魔王城襲撃
僕は魔王軍最高幹部『八翼』の1人、七翼のラックルと申します。
僕の仕事は軍では支援部隊の管理、国の仕事では国全体の食糧管理や農産物や畜産業に関わる人達の支援を行なっています。
「青雷君が繭化してもう4ヶ月、いつになったら青雷君に会えるのかな。青雷君がいないと僕は寂しいな」
僕は部屋の中で繭になった青雷君に話しかけた。
「はぁー、青雷君がいない間にイデア様が魔王軍を辞めるって騒いで大変だったよ。青雷君がいたらイデア様を止めてくれたのかな」
僕は暗くなった窓の外を見て青雷君との冒険を思い出した。
「エンデューブに帰る途中、沢山冒険したよね。ほら、屍肉獣が僕達を襲おうとした時、青雷君は屍肉獣を簡単にやっつけちゃって僕すごく驚いてたよね。だって、あの屍肉獣って魔王軍の隊長クラス並みのモンスターなんだよ。それを簡単に倒しちゃう青雷君ってかっこいいよ!」
「青雷君、僕は弱いけど、君との冒険を経て僕は強くなりたいと考えたんだ。僕は兄さんより強くなれっこないって思ってて、兄さんみたいな筋力はないし、兄さんみたいな攻撃力を上げる支援スキルなんて僕にはない。でも、僕の力をすごいと言ってくれた君のおかげで僕の力をもっと伸ばそうって前向きになれたんだ。でも、1人で強くなる方法がわからないから、青雷君、早く繭から出てきて僕と一緒に強くなろうよ」
繭化した青雷君から何の反応もなかった。
「はぁー、青雷君と冒険したいな」
僕は日課の日記をつけて、ベッドに横たわった。
仕事部屋にベッドがあるのは青雷君の側にいて守るために警備兵の人達に頼んで持ってきてもらった。
僕は眠りにつき、月が真上に登った頃、部屋の外が騒がしかった。
「なんだこいつら!? おい! きをつけ」
「サガルス!!! くそぉ! なんて強さだ!」
「増援を呼べ!」
僕は慌てて飛び上がり、旗を持って部屋からでた。
部屋から出たら、警備兵が3体の真っ黒な人型に似たモンスターと戦っていた。
「テェゥゥゥススゥゥウェエ」
「うわわわわわ!? ぼ、ぼ、僕が支援します!」
僕は旗を振り、黒い人型モンスターと戦っている兵士達に幸運を付与した。
「ラックル様! 助太刀ありがとうございます!」
「テェゥゥゥススゥゥウェエ? テェゥゥゥスス!!!」
黒い人型モンスターは僕を見るなり、僕に向かって突進をしてきた。
兵士の1人が僕に向かってくる黒い人型モンスターから僕を守ってくれた。
「くっ、もしかして、こいつらの狙いはラックル様!?」
「僕だって、少しは戦えるんですよ!!!」
僕は旗を黒い人型モンスター目掛けで振り下ろして攻撃をした。
黒い人型モンスターはベシャッと潰れて、倒したと思ったら、黒い人型モンスターはすぐに元の形へ戻った。
「ひぇぇぇぇ!? 気持ち悪い!!!!」
「増援はまだか!」
その頃、魔王城内では未知のモンスターとの交戦をしていた。
魔王の部屋に黒い人型モンスターが侵入し、魔王に襲いかかった。
魔王は咄嗟に魔法でモンスターを撃退し、床に黒いシミを残して消えた。
「うわっ!? 何だよこれ、気持ち悪いな。でも、どうして俺がこいつらを感知できなかったんだ?」
「うーん、悩んでも仕方ない、オビリオンに調査してもらおう」
一翼オビリオンが家に帰れず自室で仕事を進めていると、魔王がやってきた。
「オビリオン! 変なモンスターが城内に侵入している! 俺も戦うが、オビリオンには詳しい調査をお願いしたい!」
「変なモンスター? 魔王様何を急に言っているのですか、あっ、とうとう、仕事をサボるために嘘をつくとは」
「いや、嘘じゃないって、それなら俺の部屋来てくれよ!」
「仕方ないですね。魔王様が言う事が事実なら由々しき事態ですからね」
「本当なんだって!」
魔王はオビリオンと共に部屋に向かおうとした時、黒い人型モンスターに出会い交戦した。
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