんす」
「宿代で金貨10枚? ちょっとかかり過ぎなんじゃ無いかな? 確か、宿屋って安いところだと銅貨30枚とか高いところでも銀貨2枚とかだったじゃ無いかな?」
「泊まれるところが高い所しか無かったでやんす。だから、宿代はあっしに払って欲しいでやんす」
「えー!!!! そんな、無理だよ!」
「仕事で使ったお金は経費で出ると話で聞いたことがあるでやんす。だから、きちんと払って欲しいでやんすな」
「そんなぁ。そろばんに一回聞いてみてからでいい?」
「それで良いでやんす!」
「はぁー、ねぇちゃんに僕が怒られそう」
「それじゃあ、あっしは布を届けたでやんすから休暇を頂くでやんす!」
「うん。分かったよ。3日間休んで良いよ」
「やったでやんす! それじゃあ、お疲れ様でやんす」
サンザイは布と領収書を青雷に渡し、その後、コーヒー店で店主と世間話をしながら休暇を楽しんだのでした。
その後、青雷はそろばんに確認すると経費で落とさなければいけないと言われ、サンザイに金貨10枚を渡して、白桜にはこれからの経費の扱いについて話し合いを行ったのでした。
サンザイは心の中でこう思った。
『やってやったでやんす!』
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