表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

323/590

魔王来訪 前編

 そして、2日後。クティスが荷車を引き、魔王とラヒート、八翼のオビリオンとイデアとラックル、そして、チェルーシルだけのはずだったが、何故かゴウライとカーラーそして、2人の娘であるミーライが魔蟲の森に来訪した。


 彼らは魔蟲の森に入ると菊姫と百合姫と銀次が彼らを出迎えた。


「あら、来訪予定だった人より増えているわ? そちらの方は殺したほうがいいのかしら?」


「菊姫ってたまに怖いところがあるわよね」


「怖い? 勝手に人数増やして来た方が悪いんじゃないかしら?」


「菊姫、予定より来訪者の人数が増えて怒るのも無理はないが、理由があって来たのじゃろうよ。そこの武人は前に派手に暴れておったからのぉ、その謝罪に来たのではないだろうか?」


 銀次はゴウライに目線を合わせた。


「俺は、何を」


 カーラーは慌てて魔蟲の洞窟へいく経緯を話すことにした。


「私が説明するわ。私の夫のゴウライが記憶をなくしてしまっているの。だから、貴方達の仲間の名医さんに夫を診てもらいたくて魔王様に無理を言って着いてきたの」


「ほぉ、魔王様は彼等を連れてくると主人様にお伝えはしたのですかなぁ?」


「いや、いつの間にか勝手に荷車に乗ってたんだよな、ぐはぁっ!!!」


 オビリオンが魔王の横腹に肘鉄を喰らわせた。


「ごっほん、語弊がありました。凪様にはゴウライ一家が来訪する事もお話しています。その、その話すタイミングがここへ着く3分前だったので、凪様から連絡がまだきていないのではないでしょうか」


「ほぉ、それなら主人様に確認するかのぉ」


 銀次は思念伝達で主人様にゴウライ一家の来訪を許可するか聞いた。


「主人様はゴウライ様一家を迎えると仰っていましたじゃ、なら、儂らは彼等を通してやらんといけないのぉ」


「銀次さんわかりました。ここを通っても良いです」


「あたいが洞窟まで案内するから、あたいから離れないようについてきな!」


 百合姫の案内によって魔王達は魔蟲の洞窟へ着き、百合姫から紅姫と黄結姫が洞窟の案内役となった。


「こちらからはわたくし達が案内をさせていただきますわ」


「転びやすいので注意して歩いてくださいね」


「デカい、色々とヤベェぐらいデカい」


 魔王は紅姫のダイナマイドボディを見て、驚きを隠せていなかった。


「ちょっと、魔王様、幾ら何でも愛する女性の呪を解くために来ているのに、美女に心が揺らいで何やっているのですか、それなら、私は凪さんの元へ先に行ってもよろしいですかね」


 クティスは先に洞窟の主人の元へ行こうとしたところを魔王は紅姫の巨大なたわわを見ながらクティスを止めた。


「イデアとクティスは、勝手に俺達を置いて行こうとするな!」


「ガウガァ〜(バレたがぁ〜)」


「それなら、紅姫さんの胸を見ているのはどうしてですかね」


「いや、その、漢なら見事なたわわが実っている女性を見たらついそのたわわを見てしまうだろ」


「サイテイ」


 娘のミーライを抱っこをしながらカーラーは魔王に言い放った。そして、ミーライも母親の真似をした。


「シァイテイ! シァイテイ! シァイテイ!」


 ミーライの言葉は魔王の心に深く突き刺さり、魔王の心にはダメージが入った。


「俺って、男として普通の反応だと思うんだけどな」


「ミーライちゃんは分かっていますね、これがダメな男の成れの果てですから、こんな男には引っかからないようにしましょうね」


 イデアはミーライちゃんの頭を優しく撫でた。


 撫でられたミーライはとても嬉しそうにしていた。

ブックマーク、評価いただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ