洞窟探検? 2日目 『レッツダンスの筈が』
私はどうすればいい?
1.恥ずかしいけど踊ってみる。
2.踊り方が分からないから教えてもらう。
3.紫水の近くに行って爆音の中寝てみる。
よし! これにするわ!
私は3匹に正直に話した。
「ごめんなさい、私こういうところで踊った事なくてどうやって踊ったらいいかわからないの」
「花茶みたいに、揺れてればいいんだよ」
「それなら、私と一緒に踊りの練習してみましょう」
「私がリードしますので、踊りましょう」
私は迷った末、花茶と一緒に踊ることにした。
「それじゃあ、花茶と一緒に踊ろうかな」
「わーい! 主人様と一緒に踊れる! やったー! やったー!」
「それなら、次は私と踊ってください」
「私も最後でもいいので主人様と一緒に踊りたいです」
「わかった。わかったから、順番ね。花茶と踊ったら次は藍介、最後に紅姫でいいわね」
「はい!!」
藍介と紅姫は同時に返事をした。
私は花茶の隣に行き音楽に合わせて体を揺らしてみた。
うーん、これでいいの?
「主人様! 楽しいね!」
花茶が嬉しそうにしてくれて踊る恥ずかしさが少しずつ消えていった。
「そうね、楽しいわね」
まさか、異世界に来てグラブのパーティーに参加するとは思いもしなかったわ。
10分ほど花茶と踊り、次は藍介と踊ることにした。
「主人様、さぁ、お手をどうぞ、私がリードしますのでゆっくり練習してみましょう」
『DJ蜘蛛さん、曲を変えてもらっていいですか』
『藍介様、どんな曲をお望みですか』
『ゆったりとした曲がいいですね』
『ゆったりとした曲ですね、藍介様、主人様とのダンス楽しんじゃってください』
『言われなくても、楽しみますよ』
重低音で鳴り響いていた曲が急に穏やかな音楽に変わった。
何で蜘蛛達が音楽とかダンス知っているわけ?
藍介が教えたとしても、教えるの相当時間かかると思うけど、私が知らない間に勉強会でもしてたのかしら?
私はしゃがんで藍介の右手を優しく握った。
「それでは、踊りましょう! あれ?届かない」
「ねぇ、藍介、私と何を踊ろうとしていたの?」
「ボールルームダンスのブルースですね。ゆったりと歩くように踊るダンスなので踊りやすいですよ。それに、この世界でも踊られているダンスですから、主人様の異世界を楽しむ為に覚えたのですが」
「それって、社交ダンスってことよね?」
「はい、主人様の世界ではそう呼ばれていますね」
「藍介と私、体の大きさ違うから踊れるの? しゃがみながら踊るのはきついし、もしかしてだけど、いや、藍介に限って見落としてたってことはないと思うけど、体の大きさ考えていなかったって訳ないわよね」
藍介は気まずそうな顔をしていた。
「その、えーと、考えていませんでした」
まさか、体の大きさを考慮していなかったなんて藍介らしくないわ! 風邪ひいちゃったのかな? なんか、藍介悲しそうな顔しているわね、それなら、私が藍介の気持ち切り替えてあげないと!
「DJ蜘蛛さん! さっきの曲に戻してくれない」
私は大きな声でステージ中央にいる、DJ蜘蛛さんにお願いをした。あの子の名前、DJ蜘蛛さんであっているのかしら?
すると、さっきまで流れていた重低音の曲に変わった。
名前あってたのね! よかった。
「藍介、ほら、落ち込んでないで、踊りましょ」
私は花茶と踊った時と同じように音楽に合わせて体を揺らした。
「主人様、ありがとうございます」
「気にすることないわよ、そうね、次回踊れるように何か、アイテム想像してみるわね」
「あるじさまぁぁぁ!!!」
藍介は私の胸に飛び込んできた。
うわぁぁ!
えっ、ちょっ、藍介大丈夫? 爆発しない?
爆発しないわよね?
って、藍介泣いてる!?
そんなに悲しかったの!?
私は藍介の頭を撫で、慰めてあげた。
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