花束と花冠
花茶と緑癒が藍介を連れて帰ってきた。
「主人様!お兄ちゃん連れて帰ってきたよ!」
「おや、主人様はお眠りのようですね。紫水の奴ちゃっかりしていますね」
「紫水、ぐぬぅぅぬ、羨ましい」
「うぅん、はぁっ!主人様〜!主人様〜!花茶ちゃん達帰ってきたよ!起きて〜!起きて〜!」
紫水が気付いて私を起こしてくれた。
「ふぁーあ、ん?あ!花茶!緑癒!藍介も!お帰りなさい!!!」
私は直ぐに花茶と緑癒に駆け寄って頭を撫でてあげた
「2人とも偉いわよ」
「わーい!主人様に褒められた!」
「主人様、頭よりもお尻を撫でてくれると嬉しいです」
私は緑癒の要望通りにお尻を撫でてあげた。
「ふん、ふん、ありがとうございます」
藍介は土下座をして私に謝ってきた。
「主人様、この度は心配をおかけして申し訳ございません。私は主人様が泣いているのを見て、少しでも悲しみを和らげられればと思い、精霊山に花を探しに行きました。こちらが、花を積んで作った花冠と花束です。どうか、受け取ってください」
藍介はバックの中から花束と花冠を取り出し、私に手渡した。
それにしてもとても綺麗な青色の花ね。
私は花冠を頭にのせ、花束を持ってみた。
「藍介、ありがとう」
花束を鼻に近づけ花の香りを嗅いでみた、花は優しい甘い香りがし、自然と笑顔が溢れた。
「あぁ、お美しいです」
「主人様とっても綺麗!ねぇねぇ!花冠、花茶とお揃いなんだよ!」
「花茶とお揃い嬉しいわ」
「わーい!主人様とお揃い!わーい!」
花茶は私の周りを回り始めた。
そうだ、藍介にあったらきちんと今までのこと謝らないと
「ねぇ、藍介」
「はい!なんでしょうか!主人様!」
藍介はまだ土下座をしていた。
「土下座はもうしなくていいわ。そもそも、私の方が土下座をしないといけないわね」
私は藍介に土下座をした。
「主人様!おやめください!この前もして貰ったばっかりですし、今回は私がいけなかったのです」
「いいえ!私がいけなかったの!私ね、藍介にご飯作って貰って、家事全般全て任せちゃって藍介にとっても甘えちゃっていて、藍介ばっかり仕事させてごめんなさい。それと、貴方の番だったのに触ってあげなくてごめんなさい。あの時、急にクエスト取得が現れてクエストクリアしたのだけど、報酬なしと書かれていて、そのせいで怒りと悲しみが込み上げて、私の感情がよくわからなくなって、その場にいたくなくなってしまって‥‥」
「主人様、顔をおあげください、私は主人様のお世話をするのが好きなのです。むしろ、毎日楽しくお仕事をさせて頂いています。そうですね、私を撫でてくれなかった事は悲しかったですよ。ですが、私が一番悲しかったのは、主人様が布団の中で泣いている姿を見た時です。だから、この花束と花冠をお作りしたのですよ。それにしてもサイズが合って良かったです」
藍介は私が被っている花冠を撫でた。
「あいすけぇぇぇぇ!!!!ありがとうぉぉぉ!!!!」
私は涙を流しながら私の胸に藍介を抱きしめた。
うわぁーーーーーん!!!
ありぃがぁとうぉぉぁぉぉ!!!
藍介だいすきぃぃ!!!
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