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爆売れ! ブロマイド!

 イデアとクティスは撮影を終わらせて、ブロマイドを販売当日となった。


 蜘蛛達は連日連夜必死にブロマイドを刷り、売り子蜘蛛達は販売方法を再確認、会計蜘蛛達はそろばん片手にいつでも迅速に会計を行えるように臨戦体制をとっていた。


 白桜は一度青雷が行ったことのある市場に目をつけて、ラックル名義で7日限定で店を市場で出すことになった。


 宣伝では特に女性に対して力を入れ、あのイデア・ラヴァーズのグッズを販売すると言う噂を広め、その効力は絶大であり、市場では開店10時間前、深夜の時間帯からイデアの妻を目指す女性達が並び市場では今までに見たことがないぐらいの人の量となっていた。


 そのおかげで周りの店も盛り上がり、市場ではお祭り状態となっていた。


 そして、ブロマイド販売開始10分前となった。


 店の中を見せないようにと視覚不可魔法を店に貼っていたが、それを解除し、並んでいた女性達の目の前には、半裸のイデアの等身大パネルとピンクのドレスを纏ったラックルの等身大パネルがお出迎えをしていた。


 女性達は皆、イデアのパネルを見ると嬉しさらのあまり叫び出していた。


「うわっ! 凄い! 一杯並んでるよ! ラックル君! 頑張ろうね!」


「うん! 青雷君頑張ろう! 僕のブロマイドも少しは買っていってくれるかな?」


「大丈夫だって、ラックル君物凄く可愛いよ!」


「なんか、複雑ですけど、僕は女性にモテるならなんでもやりますよ!」


 蜘蛛は拡声器を使って列を誘導し、ブロマイドに限りがあるため、全員に買ってもらうために点数制限をかけた。


「1パック5枚入りで銅貨5枚となります!そして、1ボックス購入するとウルトラレアかスーパーレアのどちらかが確定で1枚入っています! 1ボックス10パックなので、銅貨50枚となります! ブロマイドには限りがあるので、今回点数制限を設けます! おひとり様、2ボックスまで購入可能となっています!」


 蜘蛛達は同じセリフを何度も何度も並んでいる人達にお声かけをしていた。


 そして、販売開始時間の午前10時、蜘蛛達の販売戦争が始まったのでした。


 イデアのブロマイド目当ての人達はほとんど女性、であるのに対し、ラックルのブロマイド列には男性が多く並んでいた。


「イデア様の絵を2ボックス? くださいな!」


「へい、銀貨一枚となります」


「その、もっと買えないかしら? 私、あのウルトラレアのイデア様の絵が欲しいのだけど」


「あっしに言われましても、ルールを破ることはできませぇんので、今並んでいる人たちがはけ、ブロマイドが残っていたらもう一度買えるかもしれませぇんね」


「そうなの、結構時間がかかりそうね。久しぶりに市場で買い物でもしようかしら」


 蜘蛛達は売り子蜘蛛、会計蜘蛛、待機列蜘蛛、のように役割を明確に分けて仕事を行なっていた。


 ラックルのブロマイドの列では、ラックルが会計を手伝っていた。


「ラックル様! 今度俺の屋敷へ来てください!」


「僕は仕事で忙しいのでごめんなさい」


 ラックルは笑顔でとある男性の誘いを断り。


「君の瞳はなんて美しいのだろう。君こそが美の女神、さぁ、この僕の腕の中へおいで!」


「僕は男なので、女神じゃないですよ」


 ラックルは笑顔でナルシストの男の誘いも断り。


「ラックル様、わしの相手をしてくれぬかのぉ」


「相手も何も早くブロマイド買ってください」


 ラックルは笑顔を引き攣りながら、変態おやじの誘いを断っていた。


 イデアのブロマイドは爆売れの中、ラックルのブロマイドもイデア程ではないが、売れに売れていた。


 青雷は在庫状況を知る為に在庫管理を行なっている蜘蛛に話しかけていた。


「そろばん! 在庫の状況は大丈夫?」


「えぇ、このままのペースですと、今日分のイデアおじちゃんのブロマイドは今並んでいる人達でギリ、足ります。ですが、ラックル様のブロマイドの売れ行きでは明日に持ち越しですかね」


「ラックル君も頑張ってるんだけどな」


「そう言えば、白桜様からこうなった時のための秘策があると仰っていましたが、青雷様はご存じですか?」


「えーと、ラックル君のブロマイドが売れ行き悪いと次回のブロマイドが作れないって言う噂を流せばいいって言ってたよね?」


「えぇ、今からでもその作戦を実行すべきかと思います」


「よし、分かった。整列蜘蛛達! 僕の話す内容をそれとなく、並んでいる人達に流してほしい!」


 青雷は思念伝達で整列蜘蛛達に白桜の秘策を伝えた。


 その噂を耳にした男達は、必死にブロマイドを買い始めたのであった。


 その結果、1日目の目標販売数を達成し、青雷、ラックル、蜘蛛達の7日間の戦争(販売)を戦い抜いたのでした。

 新年、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします!


 お久しぶりです。吉田亜蓮です!

 年末は投稿を休んでしまい申し訳ございません。仕事が忙しく、そもそも、周りがインフルで倒れていく中、より一層仕事が忙しくなり、私自身も体調も悪いわで、大変な年末を迎えました。が! 新年になりましたので、毎日投稿を再び始めます! これからも、凪ちゃんと個性的な虫人達の物語を楽しんで頂けると嬉しいです。


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― 新着の感想 ―
今風に「あけおめ!事ヨロ♪」なんてあの皆さんも言ったのかな♪ これで二人共人気者ですね♪魔王様が二人に対抗心を燃やして暴走しないといいですね。 魔王城を双六の会場にして遊び倒そうとか考えてたりして…
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