灰土とネルガルとライネルの共闘 前編
俺は主人様の庭でゆっくりとお昼寝をしていた時だった。ライネルが急に俺の元にやってきて、3日後、藍介と主人様が結婚すると言っていた。
「はぁ〜? 藍介が〜、なんで主人様と〜、結婚でき、まさか! 人間の国へ行く代わりに主人様に結婚をせがんだんじゃ! 藍介絶対に許さない!!!」
「おー、紫水のいう通りだぜ、花茶が言うに、結婚式まで開くんだとよ。だから、藍介さんがこの頃ルンルンで鼻歌まで歌ってるんだって」
「なんか、嬉しいことが起きたんだなって思ってたけど、まさか、主人様と結婚するなんて、許さない。絶対に許さない。こうなったら、藍介を殺すしか」
「おい、邪魔するのはやめておけよ。主人さんを悲しませたくないだろ」
「でも〜、それじゃあ〜、ライネルはどうして俺にこの話を伝えたんだよ〜」
「何も知らなくて急に結婚式に呼び出されるよりも知っていた方が楽だろ。それに、俺がバラすよりも、ネルガルの馬鹿が言っちまうと思ってな。俺は知らせに来たついでに釘を刺しにきたんだぜ」
「釘ねぇ〜。そんな事ライネルには出来ないよ〜。俺は〜、今〜、藍介を殺すことに決めたから〜、それじゃあね〜」
「だから釘を刺しにきたって言ってんだろ。あのな、藍介さんを殺したら一生主人さんに怨まれるのはお前なんだぞ」
「で〜? この俺にどうやって釘を刺そうとするのかな〜? 俺よりもよわ〜い。ライネル君〜俺と戦って勝算はあるわけ〜?」
「いや、俺はお前よりも弱いことは知ってるぜ。でもよ、仲間が間違った道を行こうとしていたら止めるのが仲間ってもんだろ! なぁ! ネルガル!」
主人様の家からネルガルが庭へ歩いてきた。
「俺が言いたいこと全部言いやがって、そもそも、俺はお前よりバカじゃないぞ!」
「何言ってんだこのサーフィン馬鹿が、俺がこの話をしたら焦ってたじゃねぇか! だから、お前に任せられないと思って俺がお前の代わりに言ってやったんだよ」
「俺は紫水の親友だ! 俺が言うことに意味があるんだよ!」
「で〜? ネルガルもライネルと同じ考えなわけ〜? 藍介を殺した方が効率的だと思うんだよな〜。殺したら〜、もう2度と主人様の前にはいなくなるんだし〜、あー! そうか! 俺と主人様だけになれば〜。一生二人で暮らしていくことに出来るよね〜♡」
俺は邪魔者2名に水球を使った攻撃を放った。
ライネルは紫水が生み出した水球から発射される水を交わした。その威力は地面を陥没させる威力であった。
「おい、これは、やべぇぞ」
「だから言っただろ、紫水にこの話は慎重に話すべきだって! 仕方ない! 灰土さん! 助太刀お願いします!」
「話は分かった! とぉ!」
灰土は空から降りてきた。
「何〜? 灰土〜? 俺と殺り合う気なの〜? 今は手加減出来そうにないから〜、本当に殺しちゃうと思うよ〜」
「俺が紫水に負けるだと、そんなことあり得ないだろ。俺は新しい姿になった後も日々鍛錬に励み、お前はただぐうだらと寝ていてばかり、そんなお前に俺が負けるなんてあり得ない話だな!」
灰土は瞬時に岩を鎧に変えて、岩の盾で俺に突進をしてきた。
「そんな岩〜。俺の一撃で木っ端微塵にしてやるよ!」
俺は水球を10個作り出し、灰土に攻撃した。
「ふん! 前受けた同じ技など、見切っている!」
灰土は土の塊を使って俺の攻撃を地面に弾いていた。
「へぇ〜、器用な事ができるんだね、それじゃ〜」
「隙あり! 水槍!!! 槍魚参の型 一角突き!!!」
「そんなの俺には効かないよ〜」
「俺もいるぜぇええええ!!!」
ネルガルは俺の肩目掛けて槍で突いてきた。俺は交わそうとしたらライネルの声の妨害にあい、俺の肩にネルガルの槍が刺さった。
「いったーーーい!!! 痛いよ、痛いよぉ〜」
俺はこんな怪我をしたことは一度もなかった。イデアと戦った時は危なかったけど、それでも、こんな大怪我をしたのはこのムカデに転生した人生の中で初めてだった。
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