温泉回 男性陣
「くぅ、主人様と一緒にお風呂を、なんと羨ましい」
「俺〜、この壁登ろうかな〜」
緑癒と紫水は男湯と女湯を別ける壁の前にいた。
「紫水! 緑癒! 体を洗ってください!」
藍介は2人の腕を掴むとシャワーの前まで連れて行き強制的に体を洗わせた。
「ぎんじぃ、オラ体洗いたくない」
「体洗わんと風呂が入れんぞ、ほら、はよ、体を洗わんかい!」
銀次は金色丸にシャワーを浴びせた。
「灰土よ! 俺様の肉体こそ世界一だと思わないか!」
「氷月様、そこだけは譲れませんね。俺の肉体こそ、世界一の完璧な肉体です」
氷月と灰土は自身の自慢の肉体を見せ合っていた。
男性陣達は同じ風呂に入り女性陣の会話を聞いていた。そして、彼等は主人様が紅姫の胸を触っている会話を聞いてしまった。
「おもっ!!! スイカよりも重いわよ!」
「主人様、急に私の胸を触らないでください! 驚くじゃないですか!」
「別にいいじゃない、女性同士なんだし、にしても、デカいわ。女の私でもこれは、デカい」
金色丸はソワソワし始め、風呂から上がった。
「なぁ、この壁を超えれば主人様と長達は裸なんだよな」
「これ、金色丸、変な事を考えるでない、覗き見などしたら主人様に嫌われるぞ!」
銀次は慌てて金色丸を止めようとした。が、金色丸と同じ考えを持つ同志が立ち上がってしまった。
「金色丸さん、もし主人様から攻撃を受けたとしても僕が癒してあげますから大丈夫ですよ」
「俺が〜、先に見にいってみようか〜?」
「おい! 緑癒様、紫水! 主人様に怒られたいのか!」
緑癒と紫水には灰土が止めに入った。
「ふははははは!!! 俺様が一番乗りだ!」
藍介は床に倒れ、氷月は壁を登っていた。
「す、すみません。氷月を、止められませんでした、ガクッ」
藍介は氷月の一撃で気絶してしまった。
「藍介さん!? あー! 氷月が主人様の裸を先に見るなんて許せません!!! とぉ!」
緑癒は魔力で作られた羽で空を飛び、壁を登っている氷月よりも先に壁の上に行こうとした。
「もう、オラ我慢できないだ!!!!!!」
我慢していた金色丸は我慢の限界で翅を広げて飛び立った。
「あらら〜、俺は〜、主人様の反応を見てからやろう〜っと」
「紫水、覗き見はダメだぞ」
「ダメなのは分かってるけどさ〜、漢ならやらないといけない時ってあるでしょ〜。それが〜、今なんだと俺は思うんだけどな〜」
「いや、主人様が嫌がると分かっている行動をするのはダメだろ」
そして、金色丸が氷月と緑癒よりも先に壁を超えて女風呂を覗こうとした。
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