藍介の護衛担当は誰になる?
藍介は家に帰ろうとする主人様を追いかけて、主人様の家で人間の国へ行く相方を誰にするか話し始めた。そして、直接候補にお願いしてみようと話で決まった。
「う〜ん、俺は主人様の側にいたいからパスで〜」
藍介が紫水に説明すると断られてしまった。
「すみません。例え藍介さんのお願いであっても主人様のお側から離れることはできません」
灰土にも紫水と同じように断られてしまった。
藍介は緑癒にも聞いてみたが。
「藍介さんと僕だけで行くのは無謀すぎますよ。そりゃあ、凪教教祖であるこの僕が凪教を広めれば勇者教信者を改宗させる事ができますが、か弱い僕が殺伐とした人間の国へ行くのは危険すぎますよ。それに、護衛が藍介さんじゃ心許ないです」
「私も緑癒が護衛は無理だと感じてますよ。前の姿の時この私を前に突き出して後ろに隠れようとしましたからね」
「あの時は本当に怖かったんですよ! 藍介さんだって、僕の足の下に隠れていたじゃないですか!」
「やはり、緑癒には私が土台を完成させた後に人間の国へ来て欲しいですね」
「その時は僕に護衛を付けてくださいね!」
「それは、主人様が決めることなので詳しくは言えませんが、冒険者なるものになっていただく可能性がありますね」
「冒険者ですか? うーん、僕は聖職者なのですけど、まぁいいでしょう。藍介さん今の僕じゃ行けませんが、頑張ってきてくださいね!」
「言われなくても頑張りますよ」
緑癒には励まさたが、断られた。
紅姫に話したが、自身の体が普通の人間よりも大きいので目立ってしまうという理由で断られ。
白桜は、藍介を守る事は出来なそうだから無理と断られてしまった。
そして、藍介は一度主人様の家に戻り、主人様に報告した。
「男性陣はダメだったか。紅姫の言い分も分かるわね、彼女色々と大きすぎるもの、白桜はそうね。藍介よりも強いとは言えないわね」
「やはり、灰土さんを説得しなくてはいけませんね」
「うーん、私も灰土にお願いしたんだけど、主人様の護衛として側から離れたくないって言われちゃったのよね。私は藍介の護衛というよりかは、藍介が地盤を作った後に冒険者チームを作りたいって言ってたじゃない? そのメンバーのリーダーに灰土が適任だと思うのよね」
「そうですよね。灰土さんがいないとあの暴れん坊たちを止められる人がいませんからね」
「冒険者チームメンバーは紫水が後衛の魔法担当、氷月が前衛攻撃担当で、灰土が前衛防御担当。そして、最後に緑癒の回復担当がベストね!」
「えぇ、バランスの取れた良いチームですね」
「だとすると、男性陣をここでフルに使ってるから、残りは女性陣、紅姫、白桜が無理なら消去法でやっぱり、黄結姫になるわね」
「そうすると、私の負担が」
「そうよね、ネックなのがそこなのよね」
「はい、それでしたら、先に灰土さんには私と一緒に付いてきてもらって、冒険者登録を先にしてもらい、そこから紫水、氷月、緑癒を連れてくるのがベストかもしれませんね」
「うーん、灰土が頑固なのよね」
「それに、この3人を束ねないといけませんからね」
「灰土、ストレスが溜まって胃が悪くならなきゃいいけど」
「体調不良になることは、ありそうですね。やはり、灰土さんの説得が一番ですね」
「でもなぁ、灰土がなぁ」
2人は灰土にどのように説得するか話し合ったが結局、良いアイデアが浮かばずにいたのでした。
ブックマーク、評価いただけると嬉しいです。