後日
青雷はラックルの部屋で主人様に今まで体験した事を連絡をしていた。
「でね! 僕は魔王様と一緒に地下牢に向かったんだ! それで、ゴウライが一人で戦ってくれていたから城に侵入する成れ果ての数が少なかったんだって、まぁ、あの数だから結構な数が進入しちゃったけどさ、ゴウライがいなかったら城は成れ果てに埋め尽くされていたかもしれないってオビリオンさんが言ってたんだ!」
「まさか、私が氷月とネルガルライネルと遊んでいる時にこんな事があったなんで驚いたわ。それに、青雷、デカくなりすぎてない?」
魔蟲の洞窟の主人は進化した青雷を見て驚いていた。
「他の子達もこんなに大きくなるのかしら? ん? 元々大きい紅姫と黄結姫は今以上に大きくなるって事? 黄結姫、動けなくなっちゃいそうね」
「主人様! まだ沢山話したい事があるんだ!」
「はいはい、全部聞くからゆっくり話してね」
「はーい!!!」
青雷は主人に魔王城で起こった事を全て話した。
「青雷、聞きたい事があるのだけどいい?」
「うん! なんでも聞いて!」
「青雷はどうやって繭から出られたの? まだ、他の子達が繭から出てきてないのよ」
「あー! それはね! 僕がアート君と話している時にラックル君が成れ果てと戦っていてね、アート君と話していると急にラックル君の声が聞こえたんだ、それで、早く繭から出して欲しいってお願いしたらアート君がいいよって許してくれて、僕を進化させた状態で繭から出させてくれたんだ!」
「進化、やっぱりこの繭は進化する為だったのね」
「えっと、13段階だっけな? それの最後の進化 をする筈だったんだけど、僕はその途中で抜け出したから、5段階目の進化をした事になったんだ」
「青雷、アート君って誰なの?」
「アート君は神様で、確か、全ての命の形を決める神様なんだよ!」
すると、青雷が知らない男が画面から現れた。
「おおおお!!! 青雷じゃないか! デカくなったんだな! カッコいいじゃないか!!! まぁ、かっこよさは俺様の方が上だがな!!!」
「主人様、このおじさん誰?」
「おじ、俺様はおじさんではない!!!」
「あんた長く生きてるんだからおじさん、いや、おじいちゃんよね。青雷紹介するわね。このダンジョンの元々の主人であった精霊。魔石精霊の氷月よ」
「魔石精霊? そんな精霊いるんだ?」
「おじいちゃん、じゃない。俺様は俺様だ!」
「何意味わからないこと言ってるのよ、私は青雷の冒険物語を聞いてるんだから、氷月はあっちいって遊んでなさいよ」
「妻よ、寂しいこと言わないでくれ。俺様の心が傷つくじゃないかぁー」
氷月と呼ばれた男は主人を抱きしめた。
「おい! 氷月おじいちゃん!主人様に触れるな!」
「誰が氷月おじいちゃんだ!!! 俺様を呼ぶなら氷月様と呼べ!!!」
青雷が連絡していると、ラックルが部屋に戻ってきた。
「嫌だね! 主人様僕が強くなって帰ったらそんな奴ボッコボコにしてあげるね!!! あっ、ラックル君帰ってきちゃった。僕これから幹部会議に参加するからじゃあね! 会議終わったらまた連絡するね!」
「分かったわ。それじゃあね」
青雷は連絡を切り、ラックルと共に幹部会議に参加した。
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