藍介の独り言
藍介は家で寂しく1人で独り言を言いながら、人間の国へ行くための準備に取り掛かっていた。
「主人様と結魂した事で魔力量が上がりましね。それに、魔石生成が可能になりました。うん、これを使えば魔道具制作時のコストを下げることができますね。主人様から貰ったこの工具箱の出番という事ですね」
大きな茶色のトランクの中に工具箱を入れた。
「このポーチ今思うと小さいのですね。でも、これは主人様からの贈り物、持っていくとしましょう。それに、大切なものを隠すのにうってつけですね」
藍介は主人様から貰ったポーチをトランクの中に入れた。
「はぁー、それにしても、念願の結魂式、主人様のウエディングドレス姿は最高でしたが、まさか、黄結姫さんまで主人様と結魂をするなんて考えていませんてましたよ。そのおかげで夢で見た紫水に殺されるのは回避できましたが、その後の白桜ちゃんの乱入も凄かったです。うん、あの悪夢はただの夢だったということでしたね。良かった。良かった」
「でも、主人様との結魂式、なんか、考えていたのと全く違う形になっていたような。そう、結魂式でも私は主人様の夫になった訳で、初夜をしても良いと言うのに、リリアーナの復讐を終えるまでダメとか、生殺しですよ!!! 私、凄く、すごく! 主人様と、あんなことや、こんなことしたかったです!!! だって、やっと、やっとです。世界を救い続けてやっと、愛する人と再会したと言うのに、やっと夫として立場を取り戻したかと思いきや、妻の元にいられないなんて、くぅぅぅう!!! これも、神のしわさなんですかね! この世界も私が救わなきゃいけないんですかね! 私はもう、主人様と再び結ばれたので、もう世界を救う! とか、もう興味ないんですよ!!!」
藍介は一旦冷静さを取り戻した。
「ふぅ、ですが、奴隷制度は気に入りません。あんなものは壊さなくては、それに、勇者教も胡散臭いですね。叩いたら沢山埃が出てきそうですね。はぁー、あと5日、きちんと準備を終わらせなくては、黄結姫の分も私が準備してあげないといけませんよね」
藍介はその日の準備を終えて、布団に入り眠りについた。
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