獣の休日最終日
私はこの休日の間に20回程度凪さんに告白をしました。
そして、休日5日目そう、最終日も同じく凪さんに愛の告白をしました。
凪さんが目覚めた瞬間、私は凪さんを抱きしめようと彼女に擦り寄りました。
「なぁぎぃぃぃさぁぁぁんんん!!! 愛してます! 私と一生を共にしましょう!!!!」
「はいはい、クティス、一撃くらわせて」
「ガウガ!(分かった!)」
クティスは尻尾を使い私の腹に一撃を喰らわしてきた。
「うげっ」
「ガウガ! ガウガ!(褒めて!褒めて!)」
「はいはい、クティス偉いわね。おー、よしよしよし。今日はお休み最終日だから沢山遊ぼうね」
「ガウ!(うん!)」
「なっ、ぎっ、さん、私も凪さんと愛し合いたい」
すると、氷月さんが部屋に入ってきました。
「おはよう! 妻よ! 獣達! これから、俺様は虫レースを観戦しに行くのだが、一緒にどうだ!」
「私はパス、クティスと一緒に遊ぶわ」
「ガウガグルルルガウ(凪と一緒に遊ぶから行かない)」
「私も凪さんと一緒に遊ぶので1人で行ってきてください」
「そうか、そうか、俺様と一緒に遊びたいのだな! それなら、俺様が良い席を用意してこよう!」
「ガウガ、ガウグルルガウ。ガバァ(氷月って、話全然聞かないよね。馬鹿だなぁ)」
「氷月、少しは人の話を聞きなさい!!!」
私はどさくさに紛れ凪さんを抱きしめる事に成功しました。
「そうですよ。凪さんの言う通りです。はぁぁっ。凪さんはどうしてこんなに抱き心地が良いのでしょうか、この腕の収まり具合。最高です! やはり、凪さんは私の運命の相手なのですよ!」
「はいはい、もう、早く藍介達帰って来ないかな。私1人じゃ、もう、疲れちゃう」
「妻よどうしたんだ! 疲れているのか、それなら、俺様が癒してあげよう! さぁ! 獣に抱き付かれるよりも俺様の方が良いだろ!」
「どっちも、どっちよ。イデアさん、腕どかして」
「凪さん、私はもう凪さんから離れられない状態になってしまったので、今日は帰る時間までこのままで」
「分かったわよ。このままでいいわよ」
「凪さん! やっと私を受け入れてくれたのですね!」
「いや、休日の最終日なんでしょ、仕事頑張っていたみたいだし、ずっとクティスと一緒に遊んでてイデアさんにはあまり構ってあげられてなかったし、最後はこのぐらいなら我慢するわよ」
「凪さん! はぁぁあ!!!!! その優しさが好きです! 愛してます!」
「はいはい」
ぎゅむーっと彼女の体を抱き締め、彼女の柔らかな体を感じました。
「凪さん、愛してます。愛してます。愛してます」
「クティス、イデアさんが壊れちゃったわ」
「ガウガァ(だめだこりゃ)」
「獣だけずるいぞ! 俺様の方が妻を愛している! さぁ! 凪! 俺様の元にこい!」
「行かないわよ。もうそろそろ、ライネルが朝食を作りに来る時間ね。イデアさん台所に行くわよ」
「はい!」
その後、私はずっと凪さんと行動を共にし、夕方魔蟲の森に行き凪さんと別れの挨拶をしていました。
「凪さん! 私は魔王軍をやめてすぐに戻ってきます!」
「魔王軍を辞めるの!? ん? でも、魔王軍って辞められるの?」
「ガウガァガウグ(イデア行ってらっしゃい)」
クティスは凪さんから離れず、私だけ魔王軍に帰そうとしました。
「行ってらっしゃいじゃないですよ! クティスも帰るのですよ!!!」
「ガウガ! ガウガグルルガ!(嫌だ! 僕は凪と一緒にいるんだ!)」
「クティス、イデアさんだけじゃ可哀想だから一緒についていってあげて」
「ガウガァ(そんなぁ)」
「また、お休みが出来たらいつでも遊びに来て頂戴」
「ガウガァ(わかったよぉ)」
「はぁ、凪さん。私はすぐに辞めて貴方の元へ帰ってきます」
「それじゃ、気を付けて帰ってね」
「ガウグルガウガウガ!(すぐに帰ってくるからね!)」
そして、全速力で魔王軍へ帰ると、辞表が提出されてなく、オビリオンさんを問い詰めましたが、辞表なんて知らないの一点張り、分かりました、分かりましたよ。そうくるのでしたら、私はそっちが折れるまで辞表を提出し続けてやります!
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