おかえり青雷!
青雷が洞窟に着き、主人様の家にラックルとチェルーシルと共に向かった。
「ここが、主人さんの家ですか、とても、かっこいい家だね!」
「趣があって良いですね」
青雷は玄関から入ろうとしたが、体が、大きくなったので、玄関から家に入らなかった。
「僕、大きくなったのは良いけど、前みたいに自由に動けなくなったような気がする。母様も大変だったんだな」
「それでしたら、庭の方からなら入れるのではないですか」
「それもそうか、よし! 庭へ行こう!」
3人は庭に移動すると、パァーンと何かが破裂する音が鳴り響いた。
3人は驚き、ラックルは青雷の足の下に隠れ、チェルーシルは両手を前に出して魔法を唱える準備をした。
「青雷! お帰りなさい!!!」
すると、洞窟の長達と主人様、そして、魔王様とオビリオン、イデア、ゴウライ一家が青雷達を出迎えてくれていた。
「帰ってくるのが遅いのよ青雷! ほら、あんたの服、早く着替えなさいよ」
白桜は青雷の体に合う雷マークが胸の近くに刺繍してある青色のセーターを渡した。
「えっ!? この服僕のなの?」
「あたしが編んであげたのよ。感謝しなさい!」
「あのねぇちゃんが、僕にプレゼントなんて、ラックル君、明日は外に出かけられないね」
「えっ? どうしてお姉さんからプレゼントを貰ったら外に出かけられないの?」
「そりゃあ、外の天気が大荒れになるからだよ」
「あたしがプレゼントを渡したら天気が荒れるって? そうか、そうなのか、青雷、あんた、私を怒らせたわね!!! 剛炎糸!!!」
白桜は指の先から燃える糸を出し、青雷に攻撃した。
青雷は貰った服に剛炎糸がつかないように白桜の攻撃を交わした。
「うわぁあわぁ! やったな!!! 僕の方がねぇちゃんよりも強くなったんだぞ!!! ラックル君、この服持ってて! ねぇちゃんをやっつける!」
「えぇぇえええ、ぶへぇあ」
ラックルの頭上から大きな服が落ちてきて、ラックルの体は青雷の服に隠れてしまった。
「ふん! あたしの方が強いに決まってるじゃん」
「そんなの分かんないぞ! 僕は魔王様の弟子なんだからね!!!」
「あんな弱い奴の弟子なんて可哀想に、魔王軍なら、せめてイデアの弟子になた方が良かったんじゃない」
「魔王様だってあんなんだけど強いんだぞ!」
喧嘩を見ていた魔王は複雑な気持ちになった。
「なぁ、オビリオン、俺、魔王だよな。俺、強いよな」
「はい、魔王様はお強いです! 普段は不真面目で仕事をサボるような駄王、ですが、いざとなったら頼りになる王なのです! 青雷! 姉に勝ち魔王様の強さ皆に知らしめてください!!!」
「俺、頑張ってるのに評価低すぎないか?」
魔王は左隣にいるイデアとクティスに話しかけた。
「オビリオンさんだからこそ言える言葉ですね」
「ガウガ!(そうだね!)」
「俺の扱い酷くないか」
喧嘩が始ったが、灰土が2人に怒り、喧嘩はすぐに終わった。
「せっかくのパーティーを台無しにするんじゃない! 青雷、白桜、紅姫様がどれだけこのパーティーを楽しみにしていたか、分かっているのか!」
「ごめんなさい」
「すこし、やり過ぎたのは反省するわ」
「灰土、怒ってくれてありがとうね」
「いえ、白桜も青雷が帰ってくるのを楽しみにしていたのに、どうして酷い言葉を青雷に言ったんだ」
「それは」
「それはなんだ、言わなきゃ分からないぞ」
「あたしを置いて一人で遠くに行った青雷がムカついたからよ! あたし、寂しかったんだから!!!」
「僕がいなくて寂しかったんだね。勝手に1人で出ていってごめんよ」
「青雷の馬鹿、馬鹿、馬鹿!!!」
白桜は青雷の足を何度も叩いた。
「ねぇちゃんごめんって、でも、ねぇちゃんが僕が居なくて寂しがるなんて今までのねぇちゃんの言動からしたら考えられない事だよね」
「はい! もう、この話は置いといて、パーティーを始めましょう!!!」
紅姫は料理を配下達に運ばせ、庭で青雷お帰りなさいパーティーが開催した。
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