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洞窟探検? 2日目 『藍介、紫水喧嘩する』

 一方、主人様と藍介を邪魔をしに行った紫水は藍介と喧嘩をしていた。


「ねぇ〜、ねぇ〜、主人様〜、俺と踊ろ〜」


「紫水! 今は私の番なので紅姫さんの後にしなさい」


「紫水起きたのね、おはよう。紫水ごめんね、今は藍介の番で次は紅姫と踊らないといけないから、紅姫と踊り終わったらでいいかしら」


「え〜、今がいい〜、それに〜、踊っているの主人様で〜、藍介は主人様の胸にいるじゃん〜。それって〜、一緒に踊ってるって言わないよね〜、主人様の胸に引っ付いてるっていうんだよ〜」


「紫水? どうしたの?」


 紫水は藍介だけ聴こえるように思念を飛ばした。


『いつも抜け駆けするなって言う癖に、なに自分が勝手に抜け駆けしちゃってるの? 俺には、主人様に巻き付くなって言うし、緑癒から聴いたけど、緑癒よく主人様にお尻抱きしめてもらってるじゃん、それ見て、藍介、緑癒に怒ったんだって、主人様にお尻を向けるとは恥ずかしくないのかって。それってさぁ、今主人様の胸に引っ付いている藍介はどうなんだろうね。緑癒に怒った時みたいに自分にも怒らないといけないね。主人様の胸に引っ付いているなんて恥ずかしくないのかってね』


『嫉妬ですか、私にはその攻撃は効きませんよ。そもそも、貴方は主人様に巻き付いて、主人様を貴方の体重で潰そうとしているじゃないですか、いくら水の浮力を使って体を浮かしてるとしても元の体重は変わりません。もし、何かあった際、貴方の体重が主人様に乗っかってみなさい、主人様を危険な目に遭わしているのは貴方なのですよ。緑癒の場合は、そのままの意味で言っただけです。お尻を向けるなんて恥ずかしくないんですかね、主人様に対して無礼ではないですか』



「紫水、藍介、急に黙ってどうしたの?」



『緑癒の場合は、主人様自ら緑癒にお願いしてお尻に抱きついているみたいだから、無礼にはならないよね。それと、俺は主人様を危険な目に遭わしてないし、主人様の体のことは俺が一番知っている。だから、藍介にそんな心配される必要ない。それよりも、一番危険なのは藍介の方だよね。いつ爆発するのか分からないんだから。あー危ない危ない、早く主人様から離れてよ、主人様が藍介のせいで危険な目にあっちゃう』


『爆発の件はきちんと対策してあります。新たなるスキル、『愛散る』の効果で主人様への愛を拡散しているので爆発条件には満たしていません。なので、私は危険ではないのです』


『へぇー、そうなんだ、藍介のスキルなんて知らなくてよかったけど、主人様への愛によって爆発するならやっぱり一番危ないの藍介じゃん。主人様のストーカーなんだから』


『ストーカー? それは貴方でしょ、主人様が寝ている時に勝手に部屋に上がり込んで添い寝していますよね? 主人様が遊び行く時も必ずそばから離れないのは紫水、貴方がストーカーなんですよ』


『ん? なんで俺が主人様の部屋忍び込んで添い寝してるのバレてるの? あれれー、おっかしいなー、それって俺が忍び込む時、観てたってことだよね? それって、藍介も主人様のストーカーですって言ってることになる』


『私は主人様を見守る事が仕事なのです! ストーカーではありません』


『それなら、俺は主人様から直々に護衛を任されているから、俺はストーカーじゃないよね。あれ?藍介は主人様に護衛して欲しいって頼まれた事あったっけ? ないよね。だって、藍介、戦えないじゃん』


『こいつ!』


 藍介は主人様の胸から飛び出し紫水に突進をした。


『やれるもんならやってみろよ、俺のほうが強いのわかりきってんだから、攻撃仕掛けるだけ無駄なんだよ。てか、1ダメージも負わないんだけど、弱すぎでしょ』


『この、この、私だって、私だって、日々努力しているのに』


「藍介急にどうしたの!? やめなさい」


 主人様は紫水に何度も突進を仕掛ける藍介を止めに入った。

主人様は暴れる藍介を両手で持ち2人に喧嘩の状況を聞くことにした。


「で、二人はなんで喧嘩したの。ほら、藍介暴れない」


 主人様は藍介を胸に抱え頭を撫でてあげていた。


「主人様〜、藍介が急に突進してきて怖かったよ〜」


 紫水は主人様の足に泣きついた。


「紫水、藍介になんて言ったの? 藍介がこんなに怒るなんて珍しいじゃない」


「主人様〜、酷いこと言ったのは藍介の方なんだよ〜、俺が主人様の護衛しているのに俺のことストーカーだって〜、本当に酷いよ〜」


「藍介、紫水のことストーカーって言ったの?」


「はい。ですが、先に喧嘩を売ってきたのはあっちなんですよ、しかも、私が戦えないことを馬鹿にしてきて」


「はい! 藍介と紫水も言いすぎた事謝りなさい!」


「俺は〜、藍介が先に謝ったら〜謝ってあげてもいいけど〜、先に謝るのは嫌だなぁ〜」


「私だって、貴方にだけは謝りたくないですよ」


「こら、貴方達、謝りなさい。どっちか先かで揉めて謝らないなら私にいい考えがあるわ」


「主人様いい考えとは?」


「2人がきちんと謝って和解するまで、私は貴方達と話さないし、頭を撫でたりしません」


 2匹にとってそれは死刑宣告とも同じぐらい衝撃的な内容だった。


「主人様〜、俺と話ししてくれないの〜、俺のこと撫でてくれないの〜」


「主人様、申し訳ございません。ですから、先ほどの発言は取り消して頂けないでしょうか。すぐに謝ります。すぐに」


 主人様は2匹の顔を見つめた。


「紫水、その、さっきはすみませんでした。私は言い過ぎて貴方を不快にさせてしまいました。本当にすみません」


「俺も〜、さっきは言い過ぎたと少しは思ったし〜、俺の方こそ、藍介が戦えないこと気にしてるの知ってたのに、煽ってごめんなさい」


 2匹は互いに深々と頭を下げて謝った。


「よし! きちんと謝ったわね! 2人とも偉いわよ」


 主人様は2匹の頭を思いっきり撫でてあげた。


「主人様〜」


「あるじさまぁ」


 2匹は泣き、2匹は主人様への思いがより一層深いものとなった。

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