緑癒の教典作り
緑癒は毎朝日が上がる前に起き、教会にある主人様の像の前でお祈りをしてから沐浴、そして、外の森に出て日光浴をするのが緑癒のルーティンだった。
緑癒はズボンを脱ぎ、お尻だけを出し、主人様から貰った帽子を被っていた。
「主人様に僕のお尻を撫でてしてもらう〜。僕のお尻はもっちりしっとりツルツルすべすべ撫で心地が世界一〜」
すると、珍しく早起きした紫水が緑癒に会いに来た。
「緑癒〜。お尻出して何してるの〜? お尻焼けちゃわない?」
「ふふふ、僕のお尻は焼けることなんてあり得ませんよ。僕のお尻は白玉のように美しいですからね!」
「それじゃあ〜。俺が〜、触ってあげるよ〜」
紫水は緑癒のお尻をペチン、ペチンと叩いた。
「やめてください! 僕のお尻が赤くなってしまいます!」
緑癒はすぐにズボンを履き紫水の攻撃からお尻を守った。
「それで、紫水僕になんのようですか?」
「ん〜? あ〜。主人様がね〜、ラヒートの状態を知りたがってたよ〜」
「それを伝えにきたのですね。ラヒートさんの体はもう回復しているのに目覚めないのは心の問題ですね」
「分かった〜。主人様に伝えに行くね〜」
紫水が嬉しそうに主人様の家に行こうとした時、緑癒は紫水を止めた。
「紫水、ラヒートさんの件は僕が主人様に報告するので大丈夫です。それに、主人様に温めた僕のお尻を触って貰わなくては」
「ちょっと待った〜〜〜!!! 主人様にお尻を見せるの禁止だよ〜!」
「禁止じゃないですよ。さぁ、主人様ー! 僕が会いに行きますよー!」
緑癒は魔力で出来た羽を広げて洞窟の中へ入って行った。
「あ〜! 主人様に報告するのは〜俺なの〜!」
紫水は緑癒の後を慌てて着いて行った。
緑癒は主人様の家に着き主人様にお尻を見せていた。
「さぁ! 主人様! いつものをお願いします!」
ぷりっとした白いお尻を見せつけられている主人様は真顔でペシンッ! と緑癒のお尻を叩いた。
「あうっはぁっ! もっと、もっと、僕のお尻を愛してください!」
「一回だけよ。それで、ラヒートさんはいつ目覚めるの?」
「前も報告しましたが、体は完全に回復しています。ですが、目覚めない理由としては、彼女は呪われていた後遺症によって、心がまだ回復できていないのではないかと思います」
「魔王さんからいつになったら目覚めるんだって連絡が来たのよ。それに、イデアさんはエルフの王子がしつこくて、最初はチェルーシルさんを出すのは嫌だったみたいなんだけど、それでも、ストレスが溜まりに溜まってもう無理ってなったみたい。だから、チェルーシルを戻して欲しいって言ってきたのよね。まぁ、チェルーシルさんは帰りません。の一点張りだったわ」
「彼女にとって、ここは好物を毎日食べれる天国ですからね」
「心の問題だと緑癒の力でも難しいのよね?」
「一応手はあるのですが、その、ラヒートさんに精神干渉をすれば起こす事が出来るのではないかと思いますが、その場合だと彼女の普段になるのでやりたくはないですね」
「彼女を苦しませるのは嫌ね。様子を見るしかないわね」
「主人様ありがとうございます」
「魔王さんもこのやり方には反対すると思うからね。気長に待つしかないわね」
「あのぉ、主人様、私凪教を広めるべく日々新たな信者を集めているのですが、私は気付いたのです」
「何を気付いたの?」
緑癒は帽子の中から緑のポーチを取り出し、そのポーチの中から白紙の真っ白な本を取り出した。
「神の教えを広めるためには教典が必要なのです! だから、藍介さんの地盤が固まるまで私の仕事は主人様のお側で主人様の教えをこの本に書き記して行こうかと思います! なので、たまに質問などをする事があるので答えてもらいたいのです!」
緑癒はやる気に満ち溢れていた。
「別にいいけど、どんな質問をするの?」
「それはですね。悪意ある人に騙された場合主人様なら何をしますか?」
「うーん、今の私ならやり返すわね。やられたことを何十倍にしてやり返すのよ」
「神は言った。悪意ある行為を受けた場合、何十倍にしてやり返せと」
「あっ、でも、元々自分自身が悪いことをしていたらやり返しちゃダメだからね。自分が何もやってないのに相手に悪いことをされた場合限定でやり返すのよ」
「それも付け足さねばなりませんね! 主人様! もっと、貴方の教えを僕に教えてくださーい!」
その後も緑癒は主人様に付き纏い、緑癒は白紙の白い本が埋まっていく姿を見て喜んでいた。
「もっと、もっと! 主人様のありがたいお言葉を書き出さなければ!」
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