平和な日常に戻れたと思ったら
長達が虫人となり、私の日常は少し変化した。
朝、藍介に起こされて、庭を見ると紫水は裸で布団の中から、二度寝をしようと誘惑をしてくる。紫水の提案を断り、藍介の作った美味しい朝食を食べると、緑癒が朝食をもらいにやってくる。そして、緑癒は私にお尻を抱きしめて欲しいとお願いしてくるから、私は抱きしめらないから優しく緑癒のお尻を一回だけ撫でてあげる。
その後、灰土は庭へやってきて筋トレをする。
「灰土、毎日筋トレ頑張ってるわね」
「はい! 体を動かすことは良いことですし、人の体になった以上、前の体よりも筋力が衰えていますからね。前の力を取り戻すためにも、筋肉を鍛え上げ主人様をお守り致します!」
「ねぇ〜、灰土〜、そんなに汗流すの嫌じゃない〜? 汗ってベタベタするから俺は嫌だな〜」
「紫水はもう少し筋力の鍛錬行ったほうがいいぞ」
「主人様〜、俺はこのままの方が〜、かっこいいよね〜」
「うーん、紫水はもう少しご飯食べたほうがいいんじゃないかしら? その高さでこの細さはちょっと心配しちゃうな」
「え〜、じゃあ〜、主人様〜、俺にご飯食べさせて〜。あ〜んして欲しいな〜。あ〜ん」
「ちゃんと食べるならしてあげてもいいよ」
「ほんと〜! 俺たくさん食べる〜!!!」
紫水は布団から飛び起き、裸で私に抱きつこうとした。それを、灰土が止めてくれた。
「おい!紫水! 裸で主人様を抱きしめるのは禁止だ! 抱きつきたいのなら服を着ろ!服を!」
「え〜、服着ると〜、主人様の体温感じにくくなるじゃん〜」
「服着たら、抱きしめてあげるわよ」
「服着る〜!!! ちょっとだけ待ってて〜」
紫水はそう言うと、自分の大きな布団の中に入り込み少し経つと服を着た紫水が布団から出てきた。
「主人様〜! 服着たよ〜」
紫水は私に抱きついてきた。
これか、朝の新しいルーティン。それで、お昼を食べ終えると氷月が外で遊びたいと駄々をこね。それ以外だと、偽ダンジョンの罠作りを再開して、ライネルは花茶とのダンスレッスンの為、氷月のお姉さんのアさんの所へ行き、ネルガルは金色丸と銀次、紫水と共に偽ダンジョンの罠で湖の罠を作りたいと4人で張り切っているわ。
紅姫と黄結姫と蝋梅妃は白桜が作る服の手伝い、2層目にいる蚕達も白桜の元で働いているわ。
菊姫と百合姫の2人には機動力を活かして森の警備をお願いした。
昼食を食べ、私は居間でハチミツが練り込まれたクッキーを食べていた。
「ふぅ、偽ダンジョンも本格的に作らなきゃね」
すると、イデアさんから連絡が来た。
「イデアさん、こんな時間に珍しいわね? 何かあったの?」
「凪さん、お願いがありまして、3日後にそちらに伺ってもよろしいですか」
「いいわよ。あっ! できれば青雷も連れてきて欲しいわね」
「主人様! 僕もいるよ! ラックル君とチェルーシルさんを連れていっていいかな?」
「青雷! うんうん。いいわよ。お友達が増えて良かったわね」
「うん! ほら、イデアおじちゃん、僕は魔王様の事は言わないからイデアおじちゃんがお願いしてね」
「魔王様? 何かあったの?」
「それがですね、ラヒートを緑癒さんに診て欲しいと魔王様が仰っていまして、魔王様とラヒートも連れて行きたいのですが、よろしいでしょうか。もし、魔王様と会うのが嫌でしたら、緑癒さんをこちらに招待したいのですか」
「緑癒は私達にとって大切な回復要員だし、そんな遠くに行かせるなんて怖いわね。そもそも、私に聞くよりも本人に直接お願いしたほうが良いわね。ちょっと、緑癒を呼ぶわね」
私は思念伝達を使って緑癒を呼んだ。
『緑癒、ちょっとイデアさんが緑癒に話があるみたいだから居間まで来てくれないかしら?』
『イデアさんが僕に話ですか? 分かりました、今すぐに向かいます』
そして、20分後緑癒は居間に到着した。
ブックマーク、評価いただけると嬉しいです。